築き上げる優位
GM(Lain) 2011.10.23 [10:56]
立ち上がったゴブリンが背を向けて逃げ出すのを確認し、リュエンもまた踵を返す。
戦意をなくした敵を相手にするほどの余裕があるわけではない。
まだ村への侵入を諦めない敵は多いのだ。
※ ※ ※
ラッシュは大柄な妖魔、ホブゴブリンと相対する。
小柄なゴブリンと異なり、その体格は人間と遜色ない。
無論、凶暴さと頑強さにおいては戦場でまみえる兵士の大半と比べ物にならない。
だがラッシュは、敗れてもなお生き延びるだけの技量と知恵を持った歴戦の傭兵だ。
その攻撃は防御をかいくぐってホブゴブリンに傷を与え、膂力を頼りに振るわれる攻撃を盾でいなす。
目の前の人間を捉えられぬホブゴブリンが、苛立たしげに一声吼える。
戦線の北側で、冒険者たちは優位を確かなものにしていた。
※ ※ ※
マルドルは林の中へ一気に踏み込む。
敵の声――指示を伝える太鼓は潰した。
次は頭だ。
妖魔の群れの中、格段に体格のよい1体を狙い、やや散開した敵の間を巧みに縫って一撃を加える。
周囲がざわめく気配――だが、王は低く吼え、手を振る。
前へ行け、とでも言うかのように。
ゴブリンどもが声に応じ、一斉に前へ――村のほうへと駆け出した。
同時に、王の攻撃。
マルドルはしかし、盾すら使わず、余裕をもってその攻撃を見切る。
王が己の傷を一撫でして、その顔に醜悪な笑みを浮かべた。
※ ※ ※
チルグラは機を伺う。
4体のゴブリンどもが前へ出た直後。
気力を振り絞り、魔力を解き放つ――4度目の【眠りの雲】。
巻き込まれた3体がばたばたと倒れる。
その範囲から逃れえたのは1体のみ。
消耗は激しい。
だが、それに見合う成果ではあるだろう。
※ ※ ※
クーフェリアスは向かってくる妖魔どもを待ち構える。
数は4体。
北側で見た妖魔ども――足並みの揃った攻撃をしようとしていた――とは異なり、めいめいが好き勝手に動いているような印象を受ける。
だがそれだけに、食い止めることは困難に思えた。
なにしろこちらは自分ひとりしかいないのだ。
――と、向かってくる妖魔のうちの3体がばたばたと倒れた。
チルグラの魔法だろう。
己の気力と引き換えにチルグラに気力を渡していた、そのささやかな犠牲がここで役に立ったのかもしれない。
残るは1体。しかも計ったように目の前の1体だ。
※ ※ ※
林の中、マルドルと妖魔の王の戦場の傍。
眠りに抗しそこねた2体の妖魔が頭を振って目を覚ました。
2体はふたたび立ち上がろうとしている――!
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■GMから
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◆R8結果
21:リュエン D3へ全力移動
18:ラッシュ ホブU1に攻撃(命中、3ダメージ)
17:マルドル ゴブローに攻撃(命中、4ダメージ)
12:ゴブロー マルドルに攻撃(回避)
12:ホブU1 ラッシュに攻撃(回避)
12:ガラフ F4に全力移動
00:クーフェ (全力防御)
00:チルグラ Lから分離したゴブLc、ゴブLd、ゴブLeにスリクラ(達成値9、全員睡眠)
チルグラ:MP 02/15
クーフェリアス:MP 04/15
マルドル:MP 15/20
@D3
ホブU1:HP 12/15
@C5
ゴブロ:HP 14/18
ゴブLa:HP 01/12(覚醒、転倒中)
ゴブLb:HP 12/12(覚醒、転倒中)
@D5
ゴブLc:HP 12/12(睡眠中)
ゴブLd:HP 12/12(睡眠中)
ゴブLe:HP 12/12(睡眠中)
◆R9宣言
@D3
ホブU1:ラッシュに攻撃
@C5
L/ロード:マルドルに攻撃。起きたゴブ2体に指示。
L/ゴブab:立ち上がり
@D5
L/ゴブf:全力移動でE5へ
なお、次の進行予定(=宣言の期限)は10月25日22時です。