第一層
アウロラ(じゅんじゅん) 2011.12.10 [21:35]
「だい、たん・・・?」パティさんに言われて、びっくりしたの。
だって、そんなこと言われたの、初めてで。
お金は、チャ・ザ様が一番良いようにお取り計らいくださると思うから、あまり気にしていなかったし・・・・・・。
それに・・・・・・。
「お金貯めるより、も、皆さん、の、お役に立つ方が、好き、です・・・・・・」
パティさん、元気な方で、パパと同じエルフなのだけれど、パパとは違って。
うぅんと。
「パティさん、おねえちゃん、みたい、です・・・・・・」
アウロラ、おねえちゃんいないけど。
でもきっと、こんな感じかなって、思ったの。
アウロラ、遺跡、がんばるわ。
:*'゜::*'゜::*'゜::*'゜::*'゜::*'゜::*'゜::*'゜
PL:
パティさんにお返事です(*ノノ
行動宣言は別途書きますねー!
ストサバストサバ!
GM(Lain) 2011.12.08 [22:30]
――気がつくと君たちは、先ほどと同じような魔法陣のそばにいる。
だが、別の場所だ。コンラートはおらず、魔法装置もない。
広間の形も異なっている。入口の広間より幾分広いようだ。
魔法陣は強い光を発している――ここに足を踏み入れれば、もとの魔法陣へ帰れるのだろう。
石造りの壁や天井の色調は薄闇の中に沈み、魔法陣の放つ光を冷たく受け止めている。
壁や天井の石材は、少なからず劣化しているようだ。
ところどころにヒビが入り、表面のツヤは失われ、くすんだ表情を見せている。
石の上に木材を張り渡した床の状態はさらに悪い。
水の流れたような痕跡があり、そのためか木材の大半は腐食している。
移動や戦闘に支障を来すほどでこそないが、うっかりすると木材の剥がれた穴に足を取られてしまいそうだ。
しかしこれは、むしろ入口の保存状態が良すぎると見るべきなのだろう。
いま目の前にある現状、この状態こそが、500年を超える歳月を忠実に表しているように思われた。
広間の空気は澱んで黴臭い。
どことなく埃っぽさを感じさせもする。
広間にも、広間から続く部屋にも、魔法陣の発するそれ以外の明かりはない。
ここから動くのであれば、暗闇を見通す能力でもない限り、明かりを持つのが無難だろう。
(1):魔法陣の広間
◆描写
魔法陣のある広間だ。
魔法陣は強い光を放っている――パティが調べれば、それは転送の魔法陣であり、確かに起動状態にあることがわかるだろう。
床の魔法陣――ここだけは最初から一枚の大きな石盤をそのまま床に使っていたらしい――から発せられる光が、ぼんやりと広間を照らしている。
所々石畳がむき出しになった床も、壁の石組みも、くすんでひび割れ、放棄されてからの歳月を思わせる荒れようだ。
ざっと見るところ、目ぼしいものは見当たらない。
だが、探せば何か出てくるかもしれない。
◆判定
この部屋を探索するならば、ターンを消費してシーフ技能による捜索判定(シーフLv+知力B)を行うこと。
(2):鉄格子の部屋
◆描写
錆びの浮いた鉄格子が、広間とその隣の部屋を仕切っている。
鉄格子はどうやら天井に格納されるものであるらしく、部屋の内部の壁からは開閉機構を作動させるものであろうレバー突き出ている。
――が、開閉機構は己の仕事を放棄して久しいことが見て取れる。
鉄格子越しに中を覗いてみれば、かつて机だったもの、かつて棚だったもの、かつて木箱だったもの、諸々の残骸が散らばっているのがわかるだろう。
箱の中にはいくつか、破損の程度が少ないもの、ぱっと見たところ破損していないものもあるようだ。
◆判定
鉄格子を開けようとする者は、ターンを消費して「冒険者Lv+筋力B」を基準に目標値15の判定を行うこと。
複数人が協同でこの作業を行う場合、直接鉄格子に取り付けるのは2人までとし、作業を行うすべてのキャラクターの基準値を合計したものを基準値として代表者のみが判定を行う。
(3):格子付の扉の部屋
◆描写
鉄製の扉の、ちょうど大人が立ったときの顔の位置に、鉄格子が嵌め込まれている。
部屋の中にはテーブルであったものや棚であったものが散らばっているようだ。
動くものの気配はない。
◆判定
鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
(4):鉄扉の部屋
◆描写
この部屋は頑丈そうな鉄の扉で閉ざされている。
扉には鍵穴とノブがある――鍵を開ければ中の様子を確かめられるだろう。
◆判定
鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
鍵開けに先立って(聞き耳などで)内部の情報を得たければ、別途ターンを消費して聞き耳の判定を行ってもよい。
(5):階段
◆描写
この部屋には扉がない。幅広く短い通路がそのまま部屋に繋がっている。
広間には2体の石像が立っている。ソーサラーであればその正体が解るだろう。
石の従者――ストーンサーバントだ。
ストーンサーバントの向こうには、上へと向かう階段が見えている。
2体双方を倒せば上の層へ進むことができるだろう。
◆判定
特になし。戦闘を行うならば1ターンを消費する。
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■GMから:
この記事への返信は「100_第一層」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。
ターン1は第1層の情報開示です。
皆さんはターン2の行動を決定してください。
提示したいずれかの場所へ移動し、移動した先でGMが提示した判定を行うなど、自由に行動してください。
自己申告で判定を試みることもできます。GMは状況に応じてこれを拾い、行動の結果として反映させます。
戦闘を行う場合は、行動のパターンを申告してください。
行動はパーティでまとまって行っても構いませんし、分散しても構いません。
明かりについては、誰が何を持っているかを確定させておいてください。
GM(Lain) 2011.12.08 [22:20]
オランから蛇の街道を北に2日。側道へ入り、さらに半日。
エストン山脈の南のはずれ、険しい山の中腹にその遺跡はある。
遺跡の前に建てられた小屋の外、木製の椅子に腰掛けて、魔術師風の若者が暇そうに魔術書のページをめくっていた。
君たちに気付くと開いていたページに栞を挟んで立ち上がる。
名を聞けば、彼はコンラートと名乗るだろう。
「冒険者の方ですか?遺跡へ?
ああはいはい、じゃ書類見せてください」
「――はい、確認しました。
中へどうぞ」
遺跡の地上部はありふれた小さなものだ。
聞けば、どうやら古代王国期の魔術師の住処だったようだ、と教えてくれる。
「ここのね、地下なんですよ。
地上はとっくに調べつくしてて、研究者の現地調査がたまにあるくらいだったんですが。
しばらく前に地震で崩れて、それで地下があることが解りましてね」
石組みの頑丈そうな床が割れ、地下にぽっかりと空洞が覗いている。
降りやすいようにという配慮か、梯子が掛けられている。
降りた先はひんやりとした石造りの遺跡だ。
壁も床も天井も、磨かれた黒い御影石。壁の天井近く、ところどころに設置された魔術灯が無機質な白い光を放っている。
通路の突き当たり、金属製の扉の前で立ち止まり、扉の脇の金属板に指で魔法文字を描いてゆく。
――と、金属板が光り、重そうな扉が音もなく開いた。
開いた扉の先、そこは円形の広間。
床に魔法陣が描かれ、ぼんやりと光を発している。
脇には床と同じ材質の台座、その上に石盤。魔法装置のようだ。
魔術師であればそれが転送の魔法陣であると解るだろう。それが『生きて』いることも。
「この魔法陣が入口です。
ここから転送によって遺跡へ入ることになりますが、魔晶石はお持ちですね?」
「――結構です。
どうやら転送先がそのたびごとに異なるようで、どこへ飛ぶかは飛んでみなければわかりません。
飛ぶ先も魔法陣が生きていなければならないので、飛んだ途端に石の中、ということはないようです。ご安心を」
「帰るとき、ですか?
あちら側からは魔晶石を使わずに戻ってこられます。少なくとも今まで戻ってきた方は皆そう言っていました」
「それと、遺跡自体に何らかの魔法的な防御結界が施されているようです。
転送の際に結界を中和する魔力が働くため、ある程度の時間は問題が無いようですが、それを過ぎると強制的に遺跡から弾き出されることがわかっています。
時間はまちまちですね。おおよそ半日から1日程度、なのですが、詳しいことはなんとも」
「さて、準備はよろしいですか?」
君たちの返事を確認して、コンラートは魔法装置の前に立った。
受け取った魔晶石を魔法装置に嵌め込み、指を石盤に滑らせて魔法装置を起動させる。
魔法陣がその輝きを急速に増した。
魔法文字が床から浮き上がり、回転し、組み換えられ、空中に新たな魔法陣を形成する。
落下とも浮遊ともつかない感覚。
ふっと周囲の光景が消え――