第一層
GM(Lain) 2011.12.08 [22:30]
――気がつくと君たちは、先ほどと同じような魔法陣のそばにいる。
だが、別の場所だ。コンラートはおらず、魔法装置もない。
広間の形も異なっている。入口の広間より幾分広いようだ。
魔法陣は強い光を発している――ここに足を踏み入れれば、もとの魔法陣へ帰れるのだろう。
石造りの壁や天井の色調は薄闇の中に沈み、魔法陣の放つ光を冷たく受け止めている。
壁や天井の石材は、少なからず劣化しているようだ。
ところどころにヒビが入り、表面のツヤは失われ、くすんだ表情を見せている。
石の上に木材を張り渡した床の状態はさらに悪い。
水の流れたような痕跡があり、そのためか木材の大半は腐食している。
移動や戦闘に支障を来すほどでこそないが、うっかりすると木材の剥がれた穴に足を取られてしまいそうだ。
しかしこれは、むしろ入口の保存状態が良すぎると見るべきなのだろう。
いま目の前にある現状、この状態こそが、500年を超える歳月を忠実に表しているように思われた。
広間の空気は澱んで黴臭い。
どことなく埃っぽさを感じさせもする。
広間にも、広間から続く部屋にも、魔法陣の発するそれ以外の明かりはない。
ここから動くのであれば、暗闇を見通す能力でもない限り、明かりを持つのが無難だろう。
(1):魔法陣の広間
◆描写
魔法陣のある広間だ。
魔法陣は強い光を放っている――パティが調べれば、それは転送の魔法陣であり、確かに起動状態にあることがわかるだろう。
床の魔法陣――ここだけは最初から一枚の大きな石盤をそのまま床に使っていたらしい――から発せられる光が、ぼんやりと広間を照らしている。
所々石畳がむき出しになった床も、壁の石組みも、くすんでひび割れ、放棄されてからの歳月を思わせる荒れようだ。
ざっと見るところ、目ぼしいものは見当たらない。
だが、探せば何か出てくるかもしれない。
◆判定
この部屋を探索するならば、ターンを消費してシーフ技能による捜索判定(シーフLv+知力B)を行うこと。
(2):鉄格子の部屋
◆描写
錆びの浮いた鉄格子が、広間とその隣の部屋を仕切っている。
鉄格子はどうやら天井に格納されるものであるらしく、部屋の内部の壁からは開閉機構を作動させるものであろうレバー突き出ている。
――が、開閉機構は己の仕事を放棄して久しいことが見て取れる。
鉄格子越しに中を覗いてみれば、かつて机だったもの、かつて棚だったもの、かつて木箱だったもの、諸々の残骸が散らばっているのがわかるだろう。
箱の中にはいくつか、破損の程度が少ないもの、ぱっと見たところ破損していないものもあるようだ。
◆判定
鉄格子を開けようとする者は、ターンを消費して「冒険者Lv+筋力B」を基準に目標値15の判定を行うこと。
複数人が協同でこの作業を行う場合、直接鉄格子に取り付けるのは2人までとし、作業を行うすべてのキャラクターの基準値を合計したものを基準値として代表者のみが判定を行う。
(3):格子付の扉の部屋
◆描写
鉄製の扉の、ちょうど大人が立ったときの顔の位置に、鉄格子が嵌め込まれている。
部屋の中にはテーブルであったものや棚であったものが散らばっているようだ。
動くものの気配はない。
◆判定
鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
(4):鉄扉の部屋
◆描写
この部屋は頑丈そうな鉄の扉で閉ざされている。
扉には鍵穴とノブがある――鍵を開ければ中の様子を確かめられるだろう。
◆判定
鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
鍵開けに先立って(聞き耳などで)内部の情報を得たければ、別途ターンを消費して聞き耳の判定を行ってもよい。
(5):階段
◆描写
この部屋には扉がない。幅広く短い通路がそのまま部屋に繋がっている。
広間には2体の石像が立っている。ソーサラーであればその正体が解るだろう。
石の従者――ストーンサーバントだ。
ストーンサーバントの向こうには、上へと向かう階段が見えている。
2体双方を倒せば上の層へ進むことができるだろう。
◆判定
特になし。戦闘を行うならば1ターンを消費する。
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■GMから:
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ターン1は第1層の情報開示です。
皆さんはターン2の行動を決定してください。
提示したいずれかの場所へ移動し、移動した先でGMが提示した判定を行うなど、自由に行動してください。
自己申告で判定を試みることもできます。GMは状況に応じてこれを拾い、行動の結果として反映させます。
戦闘を行う場合は、行動のパターンを申告してください。
行動はパーティでまとまって行っても構いませんし、分散しても構いません。
明かりについては、誰が何を持っているかを確定させておいてください。