風雲急を告げる

エリオ(だんがん) 2012.10.11 [23:49]

現在、オートさんとラキアードさん、お二人が斜面を下っています。
僕は手が空いているので、本来の役目...街道とその周辺の様子を探ることにしました。

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.......

それにしても激しい崩れ方です。
もし斜面下にある物体が幌馬車だとしたら、為す術もなく飲み込まれてしまったのでしょう。
中に乗っていた人がうまく逃げられたことを祈るばかりです。

残念ながら、これ以上崩落が広がりそうかどうか、僕の乏しい知識では判断する自信がありません。
もっと勉強しておけばよかったなあ。
そういえば、図書館にドワーフが執筆した大地についての文献があったような気がします。
帰ったらぜひ読んでみよう。


そんなことを考えていると。

ザザーッ
鈍い音が辺りに響きます。
慌てて斜面の下を覗きこむと、どうやら誰かが滑落したようです。
命綱は...大丈夫、切れてない。
「大丈夫ですか?!」
大声で、安否を確認します。
合図があればすぐにでも引っ張り上げられる体勢をとって。

>「エリオ君!こっちの状況は...」
オートさんから返事が返って来ました。
滑落したのはラキアードさんのようですが、なんとか無事のようです。
そして、考えたくはなかったですが、やはり誰か中に居たということを知らされました...

>「ソッチになにか使えるものはないか!」
「馬を、連れてきています!」
頭のどこかでこういう事態を想定していたのかもしれません。
意外なほど落ち着いた声で、僕は、オートさんに答えます。
「お二人がそれぞれ一人ずつ怪我人を抱えて、一組ずつ引っ張り上げるのはいかがでしょう!」
あるいは怪我人だけ引っ張り上げる...?
もしかしたら、怪我人の方は間に合っても、お二人を引き上げる前にまた崩落が始まるかもしれません。
事態は一刻を争うような気がするのです。

 

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スキュラ様、ありがとうございます!
怪我人だけなら判定不要ですか...
いっぺんに二人だと危ないでしょうか?
気にし過ぎかもしれませんが、怪我人単体で引っ張り(引きずり)あげると怪我が悪化するような気がして^^;