北戦線

GM(Lain) 2011.10.30 [23:24]


 走り抜けようと試みるゴブリンを、クーフェリアスの手斧が捉えた。

 苦痛の呻き声をあげてゴブリンが足を止める。
 一度武器を手に相対してしまえば、その間合いから容易に抜け出すことはできない。

 たとえ一撃で倒せずとも、足止めの役割は十分に果たせることになる。

 問題は、人数が足りないこと、ではあるのだが――。

※ ※ ※

 クーフェリアスの間近、もう1匹のゴブリンにリュエンが追いついた。

 慌てて足を速めるゴブリンだが、リュエンの俊足はこれを逃がさない。
 手にした棍がゴブリンをしたたかに打ち、足を止めさせる。

 これで自由に動けるゴブリンはあと1匹。

 そして行く手には防柵、その向こうにチルグラとデニス。

 突破は失敗した。

※ ※ ※

 太鼓を持つゴブリンに追いすがろうとするマルドルの前に、妖魔の王が割って入った。

 その表情に余裕はない。

 だが、背を向けて逃げるゴブリンに気を取られたせいか、それとも妖魔として意外な行動に惑わされたためか。

 マルドルの鎚矛は妖魔の王を捉えきれない。

 逃げ足を速めるゴブリンの背に、妖魔の王が一声、なにごとかを叫んだ。

※ ※ ※

 ラッシュとホブゴブリンの一騎打ちは、一貫してラッシュが優位を保っている。
 力任せに振り回す打撃をいなし、かわし、厚い皮膚に阻まれつつも着実に打撃を積み重ねる。

 時間はかかっても、この場の優位は揺るがない――ラッシュはそう確信することだろう。

 頭に血を昇らせたホブゴブリンは一層激しく手にした斧を振り回す。
 だがラッシュにしてみれば、冷静さを欠く攻撃ほどいなしやすいものはない。

 決着は遠くないものと思われた。

※ ※ ※

 どどん   どどん
 どどん   どどん

 そして、戦場にふたたび太鼓の音が響く。

 マルドルに耳にはそれが、徐々に遠ざかりながらのものとわかるだろう。

 その音を聞いた妖魔の王が動く。

 防御のため身体に引き付けて構えた斧を構えなおし、一歩踏み出し――

 そのまま斧を投げ捨てて背を向けた。

 ラッシュ、クーフェリアス、そしてリュエンが向き合うゴブリンやホブゴブリンもまた同様、太鼓の音を耳にすると同時に村に背を向け、逃走を図る。

 防柵の手前まで辿り着いたゴブリンも、チルグラを見、その向こうの村の家々を見、目の前にした目的地に背を向けることとなった。

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■GMから

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 北戦線、おおむね決着しました。
 ゴブリンは逃走に移るようです。

◆R11結果

 21:リュエン ゴブLcに強打+2(命中、5ダメージ)
 21:クーフェ ゴブLeに強打+2(命中、4ダメージ)
 18:ラッシュ ホブU1に攻撃(命中、0ダメージ)
 17:マルドル ゴブLaに攻撃 → ゴブロに攻撃(はずれ)
 13:ゴブLa  B5に離脱
 13:ゴブLb  E5へ全力移動
 13:ゴブLc  E5へ全力移動 → 移動キャンセル
 13:ゴブLe  E5へ全力移動 → 移動キャンセル
 12:ゴブロー (防御専念)
 12:ホブU1  ラッシュに攻撃(はずれ)


 チルグラ:MP 02/15
 クーフェリアス:MP 04/15
 マルドル:MP 15/20

@D3
 ホブU1:HP 10/15

@C5
 ゴブロ:HP 10/18
 ゴブLa:HP 01/12

@D5
 ゴブLb:HP 12/12
 ゴブLc:HP 07/12
 ゴブLd:HP 12/12(睡眠中)
 ゴブLe:HP 08/12


◆R12宣言

 ホブU1:C3へ離脱
 L/ロード:B5へ離脱
 L/ゴブa:A5へ全力移動
 L/ゴブb:D5へ全力移動
 L/ゴブc:C5へ離脱
 L/ゴブe:C5へ離脱

クーフェリアス(ラグランジュ) 2011.10.29 [22:21]

村が騒がしい、詳しい様子はわからないがどうやら南門が突破されたようだ。

だがここを離れる訳にもいかない。

もどかしさと焦りを感じるがまずは目の前のゴブリンを止めねば。

 

「ガラフさん、チルグラさん、頼りにしてますよ」

 

逸る気持ちを抑えるかのようにつぶやく。

走るゴブリンの一体に狙いを定め

先ほどと同じように進路を塞ぎつつ全力の一撃を見舞う。

 

視界の端でこちらにお構いなしに走り抜けようとするゴブリンに

走り寄る人影が見える。

 

「リュエンさん、そっちは頼みますよ!」

 

----------------------------------

PLより

11Rの行動宣言

L/ゴブリンeに通常移動で接敵→強打

 

ラグランジュ : 命中 強打の追加ダメージ+2を加えてダメージ決定 9 = 4 (2 + 4 = 6) + 【5】 キーNo. : 16


ラグランジュ : ゴブリンeに攻撃 目標値6 ハンドアックスで強打  2D6 → 2 + 6 + (4) = 12

 

ダメージ4点

L/ゴブリンe HP12/12→8/12

 

目が普通だとこんなもんですよねー

早くこっちの敵を片付けたいけどまだかかるか?

マルドル(LINTS) 2011.10.29 [22:10]

太鼓持ちを追う私の前に、王が立ちはだかる。
思わぬ行動に、メイスが空を斬る。

「――なん、だと――!」

身代わりになった、だと?!

ゴブリンとは、卑怯で姑息な生き物と聞いていたが。
その印象を大きく変えるに等しい行動だった。


「お前、賢いな」

「それに勇敢だ」

この作戦が誰かの入れ知恵であったとしても。
太鼓持ちには太鼓持ち以上の価値が無かったにしても。
仲間を庇って刃に身を晒すなんぞ、咄嗟にできようモノでは無い。


「あんたは、間違いなく『王』だ」


人間の言葉が通じるとは思わないが、
賞賛を口にするぐらい、かまわんだろう。

ならば、こっちもなおさら全力でかからねばなるまい。

これほどの『王』を捨て置けば、
第二第三の悲劇が必ず生まれる。
その賢さも勇敢さも、人間にとっては害意でしかない。

ならば、禍根の種は、ここで潰さねばなるまいよ。

確実に、な。


PL>
ごぶろー
攻撃 2D6 → 3 + 2 + (5) = 10

出目低調ナリ

GM(Lain) 2011.10.28 [00:21]

 リュエンはさらに走る。

 突破しようとするゴブリンども、計4匹。
 食い止めるのはクーフェリアスひとり。

 どう見ても手が足りない。

 俊足を飛ばし、ぎりぎりのタイミングで妖魔どもに追いつく。

 防柵はもう目の前だ。

※ ※ ※

 目の前を防柵の側へ、強引に走り抜けようとするゴブリンに、クーフェリアスは手斧を振り下ろした。

 硬いものと軟らかいものを同時に断ち割る感触。

 大量の血を撒き散らしながら、ゴブリンがどっと倒れる。

 まだ息は絶えていないものの、立ち上がることはできないようだ。

※ ※ ※

 マルドルは太鼓を持つゴブリンに追いすがり、鎚矛を振るう。

 だがここは森の中だ。
 鎚矛を振り抜くには障害物が多すぎる。

 一瞬の迷いが、振りを鈍らせた。

 妖魔はまだ倒れることなく後退しようとしている。

※ ※ ※

 敵を捉え続けてきたラッシュの鎚矛が、この戦いではじめて空を切った。

 だが、それでも防御の正確さは揺るがない。

 嵩にかかって打ち込んでくるホブゴブリンの攻撃を易々とかわす。
 ホブゴブリンが、また苛立った唸り声を上げた。

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■GMから

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 こんだけキャラいて命中が1回とかどういうことなの。


◆R10結果

 21:リュエン D5へ全力移動
 21:クーフェ ゴブLfに強打+2(命中、8ダメージ → ゴブLf気絶)
 18:ラッシュ ホブU1に攻撃(はずれ)
 17:チルグラ E5へ全力移動
 17:マルドル ゴブLaに攻撃(はずれ)
 13:ゴブLa  (移動キャンセル)
 13:ゴブLb  D5へ全力移動
 13:ゴブLc  立ち上がり
 13:ゴブLe  立ち上がり
 13:ゴブLf  (気絶)
 12:ゴブロー (防御専念)
 12:ホブU1  ラッシュに攻撃(回避)


 チルグラ:MP 02/15
 クーフェリアス:MP 04/15
 マルドル:MP 15/20

@D3
 ホブU1:HP 10/15

@C5
 ゴブロ:HP 10/18
 ゴブLa:HP 01/12

@D5
 ゴブLb:HP 12/12
 ゴブLc:HP 12/12
 ゴブLd:HP 12/12(睡眠中)
 ゴブLe:HP 12/12


◆R11宣言

 ホブU1:ラッシュに攻撃
 L/ロード:防御専念。ゴブaの離脱支援。
 L/ゴブa:B5へ離脱
 L/ゴブb:全力移動でE5へ
 L/ゴブc:全力移動でE5へ
 L/ゴブe:全力移動でE5へ

マルドル(LINTS) 2011.10.27 [21:30]

王と向かい合う私の背後から、足音が駆け寄る。
視界の端で捉える――仲間だ。

「リュエン! こっちは大丈夫だ!
 それよりもクーフェリアスと共にゴブリンの足を止めてくれ!」

振り向かず、声と指だけで『行け』とた。

目前の王はヤル気だ。
我が身を挺して、何を仕掛けようというのか。
そして太鼓を持って、境界線へ下がろうとする妖魔。

こいつがただのゴブリンだったら、そのまま捨て置いただろう。
だが、その手に持つ太鼓がそれを許さない。

やはり『声』を潰さねば――――


  >「敵襲、南門に敵襲ーーーーーッ!
  > オーガー1、ゴブリン4!
  > 従士長ほか衛兵2、狩人2で防戦中ーッ!」


「――――――っ!」

一瞬の逡巡。
手元が狂う――――


PL>
太鼓持ちへ攻撃。
攻撃 2D6 → 2 + 2 + (5) = 9 (10/27-14:51:51)

妖怪イチタリナイめえええええ!

ゴブロー攻撃回避:2D6 → 5 + 2 + (8) = 15 (10/27-21:29:25)
はいはいかいひかいh(r

クーフェリアス(ラグランジュ) 2011.10.27 [20:47]

ゴブリンへ加えた攻撃、手応えはあった。

しかし戦士としては未熟であるがゆえに流石に一撃で屠るとはいかない。

妖魔はふらつくがこちらから離れまだ村へ向かって走ろうとする。

 

「くっ、このっ!」

 

通り過ぎようとする妖魔に対し体を捻り、それを利用し同時に右腕を振り上げ

無防備に空いている背中に再度手斧の刃を打ち付ける。

 

----------------------------------

PLより

10Rの行動宣言

L/ゴブリンfに強打

 

ラグランジュ : 命中 強打の追加ダメージ+2を加えてダメージ決定 13 = 7 ( 6 + 5 = 11 クリティカル!) + 1 ( 2 + 1 = 3 ) + 【5】 キーNo.: 16


ラグランジュ : 離脱中のゴブリンfに攻撃 目標値6 ハンドアックスで強打 2D6 → 6 + 5 + (4) = 15

 

8点ダメージ

L/ゴブリンf HP 5/12→-3/12

 

ゴブリンf撃破!!

なんかクリティカルが勿体無い気もしたけど確実に倒せたからいいかw

 

11Rは同じように近いゴブcまたはゴブeに接敵&強打で足止めを狙います。

南がどうなるか気になる?!

GM(Lain) 2011.10.26 [01:09]

 リュエンは走り続ける。

 拡散した戦場では、目標とすべき戦場の中心すら定かではない。
 どこへ走り、どこで戦うかは、己が決めなければならない。

 定めた狙いは妖魔どもの頭。
 牧草地を突っ切り、樹木線の奥を目指す。

※ ※ ※

 クーフェリアスの一撃は、したたかに妖魔を打ち据えた。
 ふらつきながら、しかし、妖魔は足を止めようとしない。

 視界の端、森の中からさらに1匹の妖魔が駆け出してくる。

 どうすべきだろうか――?

※ ※ ※

 マルドルのさらなる一撃は、妖魔の王を揺らがせた。

 だがそれも一瞬のこと、彼は踏みとどまって防御の姿勢を取る。
 マルドルを脅威と見たか、それとも走り寄るリュエンが視界に入ったからか。

 長期戦を覚悟せねばならないかもしれない。

※ ※ ※

 ラッシュの一撃は、大柄な妖魔、ホブゴブリンに更に傷を与えた。

 返しの打ち込みを見切り、盾を構えなおして向き直る。
 いらだつホブゴブリンの攻撃はしかし、力任せの単調なものだ。

 落ち着いて向き合えば遅れを取ることはないだろう。

 この場での優位はいまや確実なものとなりつつある。

※ ※ ※

 そして。

 伝令の、声が聞こえた。

「敵襲、南門に敵襲ーーーーーッ!
 オーガー1、ゴブリン4!
 従士長ほか衛兵2、狩人2で防戦中ーッ!」

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■GMから

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◆R9結果

 21:リュエン C5へ全力移動
 21:クーフェ ゴブLfに強打+2(命中、7ダメージ)
 18:ラッシュ ホブU1に攻撃(命中、2ダメージ)
 17:チルグラ E4へ全力移動
 17:マルドル ゴブローに攻撃(命中、4ダメージ)
 13:ゴブLa、Lb 立ち上がり
 13:ゴブLf  E5へ全力移動 → キャンセル
 12:ゴブロー マルドルに攻撃(回避)
 12:ホブU1  ラッシュに攻撃(回避)
 12:ガラフ  F5に全力移動


 チルグラ:MP 02/15
 クーフェリアス:MP 04/15
 マルドル:MP 15/20

@D3
 ホブU1:HP 10/15

@C5
 ゴブロ:HP 10/18
 ゴブLa:HP 01/12
 ゴブLb:HP 12/12

@D5
 ゴブLc:HP 12/12(覚醒)
 ゴブLd:HP 12/12(睡眠中)
 ゴブLe:HP 12/12(覚醒)
 ゴブLf:HP 05/12


◆R10宣言

 ホブU1:ラッシュに攻撃
 L/ロード:防御専念。起きたゴブ2体に指示。
 L/ゴブa:太鼓を拾って樹木線の内側へ移動
 L/ゴブb:全力移動でD5へ
 L/ゴブc、e:立ち上がり
 L/ゴブf:E5へ離脱

クーフェリアス(ラグランジュ) 2011.10.25 [22:01]

眠らなかったゴブリンが村へ向かって全速で走る。

 

しかし逃す訳にはいかない。

ゴブリンの進路を塞ぐように盾を持った左手を突き出し

右手は体の後ろに引いた体勢のまま小走りで位置を変える。

 

「鬼ごっこをする気はないんだ、全力で行くよ」

 

手斧を持ち後ろに溜めたままの右手を一気に振り上げ

防御を考えない渾身の一撃を正面からゴブリンの頭に叩きこむ。

 

-----------------------------

PLより

9Rの行動宣言

通常移動でL/ゴブリンfに接敵→強打

 

ラグランジュ : 命中 ダメージ決定 10 = 7 ( 4 + 6 = 10 ) + 【3】 キーNo.:16


ラグランジュ : 目標ゴブリンf ハンドアクスで強打 2D6 → 4 + 4 + (4) = 12

 

ダイスチャットで強打の追加ダメージ+2を加えるのを忘れてました(汗

この結果に強打のボーナスを追加してもいいならこうなります↓

 

L/ゴブリンf HP 5/12

 

振りなおした方がいいなら後で修正しておきます。

チルグラ(ぱんとら!) 2011.10.24 [20:30]

なんとか......眠らせることもできましたわね。

「クーフェ、マルドル、あたくしは南の皆様のほうへ向かいますわ!

必ず勝利は我がほうにありましてよ!!

こちらはお任せいたしますわ!!」

と言い置き、走り出す。

「かいもおぉぉーーーんっ!!

チルグラ、南に行くために開門してくださいませぇぇぇーー!!」

けほけほっ!

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PLより:

というわけで、頑張って走ります。

D4からE4へ全力移動

マルドル(LINTS) 2011.10.23 [13:49]

私の一撃に、不適に笑い返す王。
醜悪な笑顔は、我々を罠に嵌めたと自負するためのものか。

南門に何が起きているかは、分からぬ。
目覚めたゴブリンどもも動き出す。

しかし、私の仕事はゆらがぬ。
あくまで頭を潰すこと。
焦る必要は無い。浮き足立つ必要も無い。

出来ることをやるだけだ。


PL>
攻撃 2D6 → 6 + 3 + (5) = 14 (10/23-13:40:28)
打撃 11 = 6 (3 + 5 = 8) + 【5】 キーNo. : 21 (10/23-13:40:55)
回避 2D6 → 2 + 2 + (8) = 12 (10/23-13:41:14)

ゴブロー生命力14→10

GM(Lain) 2011.10.23 [10:56]

 立ち上がったゴブリンが背を向けて逃げ出すのを確認し、リュエンもまた踵を返す。
 戦意をなくした敵を相手にするほどの余裕があるわけではない。
 まだ村への侵入を諦めない敵は多いのだ。

※ ※ ※

 ラッシュは大柄な妖魔、ホブゴブリンと相対する。
 小柄なゴブリンと異なり、その体格は人間と遜色ない。
 無論、凶暴さと頑強さにおいては戦場でまみえる兵士の大半と比べ物にならない。

 だがラッシュは、敗れてもなお生き延びるだけの技量と知恵を持った歴戦の傭兵だ。
 その攻撃は防御をかいくぐってホブゴブリンに傷を与え、膂力を頼りに振るわれる攻撃を盾でいなす。

 目の前の人間を捉えられぬホブゴブリンが、苛立たしげに一声吼える。

 戦線の北側で、冒険者たちは優位を確かなものにしていた。

※ ※ ※

 マルドルは林の中へ一気に踏み込む。

 敵の声――指示を伝える太鼓は潰した。
 次は頭だ。

 妖魔の群れの中、格段に体格のよい1体を狙い、やや散開した敵の間を巧みに縫って一撃を加える。

 周囲がざわめく気配――だが、王は低く吼え、手を振る。
 前へ行け、とでも言うかのように。

 ゴブリンどもが声に応じ、一斉に前へ――村のほうへと駆け出した。

 同時に、王の攻撃。
 マルドルはしかし、盾すら使わず、余裕をもってその攻撃を見切る。

 王が己の傷を一撫でして、その顔に醜悪な笑みを浮かべた。

※ ※ ※

 チルグラは機を伺う。

 4体のゴブリンどもが前へ出た直後。
 気力を振り絞り、魔力を解き放つ――4度目の【眠りの雲】。

 巻き込まれた3体がばたばたと倒れる。
 その範囲から逃れえたのは1体のみ。

 消耗は激しい。
 だが、それに見合う成果ではあるだろう。

※ ※ ※

 クーフェリアスは向かってくる妖魔どもを待ち構える。

 数は4体。
 北側で見た妖魔ども――足並みの揃った攻撃をしようとしていた――とは異なり、めいめいが好き勝手に動いているような印象を受ける。
 だがそれだけに、食い止めることは困難に思えた。
 なにしろこちらは自分ひとりしかいないのだ。

 ――と、向かってくる妖魔のうちの3体がばたばたと倒れた。
 チルグラの魔法だろう。

 己の気力と引き換えにチルグラに気力を渡していた、そのささやかな犠牲がここで役に立ったのかもしれない。

 残るは1体。しかも計ったように目の前の1体だ。

※ ※ ※

 林の中、マルドルと妖魔の王の戦場の傍。

 眠りに抗しそこねた2体の妖魔が頭を振って目を覚ました。
 2体はふたたび立ち上がろうとしている――!

-------------------------------------------------------
■GMから

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◆R8結果

 21:リュエン D3へ全力移動
 18:ラッシュ ホブU1に攻撃(命中、3ダメージ)
 17:マルドル ゴブローに攻撃(命中、4ダメージ)
 12:ゴブロー マルドルに攻撃(回避)
 12:ホブU1  ラッシュに攻撃(回避)
 12:ガラフ  F4に全力移動
 00:クーフェ (全力防御)
 00:チルグラ Lから分離したゴブLc、ゴブLd、ゴブLeにスリクラ(達成値9、全員睡眠)


 チルグラ:MP 02/15
 クーフェリアス:MP 04/15
 マルドル:MP 15/20

 

@D3

 ホブU1:HP 12/15

@C5

 ゴブロ:HP 14/18

 ゴブLa:HP 01/12(覚醒、転倒中)
 ゴブLb:HP 12/12(覚醒、転倒中)

@D5

 ゴブLc:HP 12/12(睡眠中)
 ゴブLd:HP 12/12(睡眠中)
 ゴブLe:HP 12/12(睡眠中)

 

◆R9宣言

@D3

 ホブU1:ラッシュに攻撃

@C5

 L/ロード:マルドルに攻撃。起きたゴブ2体に指示。
 L/ゴブab:立ち上がり

@D5

 L/ゴブf:全力移動でE5へ

 

なお、次の進行予定(=宣言の期限)は10月25日22時です。

クーフェリアス(ラグランジュ) 2011.10.23 [00:04]

>「承知だわん!クーフェ、お願いいたしましてよ!」

 

「分かりました、あいつ等は必ず食い止めます!」

 

チルグラへのトランスファーメンタルパワーで体が鈍く感じられるがそんな事は言ってられない。

妖魔の王が進軍している。

止める以外の選択肢などない。

既にマルドルがゴブリン共の群れに向かってはいたがどうも奴らの動きがおかしい。

王の配下のゴブリンが集団での行動を解き、散り散りに村へと向かい出した。

 

「機動力の無い隊列を解いて散兵として使う

 知恵が回る妖魔はやはり一筋縄ではいかないみたいだね」

 

>「貴殿が『頭脳』たれ。頼むぞ」

 

ここを離れる前のガラフの言葉が頭をよぎる。

自分一人で食い止められるはずはないが味方と離れすぎて頼りには出来ない。

この場を抜けられれば村への侵入を許してしまうだろう。

 

「やれるだけやるしかない、か」

 

こちらに向かってくる妖魔を見て軽く歯ぎしりをする。

左手の丸盾を前に突き出し守りを固め、とにかく食い止めることを考えた。

しかし4匹いた妖魔は1匹しかこちらに向かってこない。

どうもチルグラのスリープクラウドがまた炸裂したようだ。

 

「...相変わらず凄い、カストゥールの事を知り尽くすまではやっぱり死ねないなぁ」

 

残った1匹の前に立ち塞がり

防御のために体の後ろに引いていた右手の手斧を握り直す。

 

--------------------------------

PLより

遅くなってすいませんでした(汗

 

8Rの行動宣言は全力防御です。

9Rはスリクラの対象外だったゴブリンに通常攻撃の予定です。

マルドル(LINTS) 2011.10.22 [23:10]

闇の彼方で、王と配下どもが蠢く。
その影が、二つに分かれた。

どこまでも小賢しい。

しかし、戦場に侮りは禁物。
しかも相手は私より強い。
腐っても『王』だ――全力でかからねば!

私は手にした獲物を、思い切り振りぬいた!


PL>
行動順そのままでゴブローへ接敵、通常攻撃。

攻撃 2D6 → 5 + 6 + (5) = 16 (10/22-22:58:49)
打撃 11 = 6 (6 + 1 = 7) + 【5】 キーNo. : 21 (10/22-22:59:16)
回避 2D6 → 6 + 6 + (8) = 20 (10/22-22:59:31)

なんで回避に6ぞろきいいい! 打撃に欲しかったorz
でも4点削ったぞ!

チルグラ(ぱんとら!) 2011.10.22 [23:06]


ロードが、雲を突き破って動いている。他は......寝ましたわね。

周囲にマナの胡散する余韻の中、こちらに突っ切ってくる妖魔4体......

あと一発、これ打てば相当疲れるのは間違いないけれども、
これが成功すれば敵の無力化の一端は成功。

形勢はこちらの方面はよくなりましてよ......

 

もう一度

 

あなた、力、貸してくださいませ......!!

 

--------------------------------------------
PLより:

行動順0でD5のゴブリン4体のうち、クーから遠い位置の3体にスリクラ
2D6 → 3 + 3 + (3) = 9

 

GM(Lain) 2011.10.21 [01:46]

 戦況の変化に、冒険者たちは即応した。

 クーフェリアスが、ガラフが、マルドルが、そしてリュエンが、一斉に駆け出す。

 駆ける先はばらばらだ――だが、目的はひとつしかない。
 妖魔どもを食い止めること。

 それのみだ。

※ ※ ※

 リュエンが走り出そうとするその隙を、ラッシュは埋める。

 振り下ろした鎚矛の先で、妖魔が断末魔の声を上げた。
 崩れ落ちるそれを無視し、リュエンに襲い掛かろうとする1体とリュエンとの間に割り込む。

 棍棒が盾に当たり、鈍い音を響かせた。

※ ※ ※

 チルグラの【眠りの雲】が、林の奥へ逃げ込もうとする妖魔どもを捕らえた。

 太鼓を持つ1匹が倒れ、さらにもう1匹が膝から崩れ落ちる。
 だが彼らの君主、妖魔の王は意に介した風もない。

 声と手振りで配下に何やら指示を出している。

※ ※ ※

 リュエンが駆ける先で、1匹のゴブリンがゆるりと起き上がった。

 まだ半ば眠った目で周囲を見回し、耳を澄ます。

 彼の耳に、既に太鼓の音は聞こえない。
 周囲に動く味方もいない。

 そして正面から、まっすぐに駆けてくる戦士。

 彼の士気は瞬く間に消えうせた。
 今や彼はくるりと後ろを向き、森へ駆け込もうとしている。

-------------------------------------------------------
■GMから

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◆R7結果

 21:クーフェ D5へ全力移動
 18:ラッシュ ゴブU1bに攻撃(命中、6ダメージ:ゴブ気絶)
 17:チルグラ Lのうちロード、ゴブL1、ゴブL2にスリクラ(達成値9、ロードのみ抵抗)
 17:マルドル C5へ全力移動
 13:ゴブU1b  (気絶)
 12:ホブU1  ラッシュに攻撃(回避)
 12:ガラフ  E4に全力移動
 00:リュエン 離脱、C3へ全力移動

 ゴブリンが1体倒れました(U1b)。気絶です。

 立ち上がったゴブリンU1'はそのまま逃走に移ろうとしています。

 今後U1とU2の妖魔について覚醒判定は行いません(起きてもそのまま逃げ出し、冒険者側に追撃の余裕がないため)。
 追撃する気があるようなら振りますがいかがいたしましょうか。

 チルグラ:MP 07/15
 クーフェリアス:MP 04/15
 マルドル:MP 15/20

 ゴブU1b:HP 00/12(気絶)
 ゴブU2a:HP 06/12(睡眠中)

 ゴブL1:(太鼓持ち/睡眠中)
 ゴブL2:(睡眠中)

 

◆R8宣言

 ホブU1:ラッシュに攻撃
 ゴブU1':逃走
 L/ロード:マルドルに移動攻撃。ゴブ4体にユニットからの分離と前進を指示
 L/ゴブ4体:全力移動でC5D5(10月22日18時25分訂正)へ。4体は阻止に関してそれぞれ別のユニットとみなす
       ※範囲魔法に関しては1ユニットとみなしてもよい

ラッシュ(夏季ごおり) 2011.10.21 [00:54]

(――笛の音、だと!?)

 クーフェリアスが吹いたのではない。

もっと遠く、恐らくは南門――。

>「ワシは...」

>「...南門へ応援に向かう!」

 ガラフの声だ。

笛の意味するところが応援要請である以上、誰かが南門に向かわなくてはならない。

南門の状況は全く見当もつかないが、だからこそ、臨機応変に対応できるガラフは適任だった。

>「深追いするなよ?あくまで任務は防衛、村に被害なく、妖魔の数を
>減ぜられればそれでよいのだからな」

 深追いも何も、そんなことができるほどの余裕のある状況ではない。

だが・・・。

「けっ。テメェなんぞいなくても、しっかり守りきってやるぜ。

 さっさと行きやがれ!」

 本当に、そんな余裕などありはしないのだ。

先ほどチルグラが眠らせたはずのゴブリンが一匹立ちあがろうとしているのが見えたのだ。

「リュエン! こっちは任された!!

 あれを何とかしてくれ!」

 まったく。不測の事態とやらは、どうしてこう連続して発生しやがるんだ?

>「いいか、死ぬなよ?蛮勇を誇らず、冷静さを見失うな」

「うるせえ! そっちこそ突っ走るなってっだ!

それより、アルフレドにヤバかったらもう一度笛を吹くように言っとけ!」

 そうは言ったが、もしそうなった時、応援に行ける自信なんて、まったくこれっぽっちもないのだった。

チルグラ(ぱんとら!) 2011.10.20 [20:17]

 

「...ン......ッ!!」

渦巻くマナの気配が収束し、見える5匹の妖魔のうち3つ姿が地へと伏した。
そうですわ、そのままお眠りなさいませ。
そして、見当外れのところに落ちる手斧に安心しながら、もう一度。
近くの残る妖魔に向かって、

力が抜ける。
顔から血の気が引くという感覚を身を以てして理解する。
学院ではここまで激しく消耗したことがないから、びっくりしましたわ。
すかさずクーフェリアスが背中に手をあてて、おそらくは神聖な言葉を紡ぐ。
その戦士特有の固い掌から、温かなマナが流れ込んでくるのがわかる。
すごいですわ、神の奇跡を、身に受けているのねん......

「ありがとうクーフェ。貴方と貴方の神の絆に感謝いたしましてよ......!」

息をついて、杖を頼りに立ち上がる。
さあ、まだ戦は続いている。
何なら、やはり以前の依頼のようにダガーを持って戦わなければいけないのだ。
マルドルのおかげで、杖を妖魔の血で汚すことがないのが幸いね。
あの時は折れはしないかとひやひやしたわん!

南に篝火が灯っている。
仲間たちの声によるとゴブリンロードたちが迫っているらしい、
ならば、そちらも眠らせなければですわん...ッ...!!
でも、見えない、灯り!
ガラフの声が聞こえる。
「承知だわん!クーフェ、お願いいたしましてよ!」
次は、また、眠りの雲!!

こんなに怒涛のように魔法を繰り出したのは、初めてで目の前に星が跳びそうだった。
いいえ、もしかしたら、これはこの火花散る空気に興奮している光の精霊が
あたくしと一緒に夜に舞っているのかもしれない。


そんな事を思っている頭に、遠くから、笛の音。
南から!!

「ガラフ、お願いいたしましてよ!」

あたくしは、叫びながら

でも、何かが心で踊っている。
ともすれば、笑い出してしまいそうな。
狂うという予兆なのかしらん?


うふふ、ばかな。


すぐに杖を握りしめて、自分の頭で舞う姿を肉体に投影しようと
目を一瞬閉じて、身体の隅々まで意識をいきわたらせる。

「さあっ、参りますわん!!」


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PLより:
よし、ひさびさに長文がかけたぜ!!!

■ロード、太鼓持ち、ゴブリン一匹にスリクラ 2D6 → 3 + 3 + (3) = 9

はずしたーwww

 

マルドル(LINTS) 2011.10.20 [12:24]

私の炎は思った以上の威力を発揮する。
しかし、あと一歩が足りぬ、
ガラフの矢が後押ししてくれるが、太鼓を抱える妖魔は未だ健在。


そこへ――

「――――笛の、音?」

くそっ、やはり挟み撃ちかっ!


  >「ワシは...」

  >「...南門へ応援に向かう!」


ガラフの声が響く。
ああ、闇を見通し、癒しを使える彼が適役だろう。

「ああ、こっちは任せろ!」

一瞬だけ振り向き、大声だけ送る。
視界の端で、チルグラの踊るような身振りが見える。
クーフェリアスも、ラッシュも、リュエンも
皆自分のやるべきことを分かって動く。

私の役割?

もちろん、王の足を止めることだ!


PL>
C5へ全力移動。
いやだわ、早く磨り潰さないと(何故かピングドラムっぽく

ガラフ(テッピン) 2011.10.20 [00:19]

「ワシは...」

一瞬の逡巡、

「...南門へ応援に向かう!」

そして決断。

「闇を見通せ、奇跡を行使出来るワシが行く。
 最短距離で村を突っ切っていくぞ!」

仲間へと宣言する。

「深追いするなよ?あくまで任務は防衛、村に被害なく、妖魔の数を
 減ぜられればそれでよいのだからな」

1人ひとり、視線を交錯させる。

「いいか、死ぬなよ?蛮勇を誇らず、冷静さを見失うな」

クーフェリアスには更に一言。

「貴殿が『頭脳』たれ。頼むぞ」

言い終えると同時に身を翻し、門番に叫ぶ。

「これからワシは南門へ応援に行く。その為に、御開門頂きたい!」

振り返りはしない。
この場は仲間に託した。
後は自分に出来る事をやるだけだ...

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PLより:門番の村人に開門を要請、E4へ全力移動します。