帰着、休息、明日への準備

GM(Lain) 2012.11.05 [03:07]

 峠道を荷馬車で行くこと一刻、3人は無事に宿へ帰り着いた。

 日はすっかり暮れ、小雨の落ちる天候であるから空には月も星もない。
 オートがともした魔術の灯火が唯一の明かりだ。

 宿の主夫婦は、今日も夕食を温めて一行の帰りを待っていたようだ。
 食堂に入れば、食事の匂いが鼻をくすぐることだろう。

 昨日のように湯浴みを勧められ、温まってから食事を摂る。
 天候のためか季節のせいか、おそらくは両方だろうが、日が落ちてからはなかなかに冷える。

 暖かな部屋の中で湯気の立つ食事、というのは、疲労した心身を癒すに十分なものだった。

 ライナルトも食堂に顔を見せ、しばらくは逗留することになりそうです、と告げた。

「アノス側へ下りるという方にお願いして、迎えを出してくれるよう店に言伝を頼みました」

 今の自分の足では長旅はできないし、あんなことがあった後では安心して旅をするということも難しい。
 だから事情を伝えて迎えに来てもらった方が良かろう、という話であるらしい。

「ですから、それまではこちらでお世話になります」

 アノスへ戻る折でよろしければ言伝や手紙はお預かりできますが、と冒険者たちに水を向けた。

 テオバルトは役目柄ということもあるのか、作業の様子を知りたがる。
 進捗状況を教えれば、感心し、かつ喜ぶことだろう――天候のよくない中、順調に作業が進んでいることに、彼は素直に感謝している様子だ。

「この分であればあと1日か2日か、といったところでしょうが――」

 またどこか崩れぬとも限りませんし、無理はなさらぬよう、と付け加えるあたりは性格の為すところだろうか。

 ああそれと、と思い出したように付け加える。

「なにか追加で必要なものがあれば、何なりと仰ってください」

 可能な限りに用意しましょう、と請け合う。

「まあ、ここにあるものだけですから、そう大層なものではありませんが」

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■GMから

 なんとか環境がおおむね復旧しましたので進行なうです。

 熊さんは無防備な姿を晒してるとちょっかいを出してくる可愛い奴でした。
 初手から警戒してる訓練された冒険者には手を出しません。ざんねん。


>みなさま
 ここまでの進捗など伺いつつ世間話などもしつつ、テオバルトから「足りないものがあれば提供するよー」とのお言葉です。

 なにかあれば遠慮なくどうぞ。
 まあ本人も言ってるように、この宿屋にあるものだけですので、そう大掛かりなものはありませんが!