しばしの休息
オート(スキュラ) 2012.12.13 [20:51]
「すまない、宿帳を調べてもらいたいのだが...」
「『ウード』か、『エレアノール』か、あるいは『スワローテイル』。
もしかしたら『リオテーク』という名前かもしれないんだが...」
「ここに泊まってないだろうか?
いや、仕事で別れた仲間を追いかけているんだ」
山を降りてのブラードで。
今回の仕事の前に泊まった冒険者の宿などで、
護衛に回った仲間の姿を探す。
だが、やはりというべきか...
「...そうか、分かった。
手間を掛けた」
私の到着は遅すぎたようで、すでに皆の痕跡はなかった。
チップを払って宿を出る。
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結局、オランに到着したのはそれから2週間余りしてからの事であった。
「やれやれ、やっと到着だな。
あ゛ー...腰も足もガタガタだ」
ブラードからオランへは、港町カゾフを経由して15日。
一人で徒歩で...というのも危険かと思い、紛れ込む先の隊商など探したせいで、
帰還はさらに遅れてしまったのだった。
すでにあたりは、夜の帳がおりてしばらく経つ。
「もうエレアノールは寝たかな?
ウードが起きてればいいんだが」
祭の夜に沸く大通りを、ミノタウロス亭へ向かう。
本当は、午後には市内の交易所に到着していたのだが、
それから学院や実家に顔を出したので、すっかり遅くなったのだった。
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緊張が緩んでか、道すがらあれこれと思索が拡散していく。
山を降りて以来、知った顔に会ってないので人恋しいのかもしれない。
柄でも無いのだが...
「エリオは随分と熱心なようだなぁ。
ふふ」
借りていた本を図書館に返しに行った時、妖魔の文献の貸し出し履歴に
『エリオ・アリアス』の名があったのを思い出す。
素直で積極的な彼の事だ。
最近、学習が疎かな私などより、すでに多くの知識を仕入れているのかもしれない。
他人事ながら、なぜか嬉しく思う。
「そういえば『試しの館』に挑む異国の剣士というのは...
あれはラキアードだったりしてな」
我々も以前、3人で挑んだ地下の試練場。
決闘のようなあの環境ならば、ラキアードの剣は今度こそ獲物を捉えることだろう。
人が血を流すのを見物するなど悪趣味な依頼主と思ったこともあったが、
あの曲刀がどんな軌跡を描くのかを想像すると、ちょっと私も野次馬したくなってくる。
「リオテークは...
うーむ、向こうで仲良くやれたんだろうか?」
護衛の隊は、ウードとエレアノールがパーティーの所に
リオテークが単独での参加となっていた。
3人とも知る身としては、皆がうまくやってくれたと信じたい。
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夕食を食いっぱぐれた腹が、もう鳴りもしなくなった頃。
私はようやくミノタウロス亭にたどり着いた。
「今戻った。
ウード、居ないか?
エレアノールは?」
まずは二人の顔を見て。
それからメシにして。
そうだ、向こうで何があったか、こっちで何が起きたのかも話さんと。
ああ、やっとくつろげる...
そんな、夜の酒場のミノタウロス亭であった。
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-PLスキュラより-
ブラードで捜索 → キャラバンに紛れて移動 → オランに到着
実家や学院を回って → ミノ亭に到着したのは夜
みたいな後日談なのでした。
終わった後だし勝手に設定!
誰かいないかなー|д゚)チラッ
>だんがんさん
キャラシートのNo.5を見て思いついて、あんな事を書きました。
見ちゃダメ!と言う場合は修正しますのでお許しを...!
>はんくさん
書いてる途中で、戦士30の募集に名前があるのを発見しまして、
同じくこんな事を書きました。ダメ!という場合は修正しますので...
今度こそ勝利を!