山賊注意?

リモーネ(くらりふぇ) 2012.10.02 [08:32]

>「じゃあこれからよろしくね!
>「よろしく、アシュレイ、リモーネ。それにキャロライン」

 差し出された手が何を求めているかを理解するのに数秒を要した。

「......ん? ああ、よろしくね」

 一人でいることが多いせいか、あまりこの手の慣習には馴染みがない。
 反応が遅れたのを、警戒していると勘違いされなければいいのだが。

(だからといって、あえて説明するのも面倒ね)

 結局怠惰な結論に落ち着く私である。
 まぁ、対人能力に恵まれていればこんな人間は出来上がらない、今更だろう。

>「ねえ、みんなはどっちに行きたい?」

 問われて、私は暫く地図を覗きながら思考した。
 どちらが平易な道かと問われれば、間違いなく南だろう。
 増水後の川の危険は言うに及ばず、荷を曳いて動くのに森は不都合だ。
 オマケに急な岩場もあるとなれば、もうそれだけで北の道は選びたくはない。

「......そう、つまりこの二つを比べた場合、きっと誰もが同じ判断をするということ」

 今回の依頼は荷の護衛。故に最初に想定される仮想敵は猛獣ではなく賊の類だ。
 それでも、自然の峻険さに比べれば、人の悪意はいくらか分かり易く、御し易い。
 冒険者四人も揃っているのだから、ここは正道でいくべきだろう、が。

「罠の類には、注意した方がいいかもしれないわ。
待ち伏せは十分ありえるし、そうでなくても、付近に山賊の根城でもあったら事だから」

 人手さえあれば、土手を切り崩すなりして、大雨を利用し街道を塞ぐことも考えられる。
 つまりは、襲い易い場所に引き込むために、人為的に道が断たれた可能性もあるということだ。

(正直、私が襲う側ならそのくらいはやっている)

 と、そこまで考えたところで私は頭を横に振った。
 いくらなんでも、思考があまりに悲観的というか、悪人をなぞり過ぎている気がしたのである。

「ま、杞憂かもしれないけどね」

 だから、そう言い繕って軽く微笑んでみる。
 本当に、杞憂であってくれればいいのだが。

―――――――
PLより

 折角唯一のシーフなので襲う側っぽい意見を述べてみました。

 北を選ぶ場合、雨、川、岩場、森、などの情報から積荷へのダメージが予想されます。
 報酬のリスク、というのがこちらを指している可能性があるかもしれません。

 反対に、戦闘自体は上記の通り猛獣、人間双方が考えられるので南が増えるかもしれません。
 しかしまぁ、折角構成を練ったのですし、南を上手くクリアすることを考えた方が楽しい気がしますね。
 ......え、単純に北が外れなだけ? それをいっちゃおしまいデスヨ?