南戦線

ガラフ(テッピン) 2011.11.03 [11:21]

恐慌状態の群集を潜り抜けるのは並大抵の事ではなかった。
しかし、鉱山妖精である故の重心の低さが幸いし、
何人かにぶつかりはしたが、人波に飲まれる事もなく、
無事やり過ごす事が出来た。
村人が怪我をしないよう気をつけたつもりだが...

***********************************

走り続けて幾許の時が過ぎたか、ようやく南門に到達する。
其処で見たものは、粉砕された門扉と、交戦中の従士達。
2匹のゴブリンが転がっているのも確認する。イアンとクルトだろうか。
ボリスが負傷しているようだが、命に別状は無さそうだ。
これは嬉しい誤算だった、これなら何とでも出来る!

「遅参して申し訳ない、加勢させて頂きますぞ!
 北西部の戦線は我々が制圧しかけている、勝利はもうすぐじゃ!」

息も絶え絶えだが、一息で言い切る。味方を鼓舞するのは大切な事だ。
金棒を構え、標的を定める。
先ずはゴブリンを1匹沈黙させる!

と、今正に踏み出さんとしたその時。

 どどん   どどん

 どどん   どどん

まるで急くかのようなその音を契機に、ゴブリン達は踵を返して逃げ出した。
どうやら退却の指示だったようだ。
すぐさま「深追いするな」とアルフレドから的確な命令が飛ぶ。

食人鬼だけは退かず、狂った様に戦いを続けている。
指示を聞けぬ程に興奮しているのだろうか?
アルフレドは辛くも凌いでいるが、それも長くは持たないだろう。
ならば。

「アルフレド氏よ、助太刀致しますぞ。
 この長い夜を終える事に致しましょう―――」

愛用の金棒を、渾身の力を込めて叩きつける!

===================================

PLより:ダイジェストを受けてのフレーバー日記。
     戦闘の細かい描写は省きますが、強打した所の描写までは
     入れさせて頂きました。

GM(Lain) 2011.10.30 [23:27]

> 「スマンが通らせて頂くっ!」

 その言葉が村人たちに届いたのかどうか。

 おそらく「自分たちの逃げ道にある障害物」程度の認識しかされなかったであろうことはガラフの想像に難くない。

 途中幾人かに衝突されたが、ガラフも先方も相手に抗議して時間を潰すような真似はしなかった。
 重厚な鎧に身を包んだ自分は勿論のこと、当たり方から考えて先方にも怪我をさせてはいない筈だ。

 群集の壊走を留め切れなかった2人の衛兵、エルメルとフランツは、嵐が過ぎ去った直後にふたたび動きだした。

 フランツは村人を追い、北へ。
 エルメルは槍を捨てて踵を返した。
 蹴り倒された篝火から引き抜いた薪を松明代わりに手にしている。

「このあたりは危険でーーーーす!
 すぐに家から出て北へ逃げてくださーーーーーい!」

 叫びながら手近な家へと向かっていく。
 あくまでも村人に避難を促す考えのようだ。

※ ※ ※

 走り続けたガラフは、ついに南門を指呼の間に収めた。

 門は既に破壊されているが、防衛線は崩壊していない。

 オーガーとアルフレド、ゴブリンたちと衛兵たちが門の周辺で激しく争っている。

 そして。
 ここにも、その音は届いた。

 どどん   どどん
 どどん   どどん

 太鼓の音――これまでのどのリズムとも違う音。

 ゴブリンが頭を巡らせ、次いで衛兵たちに背を向ける。
 彼らは破られた門から外へ逃れようとしているようだ。

 だが、オーガーは退こうとしない。
 既に冷静さ(もとよりそのようなものがあればだが)を失っているのか、それともなにか別の理由があるのか。

 アルフレドは衛兵ふたりに深追いするなと叫び、自身も攻撃を念頭に置かない防戦へと戦い方を切り替える。
 ここでも妖魔どもの突破は失敗に終わる様相だ。

-------------------------------------------------------
■GMから

 この記事への返信は「152_南戦線」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。

 こちらもおおむね決着です。
 ゴブリンは逃走に移りました。

 オーガーは今のところ戦闘を続けるようです。

◆R11結果

 ボリスとクラエスはcdにそれぞれ攻撃を命中させてさらに1点ずつ削る。
 アルフレドはオーガーに攻撃を命中させて1点削る。
 ボリスはゴブScの攻撃を被弾。2点削られる。

 ゴブSc:HP 07/12
 ゴブSd:HP 07/12
 オーガー:HP 18/21

 ボリス:HP 10/12

◆R12宣言

 オーガー:アルフレドを攻撃
 ゴブSc:H7へ離脱
 ゴブSd:H7へ離脱

 アルフレド:防御専念
 ボリス:ゴブScを攻撃(強打+2)
 クラエス:ゴブSdを攻撃(強打+2)

 

ガラフ(テッピン) 2011.10.29 [09:33]

ドゴンッ!

バキバキバキ...

凄まじい破壊音と共に、食人鬼がその全容を現す。
広場に集まった村人達がそのおぞましい姿を見て、一斉に恐慌状態へと陥る。

「しまった...広場に集まったのが裏目に出たか...」

もう、何を言っても聞かないだろう。
村人達は街道沿いに北を目指して全力で駆けてくる。
このままでは人波に飲まれてしまう。
此処は、逃げてくれるのを幸い、と思うしかない。
食人鬼は自分が始末すればよいのだ。

「スマンが通らせて頂くっ!」

呑気に街道を外れている余裕はない。
群集の足元をすり抜け、かわしていく...

「アルフレドよ、ワシが間もなく加勢に入る!だから無茶せず凌ぐのだ!」

===================================

PLより:次から次へとハリウッドばりのジェットコースター展開!!

     HP22/22 MP23/24 インスピ:使用済

     【第11ラウンド行動宣言】

     G5→G6へ全力移動します。
     以下にダイスチャットの結果を添付致します。判定は成功です。

     【追記】

     アルフレドへの呼びかけ追加。アルフレドに回避専念を呼びかけます!

ガラフ@テッピン : 群集掻き分け!冒険者Lv+敏捷度B。目標値10。 2D6 → 5 + 1 + (5) = 11
--------------------------------------------------------------------------------
ガラフ@テッピン : 避けた?!(嬉)

GM(Lain) 2011.10.28 [01:13]

 鈍く重い打撃音がふたたび響いた。
 次いで、ばきばきと何かをへし折り壊す音。

 半身が門と防柵に隠れていた巨体、その全体像があらわになる。

 その音と、そして家々の屋根を越えて視界に現れたその姿は、広場に集まった村人を恐慌状態に陥れるに十分だった。

 悲鳴と叫び声があがり、人々が一斉に北へと走り出す。

 つまづいた者、誰かにぶつかった者が転倒し、新たな悲鳴が響いた。

 南門では妖魔とオーガーを、3人がどうにか食い止めている。
 だが、彼らの善戦も村人たちの壊走を押し止めることはできない。

 ガラフもその混乱と無縁ではいられなかった。
 街道いっぱいに広がって押し寄せてくる人の波を、どうにか捌かねばならない。

 脇道へ避けるか、それとも・・・・・・?

-------------------------------------------------------
■GMから

 この記事への返信は「152_南戦線」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。

 オーガーの襲撃に村人がパニックを起こしました。
 人数がさほど多くない(数十人オーダー)なので手に負えないほどではありませんが、軽く群集事故的なものも発生しているようです。


>テッピンさん

 R11の移動を行うにあたって、選択と判定をお願いします。

 このまま全力移動を続けるのであれば、「冒険者Lv」+「敏捷B」を基準に目標値10の判定をどうぞ。
 失敗すると人の群れに阻まれて通常移動相当の距離しか移動できません。

 現状、街道を外れれば人が溢れていないと予測できますが、その場合は移動に1ラウンド余分にかかるものとします。


◆R10結果

 ボリスとクラエスはcdにそれぞれ強打を命中させてさらに2点ずつ削る。
 オーガーは門を攻撃→破壊
 アルフレドは門を破壊したオーガーに強打を命中させて2点削る。

 ゴブSc:HP 08/12
 ゴブSd:HP 08/12
 オーガー:HP 19/21


◆R11宣言

 オーガー:アルフレドを攻撃
 ゴブSc:ボリスを攻撃
 ゴブSd:クラエスを攻撃

 アルフレド:オーガーを攻撃
 ボリス:ゴブScを攻撃
 クラエス:ゴブSdを攻撃

GM(Lain) 2011.10.27 [22:45]

 森の木の梢がざわりと動いた。
 姿こそ見えないが、音はこちらへ急速に近づいてきている。

 風ではない――さほど強い風は吹いていない。

 だとすれば、それが何であるかは自ずと明らかだ。

「デニス!呼子吹け!南から敵襲!」

 アルフレドは即座に命じた。

 ――あの神官殿の読み通り、か。

 だが、感心している余裕などない。
 敵襲とあれば迎撃せねばならない。

 手勢は自分を勘定に入れて8人。
 うち2人は守るべき村人。
 5人の部下には実戦の経験がない。

 2人の村人、狩人には柵に取り付かれるまで敵に矢を射掛けさせる。
 取り付かれたら北へ撤退。

 守るべき村人に無理をさせて死なせるなど恥以外の何ものでもない。
 我々の存在意義を自ら放擲するようなものだ。

 迎撃には何人の部下を残すべきか。

 万が一の突破に備えて村人を逃がさねばならない。
 誘導に2人。

 冒険者たちにも急を報せる必要がある。
 伝令に1人。

 迎撃には2人しか残せない。

 そこまで考えたところで、敵の姿が露になった。

 ――ゴブリン4、そしてあれは・・・・・・オーガーか!

 北からの援軍がなければ、迎撃の要員は自分を含めてまず助かるまい。
 であれば。

 最も歳が若いエルメルとフランツを村人の誘導に。

 次に若いデニスを伝令に。

 ――年嵩の2人には、とんだ貧乏籤だが。

「デニス、お前は冒険者殿にこちらの状況を伝えよ!
 オーガー1、ゴブリン4、南門にて防戦中!
 伝えたならばあとは冒険者殿の指示に従え!」

「エルメル、フランツ、村人を北へ逃がせ!
 橋を渡らせてそこを防御線にしろ。
 村人が全員渡ったならば橋を落としてよい!急げ!」

「ボリス、クラエス、槍構え!
 奴らが柵に取り付いたならば遠慮なく突け!」

「イアン殿、クルト殿、妖魔を狙え!
 巨人は私が引き受ける!」

 今はこれしかできない。今となっては。
 可能な限り時間を稼ぎ、村人を逃がす。

 任務に合致した行動、この場では的確な命令。
 こうするより他にやりようはない――およそ誰であっても、己の決断を妥当と支持する筈だ。
 アルフレドにはその自信があった。

 だが本当にそうか、と問う己がいる。

 こうなる前に。
 まだ出来たことがあったのではないか。

 部下と自分に死を強いるがごとき命令を下さざるを得ない状況に陥る前に。
 もっと備えることができたのではないか。

 妖魔らしからぬ統制のとれた集団だと、頭では理解していたというのに。

 ――やめろ。

 いまは悔やむときではない。
 そう自分に言い聞かせて、強引に思考を断ち切る。

 柵の向こうで二度、悲鳴が聞こえた。

 足と肩に矢を受けて倒れたゴブリン。
 腹に矢を突き立てられて動かないゴブリン。

 ただ2人、二度だけの射撃は、期待をはるかに上回る効果を上げていた。

 3本目の矢を番えようとするイアンを手で制し、下がれと叫ぶ。
 一瞬迷ったイアンは、その言葉に従った。

 同時に、重く鈍い打撃音。

 オーガーの持つ棍棒が、門扉へ激しく打ち付けられていた。

 まるで破城槌のようじゃないか。
 他人事のようにそんなことを考える。

 振り返ると、その音に恐怖を覚えたのだろう、イアンとクルトの足が速まっていた。

 ――よし。

 緊張して顔を強張らせたボリスとクラエスの肩を強く叩く。

「ボリスは右、クラエスは左だ。
 狩人の矢にできてお前たちの槍にできないことはあるまい」

 強張った顔のまま、2人が頷く。

「行けッ!」

 自らも剣を抜き放ち、アルフレドは叫ぶ。

 2人の衛兵の喚声と妖魔どもの怒りの唸りが、それに重なった。

-------------------------------------------------------
■GMから

 この記事への返信は「152_南戦線」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。

 アルフレド視点の南戦線描写、6Rから9R分。
 だいたいこんなかんじで迎撃態勢を取りました。
 まあぶっちゃけフレーバーです。

 順調にフラグ増設中ですお!

ガラフ(テッピン) 2011.10.27 [18:00]

>「敵襲、南門に敵襲ーーーーーッ!
> オーガー1、ゴブリン4!
> 従士長ほか衛兵2、狩人2で防戦中ーッ!」

私の声が聞こえたのか聞こえていないのか、デニスは止まらない。
それは仕方ない事だ、デニスを引き止める余裕は自分には無い。
とにかく一刻も早く南門へと到達しなくては!

今までの分の勢いがついているお陰か、それとも気分が高揚しているお陰か、
足は止まる事なく動いてくれている。
心臓が今にも破裂しそうだが、そんな事には構っていられない。

段々南門が視界に入ってくる。
少しずつ状況が見えてきた
柵を乗り越えようとするゴブリンと、それを迎撃する態勢の従士達。
門を今正に破壊しようとしている巨大な生き物は...

「あれは、食人鬼か!!」

文献で以前読んだ事のあるおぞましい生き物を、<霊感>の恩恵で思い出す。
彼の巨人を待ち受けているのは、アルフレドだ。
あの面子の中では、食人鬼に立ち向かえるのは彼しか居ない。
しかし、如何なアルフレドとは言え、そう長くは持たないだろう...

「アルフレドよ、間もなく其方へ辿り着く!
 無理はするでないぞ、持ち応えてくれ!」

===================================

PLより:オーガーの<怪物判定>を行いました。
     以下にダイスチャットでの結果を添付します。
     宣言通り、失敗したのでインスピレーションで補完しました。

     HP22/22 MP23/24 インスピ:使用済

ガラフ@テッピン : 怪物判定:オーガー。目標値10。失敗時はインスピレーション使用。 2D6 → 1 + 5 + (3) = 9
--------------------------------------------------------------------------------
ガラフ@テッピン : イチタリナイ!インスピレーション使用します。

     【第10ラウンド行動宣言】

      F5→G5へ全力移動します。
      デニスはもう放っておきます。自分が戦場行けば問題無い!

GM(Lain) 2011.10.26 [01:16]

 ガラフは走り続けた末、ついに南門を直接目にする場所までたどり着いた。

 門を棍棒で殴る巨大な人影、そして柵を乗り越えようとする2匹のゴブリン。
 アルフレドは剣を抜いて人影を待ち構え、ゴブリンにはボリスとクラエスがそれぞれ槍を突き出して応戦している。

 門の向こうにはゴブリンが2匹転がっている。
 生きているのか死んでいるのかは、ここからではよくわからない。

 狩人のふたり、イアンとクルトは、弓を手に街道をこちらへ走ってきている。
 おそらく、アルフレドに逃げるよう指示されたものと思われた。

 状況は概ね見切れたものの、門はいまだ遠い。
 たどり着くまでには、ドワーフにとってうんざりするような距離を駆けねばならないようだ。

-------------------------------------------------------
■GMから

 この記事への返信は「152_南戦線」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。

 イアンがひどい件。


◆R8までの結果(ダイジェスト)

 R7:イアンがゴブaに射撃。1回転して残り2点。クルトがゴブaに射撃して止め。
 R8:イアンがゴブbに射撃。1回転してちょうど0

◆R9結果

 イアンとクルトは戦線離脱。
 ボリスとクラエスはcdにそれぞれ強打を命中させて2点ずつ削る。

 オーガーは門を攻撃。たぶんあと1Rで壊れる。
 オーガーの身長的に乗り越えれば1Rで特に修正なく乗り越えられるのは秘密。

 ゴブSa:HP -1/12(気絶)
 ゴブSb:HP 00/12(気絶)

 ゴブSc:HP 10/12
 ゴブSd:HP 10/12


◆R10宣言

 オーガー:門を攻撃
 ゴブSc:乗り越え2R目
 ゴブSd:乗り越え2R目

 アルフレド:行動順位0でオーガーに強打+2
 ボリス:ゴブScに強打+2
 クラエス:ゴブSdに強打+2