闇を断ち切る。

ガラフ(テッピン) 2011.11.03 [11:21]

恐慌状態の群集を潜り抜けるのは並大抵の事ではなかった。
しかし、鉱山妖精である故の重心の低さが幸いし、
何人かにぶつかりはしたが、人波に飲まれる事もなく、
無事やり過ごす事が出来た。
村人が怪我をしないよう気をつけたつもりだが...

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走り続けて幾許の時が過ぎたか、ようやく南門に到達する。
其処で見たものは、粉砕された門扉と、交戦中の従士達。
2匹のゴブリンが転がっているのも確認する。イアンとクルトだろうか。
ボリスが負傷しているようだが、命に別状は無さそうだ。
これは嬉しい誤算だった、これなら何とでも出来る!

「遅参して申し訳ない、加勢させて頂きますぞ!
 北西部の戦線は我々が制圧しかけている、勝利はもうすぐじゃ!」

息も絶え絶えだが、一息で言い切る。味方を鼓舞するのは大切な事だ。
金棒を構え、標的を定める。
先ずはゴブリンを1匹沈黙させる!

と、今正に踏み出さんとしたその時。

 どどん   どどん

 どどん   どどん

まるで急くかのようなその音を契機に、ゴブリン達は踵を返して逃げ出した。
どうやら退却の指示だったようだ。
すぐさま「深追いするな」とアルフレドから的確な命令が飛ぶ。

食人鬼だけは退かず、狂った様に戦いを続けている。
指示を聞けぬ程に興奮しているのだろうか?
アルフレドは辛くも凌いでいるが、それも長くは持たないだろう。
ならば。

「アルフレド氏よ、助太刀致しますぞ。
 この長い夜を終える事に致しましょう―――」

愛用の金棒を、渾身の力を込めて叩きつける!

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PLより:ダイジェストを受けてのフレーバー日記。
     戦闘の細かい描写は省きますが、強打した所の描写までは
     入れさせて頂きました。