悪天のきざし

GM(Lain) 2012.10.07 [20:05]

 エレアノールが見上げる空には、雲が低く垂れ込めている。
 雲の動きが速い――風が強く吹いているのだろう。南風のようだ。
 遠くを見通すことはできないが、雲を通した陽光のかすかな濃淡から、南側の雲がより厚そうだ、と判断できた。

 1刻後か2刻後か、そのくらいにはまた雨になるだろう。
 だが、急に昨夜のようなひどい雨にまではなるまい。
 霧雨か小雨か、その程度だと推測できた。
 降り出すのはおそらく、草原へ出るという時分の筈だ。

※ ※ ※

 一行は細い山道を登ってゆく。

 道といっても踏み跡に毛が生えた程度のものだが、それでも下草に煩わされず、所々に置かれた目印――木の枝に結び付けられた色あせた布であったり、古びた木の道標であったり――を追ってゆけば迷う心配もないというのは有難いものだ。

 足許は決して良いとは言えない。
 斜面は滑りやすくなっているし、平坦な場所は水が溜まってぬかるんでいる。

 しかし前者は気を付けて歩けば何ほどのこともないし、後者も避けて通ることは不可能ではない。
 街道に較べれば随分と不便で歩きづらくはあるが、しかし通れないほどではない、というところだろうか。

 小休止を入れながら1刻半ほど歩けば、徐々に周囲の木が低くなってくることに、冒険者たちは気付くことだろう。

「もうすぐ、草原に出るんじゃないかな」

 キャロラインが言った。

「そろそろ昼時だけど、食事はどうしようね」

 木々の背が低くなるとともに、歩き始めはさほど気にならなかった風の音が大きくなってきたようだ。

「吹きっ晒しで食事ってのもなんだし、このへんで食べてく?」

 マントとか出しといたほうが良さそうだしねえ、と付け加えた。

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■GMから

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 天候チェックは1段階悪化と出ました。
 次のターン(ターン3)の間に雨が降り出します。
 また、エレアノールの天候予測判定により、この変化を予測できております。

 ひとまず通常の移動、が優勢のようでしたので、それを前提に進めました。
 変更がある場合はその旨仰ってくださいませ(その場合は矛盾する部分を変更して差し替えます)。

 キャロラインとラバさんたちを含む一行は特に問題なくここまでの移動を終えました。
 で、メシどうしようか、というご相談です。

 昼食については、よほどがっつりと調理したりなんだりということでなければフレーバー的なものとして移動その他の中に組み込む扱いとします。

 なお、特に記述しておりませんが、通常移動を行う場合は適宜小休止を挟みつつ疲労が溜まりすぎない程度のペースで歩いております。逆に言うと強行軍は「体力配分などを一時的に無視して可能な限り速足、かつ休止なし」で倍の距離を稼ぐ感じですね。

 ご参考まで!


■メモ:

 第1日 ターン3
 天候:曇り → 小雨
 残距離:7