下る者、上る者
オート(スキュラ) 2012.10.04 [23:32]
>「ああ、了解」
>「約束、だよ!」
これで心残りもなくなった。
クルリと踵を返してエリオとラキアードの側に向かう。
「...極星の導きのあらんことを」
めずらしく、仕事の成功を神に祈った。
自分の仕事にではない。
私の手の届かぬ所を行く、二人の仲間の安全を星々の王に祈っておく。
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「ほほう、よく整理されて...」
整然と並んだ道具類も見事なら、
それを取り出すテオバルト氏も手慣れた様子であった。
>「ひとまずこれでよろしいですか」
「はい。ではこれで作業にあたります。
...よくあるのですか、今日のようなことは」
ふと、そう思ったので聞いてみる。
.
.
.
テオバルト氏の回した車に、道具類を積み上げる。
消耗品や小物がたくさんあるので、山の轍で跳ねていかないように縛り上げる。
なにしろ私(だけ)には時間制限がかせられているのだ。
のんびりしては居られないので、手早く荷造りをすます。
「そうそう、自分の荷物と昼食も忘れずにな。
多分、暗くなる前には帰ってこれると思うが...」
などとエリオ達に声をかけるのは、もちろん自分が忘れないようにするためだ。
ケアレスミスと忘れ物に関しては、私はとてもエレアノールに説教できない。
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などと準備を終えてみれば、すでに時刻は竜の刻ほどになっていただろうか。
街にいれば、仕事をはじめる職人たちを見かけるような時間だ。
我々が出発するにも、ちょうど良い頃合いだろう。
「じゃあ、エリオ、ラキ。
行こうか」
同行の二人に声をかけ、荷役馬の手綱を引いて歩き出す。
歩き出す、のだが...
...言うことも祈りも、すべて済ませたはずなのに、
どうしても気になって後ろを振り返ってしまう。
峠への道に向かう護衛隊の面々。
その中でも特に、赤と青のマフラーをした二人。
我が仲間。
一つの仕事の間別れるだけ。
終わればまた合流して元通りだというのに。
なぜだか切ない。
「格好がつかんなぁ...」
30も間際の、大の男のなんと女々しいことか。
頭を二、三度小突いて気合を入れ直し、視線を下りの道に戻す。
他人の心配をしてる暇があったら、自分の仕事に集中せねば。
...結局はそれが、仲間と合流する一番の近道なのだから。
雨にぬかるんだ山道を、慎重に降りる。
目指すはこれより1刻ほど、問題の崩落地点だ。
-PL-
特に何をするでもない繋ぎ日記なのでした。
購入・アイテムのやり取り等は無しです。
オート個人メモ
・風邪気味
・ウード&エレアノールと別れた
・二人はブラード到着後、3日間待機する予定。その後はオランに帰る。
・それまでに合流できない場合は一人で帰るハメに!
・同行者エリオ。素直そうな少年系戦士。武装がシブい。
・同行者ラキアード。末恐ろしい系戦士。大剣使い。