第一層
エストレノ(神楽) 2010.11.05 [22:07]
一人であっさりとゾンビ2体を片付けて来たアースが聞いてきた。
「あっちの、石の怪物は、手強そうだし、最後に全員でかかった方が良さそうだね。
ところで、エストレノ。
あの怪物は便利だって言ってたけど、500年以上も前から、ずっとあの場を守っているのかな?
古代王国期なら、そのくらいは普通のことなんだろうか?」
「うーん、どーだろうねぇ......。あの時代なら『なんでもアリ』だとボクは思ってるよ。
今の時代に現存している魔法は『氷山の一角』みたいだしねぇ。
失われたゴーレムの精製法で作られているなら稼働期間は半永久だろーし」
++++++++++++++++++++++++++++++++++++
PLより:
カストゥール王国の魔術師なら、無尽蔵に消費できるマナを使い、果てしなく長く、
それこそ千年、一万年、十万年と稼働時間を拡大していてもおかしくないと思うので、
『なんでもアリ』とか言ってますw
ちなみに、鉄板も石板の文字もサッパリですw
アース(自由人) 2010.11.05 [07:47]
ゾンビとの戦闘を終えた後、一旦、中央の広間へ戻って、仲間達に経過を報告する。
「こっちの部屋には、古い調度品と、入り口のと似た石盤があったよ。
そこの魔法陣を動かすための物かもしれないね。
今は、石盤に『CLOSED』と『10011』という文字が下位古代語で光ってる。
これが何を意味するのか、手がかりになる物でも見つかればいいけど、俺の手には負えそうにないんだ。
隊長とパムにお願いできないかな?
俺は、隊長と入れ替わりで、コウモリがいた部屋を調べてみるよ。」
ここは、隊長の腕と、パムの天性の嗅覚に期待だ。
ガラクタも掴むが、時に大当たりを引くのがパム・ポッペン・エクスなのだ。
─そして
「あっちの、石の怪物は、手強そうだし、最後に全員でかかった方が良さそうだね。
ところで、エストレノ。
あの怪物は便利だって言ってたけど、500年以上も前から、ずっとあの場を守っているのかな?
古代王国期なら、そのくらいは普通のことなんだろうか?」
<PL欄>───────────────────────────────
一応、経過報告の描写を書いてみましたが、入れ替えを断ってくれても、
投稿自体をスルーしてくれてもOKです。
入れ替えをどうするかが確定したら、ターン3の行動を書きますね。
ところで、パムの見つけた金属板は、
遺跡の入り口と同じく、どこかの扉の開閉に使うものなんですかねぇ?
切り欠きがあるので、魔法装置のどこかに嵌らないかなとかも思ってみたり。
10011...、2進数かなぁ、10進数になおすと19...、部屋番号?
セリト(彩月) 2010.11.04 [01:20]
魔方陣の輝きが収まり、ふと気付けば先程の魔術師の姿はなくパーティメンバーだけが遺跡の中にいた
すでにここは遺跡の未探索地区なのだろう、空気は先程よりも重く澱み冷たさを増した気もする
油断なくルーサーンハンマーを構えて、辺りを見渡すとパムと名乗ったグラスランナーが気軽な動きで廊下へと動き出した
>「ぎゃー!!」
・・・いや、なんというフットワークの軽さだ、さすが頭も軽い種族だけの事はある
どうやら周囲に敵はいないらしい、私はサラマンダーの働きを活性化させて廊下に目を向ける
「・・・空気が冷え切っててインフラビジョンを使ってもやや見づらいな、だが見えぬという程でもなし」
少なくとも右手の部屋には小動物が大量に天井に張り付いているようだ、コウモリか
他のメンバーと周囲を探索して、最初の広間に戻り軽く打ち合わせて行動を決定し始める
・・・と、すでにパムはこの部屋を調べ始めたようだ
>「隊長、俺は左側の部屋を調べてみるね。」
・・・隊長とは私か、まぁ、ノッポなので目印にはちょうどいいのかも知れんが
アースはゾンビがうろついている部屋を処理する事に決めたようだ、戦士ならばゾンビ2体程度は問題あるまい
>「ふむ、どーやらボクの担当はココかな」
エストレノはコウモリの部屋に向かうようだ、しかしあの部屋は鍵が掛かっていたな、私もそちらに向かうか
「さて・・・取り出だしたるは開錠ツール、開錠なんて久しぶりだが」
まぁ、開かなかったら私の本職は戦士だと納得しよう
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彩月 : 鍵開け判定 2D6 → 4 + 5 + (6) = 15 (11/04-01:42:00)
彩月 : 予備ダイス 2D6 → 5 + 1 = 6 (11/04-01:42:23)
彩月 : 2D6 → 6 + 2 = 8 (11/04-01:42:25)
という事で多分開錠できたでしょう、エストレノのアンロックはキャンセルで精神力温存できたかな
エストレノ(神楽) 2010.11.04 [00:20]
遺跡の前に建てられた小屋の外で、ボクらはコンラートとゆー名前の若い魔術師に
出迎えられた。
若いといってもボクより若いかは微妙だけど......。
彼の案内で館の地下の遺跡へと入る。
魔法の明かりが遺跡の通路を照らす。
それは『遥か昔から変わることのない光景』なんだと思うと感慨深いものがある。
やがて通路は光る魔法陣のある部屋へと至る。
そこで一通り説明を受け、魔法陣の中へと踏み入る。
コンラートが石板を操作し、ボクらを『未知の迷宮』へと転送する。
* * * * * * *
転送された先は、転送前の部屋と変わらないように思えた。
いや、なんか『ぼろっちぃ』感じがする。
それに部屋を照らすのは魔法陣の光だけで『魔法の照明』がない。
転送装置に感動しているアース。
「古代語魔法の力ってすごいねー。」
「そーだね。この技術が失われたなんて、すごく残念だ」
もっとも強すぎる力ってのも問題ありなんだろーけどね。
そー考えると今ぐらいが手頃なのかも......。
「それにしても、ここはカビ臭いなぁ。
転送前の部屋は、どうしてあんなにキレイだったんだろうね。」
「うーん......それもココを探索すれば分かるかもしれないね。
あ、そーだ。コレ渡しとくね」
思い出したようにパムとアースにライト石を渡す。
うちの前衛たちはみんな両手武器使いみたいだから、照明なんかは投げ捨てたりする
ことになりそうだ。
ランタンじゃ壊れちゃうし、松明もヘンに燃えて使い物にならなくなっちゃうかも。
それじゃ勿体ないもんね。
さて、『どこから探るべきか』そんなことを考えていると
早々とグラスランナーのパムが、この部屋(便宜上"部屋1"と呼ぶ)を
捜索し始めた。
「うわっ! 早っ!!」
さすがグラランとゆーことだろーか?
さて......ボクはどーするかなぁ?
この階層をザックリと見て回る。
左の部屋(便宜上"部屋2"と呼ぶ)にはゾンビがいるみたいだ。
右の部屋(便宜上"部屋3"と呼ぶ)の扉には鍵が掛かっている。
部屋の中には蝙蝠がいるみたいだ。
正面奥の部屋を見に行った時、アースが尋ねて来た。
「エストレノ、前の広間に石の怪物がいるけど、あれは何だろう?」
「あれはストーンサーバント。石の従者と呼ばれる魔法生物の一種だね。
ボクにはまだ使えないけど、すっごく便利だよ」
そう、便利なんだ。
ちょっとした用事や戦闘をさせることも出来るんだから。
一通り見て回り、部屋3の扉の前に立つ。
「ふむ、どーやらボクの担当はココかな」
鍵付きの扉を前にとりあえずボクは杖を構える。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++
PLより:
照明についてはライト石1号をランタンの中に入れて使用します。
ランタンは腰のベルトに下げて、
両手を使える(と言っても杖持ってるんですが)状態にしておきます。
ライト石2号3号は、それぞれパムとアースの単独行動組に渡しておきます。
・怪物判定:
神楽 : ゾンビ(9) 2D6 → 6 + 4 + (4) = 14 (11/04-00:07:45)
無駄に良い出目w
>自由人さん
Cクロスボウだけじゃなく、ネットもあるんで使いたい時は言って下さいな。(^0^)/
【ターン2行動宣言】
●部屋3(鍵付き蝙蝠部屋)の開錠(の予備要員)
・アンロック(鍵開けに失敗した場合に限る)
神楽 : 開錠 2D6 → 2 + 2 + (5) = 9 (11/04-00:17:31)
・予備ダイス(ころころ...)
神楽 : 予備1 2D6 → 5 + 5 + (5) = 15 (11/04-00:17:51)
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神楽 : 予備2 2D6 → 6 + 3 + (5) = 14 (11/04-00:18:00)
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アース(自由人) 2010.11.03 [21:31]
「すごいなー、これが転送ってヤツか。」
面白い体験ができた。
魔法陣はまだ光っている。
もう一度、使ってみたい衝動にかられるが、生きていれば、帰りにも使えるかもしれないので我慢だ。
「古代語魔法の力ってすごいねー。」
そう言って、魔術師のエストレノと、同じく魔術師(?)のパムに、同意を求める。
「それにしても、ここはカビ臭いなぁ。
転送前の部屋は、どうしてあんなにキレイだったんだろうね。」
魔法陣のおかげで、辺りはぼんやり明るいが、この先は光源が必要だ。
─と、エストレノが、ライトの魔法がかかった小石を取り出して渡してくれた。
「これは便利だね、ありがとう。」
パムから干し肉も貰って腹ごしらえ。
「食える時に食っておかないと、体力がもたないもんね。」
そうこうしている間にも、パムはテキパキと最初の部屋の調査をし始めた。
遺跡内に留まれるのは半日?1日程度だそうだが、正確なことは判っていない。もっと短い場合もあるだろう。
強力な敵と戦う時や、盗賊の技が必要な時以外は、分担して調べた方が良さそうだ。
正面の空間に出て、ライトの小石で照らしてみると、前方と左右に、部屋が3つあるのがわかった。
右側の部屋の扉は鍵が掛かっているようで、格子窓から天井に蝙蝠がぶら下っているのが見える。
「コウモリがいるのかー、どこかに地上に通じている亀裂でもあるのかもしれないね。
これも、報告しなきゃいけないな。」
前方の広間には、手強そうな石の怪物が2体見える。
「エストレノ、前の広間に石の怪物がいるけど、あれは何だろう?」
左側の部屋の扉には、鍵も罠もかかっている様子がない。
「隊長、俺は左側の部屋を調べてみるね。」
セリトは、精霊魔法が使える上に、盗賊の技まで持っている。
その体格から、戦闘能力の高さも伺え、遺跡探索にはもってこいの人物だ。
それに、愛すべき仲間のパムが隊長と呼んでいるのなら、自分にとっても隊長だ。
鉄扉を動かしてみると、やはり鍵はかかっておらず、罠も仕掛けられていなかったようだ。
しかし、そういう場合は、中に何もないか、罠よりも強力な護衛の怪物がいることが多いという。
小石で中を照らしてみると、案の定、2体の怪物が見えた。
─ゾンビだ。
中には、入口の魔法陣の側にあった石版と似た物があるのが、ちらりと確認できる。
「(あれは、さっきの部屋の魔法陣を操作する為のものなんだろうか?
帰りは魔晶石は要らないと聞いているし、魔法陣もまだ光っているから使うことはなさそうだけど、
怪物を倒しておけば、ちゃんと確認して報告することはできそうだな。)」
他の仲間達は、それぞれの仕事をしているが、
この程度の怪物なら、一人で何とかなるだろう。
一体ずつしか近づけないよう通路に立ち、ライトの魔法がかかった小石を床に落とすと、
バスタードソードを両手に構えた。
(誤字に気づいたので少しだけ修正しました。内容は変えてないです。)
<PL欄>───────────────────────────────
運悪く削られても、それ程、大事にはならないと思いますので、
ダイスロールは全て、お願いいたします。
ちょっと距離をおいて、自分のPCの戦闘を見るのも面白そうですね。^^
全ラウンド、バスタードソード2Hの通常攻撃でお願いします。
バスタードソード(15)
攻撃力5/打撃力20/クリティカル値10/追加ダメージ4
ハードレザーアーマー(8)
防御力8/ダメージ減少2
盾なし
回避力5
《怪物判定》
ゾンビ 2D6 → 2 + 4 + (3) = 9 (11/03-21:16:53)
ストサバ 2D6 → 1 + 4 + (3) = 8 (11/03-21:16:34)
>神楽さん
クレインクィン・クロスボウは、一度、使ってみたかったんですが、
ダイスロールや戦闘処理がシンプルになるよう、バッソで通そうと思います。
ライトの小石は、ありがたく頂戴しますね。^^
密封された遺跡内での糞尿臭は、体調を悪くする人もいる程キツイですよー。><
お気をつけて!
パム(パタパタ) 2010.11.02 [23:30]
てくてく。
廊下の闇の中に入る。
そこで、思わず僕は叫んだ。
「ぎゃー!!!」
何だ真っ暗じゃないか。
それだけで僕は戻る。
てくてく。
僕らは松明をつける。
アース、エストレノと僕に。
セリトは闇でも見えるようだ。
すごいや!
「もう、あれだね!隊長と呼ぼう!隊長!もぐもぐ、あ、食べる?」
みんなに保存食の干し肉を差し出す。
もぐもぐおやつは大事さ!
でもこう、あれだ、何かあったらセリトをこう呼ぼう、たいちょーたいちょーって。
なんだパムラ?と答えてくれるに違いない、きっとそうだ。
それはそれとして・・・
僕は優先してこの部屋を探ることにした。
金目のもノー、へんなものー、まほうのしなー、くだらないものー
ゴキブリのようにぬけめなく!
PL:2ターン目パム最初の部屋捜索
出目10+4=14
pamu : ゴキブリのように捜索!! 2D6 → 6 + 4 + (4) = 14 (11/03-00:19:28)
GM(Lain) 2010.11.02 [02:11]
――気がつくと君たちは、先ほどと同じような魔法陣のそばにいる。
周囲も同じような広間。
だが、別の場所だ。コンラートはおらず、魔法装置もない。
石造りの床も壁も、材質は入口と同じだ。
だが、少なからず劣化しているように見える。
ところどころにひびが入り、表面のツヤは失われ、くすんだ表情だ。
むしろ入口の保存状態が良すぎると見るべきなのだろう。
この状態こそが、500年を超える歳月を忠実に表しているように思われた。
広間の空気は湿気に澱み、どこか黴臭い。
魔法陣は強い光を発している――ここに足を踏み入れれば、もとの魔法陣へ帰れるのだろう。
広間を見渡せば、入口のそれと同じように、天井近くに魔術灯が設置されているのが見て取れる。
だが、それは今、動作していない。この広間の明かりは魔法陣のそれだけだ。
広間の入口の向こうに見えている通路も同様に、明かりはない。
ここから動くならば、明かりを用意した方がいいだろう。
1:魔法陣の広間
魔法陣のある広間だ。この階層の中で、ここだけは薄ぼんやりとながら明かりがある。
床の石畳も、石組みの壁も、くすんでひび割れ、放棄されてからの歳月を思わせる荒れようだ。
ざっと見たところ目ぼしいものは見当たらない。
だが、探せば何か出てくるかもしれない。
この部屋を探索する者はシーフ技能による捜索判定(シーフLv+知力B)を行うこと。
2:屍骸のいる部屋
やや錆びの浮いた鉄製の扉には鍵がかかっておらず、罠のある様子もない。
音を立てないように注意しながら、扉を薄く開ける。
中を覗いてみれば、そこに怪物が2体、いるのが見えるだろう。
君たちに気付くとそれらは向かってこようとするが、部屋を出てまで追ってこようとする様子はない。
部屋の中には朽ち果てた調度があり、遺跡入口の魔法陣の傍にあったものと似た石盤がある。
それがまだ動くものであるのかどうか、部屋の外からではわからない。
セリトは怪物の正体を知っている――屍蝋化した動く死体、ゾンビだ。
3:鍵のかかった扉の部屋
鉄製の扉の、人間であれば顔の高さには鉄格子が嵌め込まれている。
覗いてみれば、その天井に小さな蝙蝠が多数貼り付いているのが見えるだろう。
幸いにして、人を襲ったり病気を媒介する危険な種類ではないようだ。
床はほかの場所と異なり、でこぼこしているように見える。
おそらく、蝙蝠たちの排泄物が層をなしているのだろう。
ここに蝙蝠が入り込むようになってから随分と経つ様子だ。
扉には鍵がかかっている――鍵穴には錆びが浮いているが、開錠をするに支障を来すほどではない。
ざっと調べたところ、罠はないようだ。
扉を開ける場合は、鍵開け(シーフLv+器用B)を試みるか、アンロックの魔法を行使すること。
4:石の従者の守る広間
この広間には扉がない。通路の奥がそのまま広間になっているようだ。
広間には2体の石像が立っている。ソーサラーであればその正体が解るだろう。
石の従者――ストーンサーバントだ。
ストーンサーバントを倒せば更に奥へ行くことができるだろう。
5:下層への階段
ストーンサーバントの守る広間の向こうには、暗い階段が口を開けている。
ここを通ってさらに下の層へ進むことができるだろう。
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■GMから:
この記事への返信は「120_第一層」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。
ターン1は第1層の情報開示です。
皆さんはターン2の行動を決定してください。
提示したいずれかの場所へ移動し、移動した先でGMが提示した判定を行うなど、自由に行動してください。
自己申告で判定を試みることもできます。GMは状況に応じてこれを拾い、行動の結果として反映させます。
戦闘を行う場合は、行動のパターンを申告してください。
行動はパーティでまとまって行っても構いませんし、分散しても構いません。
明かりについては、誰が何を持っているかを確定させておいてください。
進行期限は11月05日00時です。同刻をもってターン2を終了します。
もちろんそれより早く宣言が出揃えば進行しますよー。
GM(Lain) 2010.11.02 [02:08]
オランから蛇の街道を北に2日。側道へ入り、さらに半日。
エストン山脈の南のはずれ、険しい山の中腹にその遺跡はある。
遺跡の前に建てられた小屋の外、木製の椅子に腰掛けて、いかにも魔術師風の若者が暇そうに魔術書のページをめくっていた。
君たちに気付くと開いていたページに栞を挟んで立ち上がった。
名を聞けば、彼はコンラートと名乗るだろう。
「冒険者の方ですか?遺跡へ?
ああはいはい、じゃ書類見せてください」
「――はい、確認しました。
中へどうぞ」
遺跡の地上部はありふれた小さなものだ。
聞けば、どうやら古代王国期の魔術師の住処だったようだ、と教えてくれる。
「ここのね、地下なんですよ。
地上はとっくに調べつくしてて、研究者の現地調査がたまにあるくらいだったんですが。
しばらく前に地震で崩れて、それで地下があることが解りましてね」
石組みの頑丈そうな床が割れ、地下にぽっかりと空洞が覗いている。
降りやすいようにという配慮か、梯子が掛けられている。
降りた先はひんやりとした石造りの遺跡だ。
壁も床も天井も、磨かれた黒い御影石。壁の天井近く、ところどころに設置された魔術灯が無機質な白い光を放っている。
通路の突き当たり、金属製の扉の前で立ち止まり、扉の脇の金属板に指で魔法文字を描いてゆく。
――と、金属板が光り、重そうな扉が音もなく開いた。
開いた扉の先、そこは円形の広間。
床に魔法陣が描かれ、ぼんやりと光を発している。
脇には床と同じ材質の台座、その上に石盤。魔法装置のようだ。
魔術師であればそれが転送の魔法陣であると解るだろう。それが『生きて』いることも。
「この魔法陣が入口です。
ここから転送によって遺跡へ入ることになりますが、魔晶石はお持ちですね?」
「――結構です。
どうやら転送先がそのたびごとに異なるようで、どこへ飛ぶかは飛んでみなければわかりません。
飛ぶ先も魔法陣が生きていなければならないので、飛んだ途端に石の中、ということはないようです。ご安心を」
「帰るとき、ですか?
あちら側からは魔晶石を使わずに戻ってこられます。少なくとも今まで戻ってきた方は皆そう言っていました」
「それと、遺跡自体に何らかの魔法的な防御結界が施されているようです。
転送の際に結界を中和する魔力が働くため、ある程度の時間は問題が無いようですが、それを過ぎると強制的に遺跡から弾き出されることがわかっています。
時間はまちまちですね。おおよそ半日から1日程度、なのですが、詳しいことはなんとも」
「さて、準備はよろしいですか?」
君たちの返事を確認して、コンラートは魔法装置の前に立った。
受け取った魔晶石を魔法装置に嵌め込み、指を石盤に滑らせて魔法装置を起動させる。
魔法陣がその輝きを急速に増した。
魔法文字が床から浮き上がり、回転し、組み換えられ、空中に新たな魔法陣を形成する。
落下とも浮遊ともつかない感覚。
ふっと周囲の光景が消え――