誇りがまた、一つ。
チルグラ(ぱんとら!) 2011.11.08 [22:13]
太鼓の音が響くとくるりとやつらは踵を返した。
合図の音に正確に反応するとは、本で読んでいた妖魔像とずいぶん違っていて、それに今、気がついた。
つまり、ほっとできた、ということだろうと思う。
でも南の状況はわからない。
もしまだもめてたら、加勢をしなきゃだわん、と急いで走る。
そして、無事に、仕事は終わった。
傷ついたボリスもガラフがすぐ傷をいやす。
>「誰も死なずにいてくれて、本当に良かった。
> 私の力が、誰かの死を食い止める小さな盾になれたのなら。
> それが、私にとっての最大の報酬なのだろう」
マルドルがそう言う声が聞こえたので、全くだわん、とうなづいた。
そういう重大な事にならずに済んで、本当によかったわん。
それはあのロードが冷静な判断をしてくれたおかげで、またそれも微妙にむずむずする出来事だった。
ロードは逃げたことは聞いた。
そういう妖魔ならば、もし今度言葉を交わすことがあったら、面白い事がわかったかもしれない、と頭をかすめたから。
面白いフィールドワークになるかも、と。
思って、その次には肩をすくめた。
お仕事を忘れてソレと会話するというのは、よろしくありませんわ。
どうせ妖魔。人間とは敵対するもの。
実際、攻撃で狩人の一人が大変な怪我を負った。
その状況になったとしても、やることはありませんでしたでしょうねん。
果たして、やっぱり巣はもぬけの空。
ふうっと息をついて。
なんとも、気が抜けたわん。
もう戦うこともなさそうなので、マルドルにダガーを差し出す。
もちろんしっかりと汚れが付いてないことを確かめたあと。
「そうですわ、こちらお返しいたしますわ。
古代の失われた技術の短剣ですのねん。
貴重なものを少しの間でも触らせていただけてうれしゅうございましたわん。
えー、と、ありがとう、マルドル」
首をちょっと傾げて、笑った。
なぜかって、ちょっと返すのが惜しくって、それに思わず苦笑しようとして、それをごまかすためなんだけど。
それにしてもイアンには驚きましたわん!
まさか一撃で妖魔一匹を沈めるとは、さすがそれを仕事に通常使用しているだけありますわね!
アルフレドとガラフの言葉にさらに周りが盛り上がる。
よぉっし☆とあたくしも飲みまくっていい気持になりながら、
助けを求めてきたイアンに背中から抱きついて
ゆーらゆーらと揺らした。
「がんばりましたわね?これからは英雄でしてよ?☆
うふふふ♪」
うふ、ちょっとご褒美になりますかしらん?
次の日はアンセルムへ。
「この近くに寄りました際には、必ず寄りますわん」
少しの間だけどお世話になった村の方へ、嘘偽ることなく心を告げる。
見えたイアンに軽く手を指をまげて、バイバイ♪とサイン。
そして、敬礼をした騎士や村人たちに対して、
ありがとうございます、と出来る限りの艶やかな仕草で礼。
「冒険者でも、このような事があるのねん」
帰り道、空を見上げながらぼんやりと呟いた。
村で見せた、冒険者に騎士が剣を掲げることが、不思議だった。
冒険者に。騎士が。
それを見た直後から、胸に何かぽっとした熱いものが宿ったのを確かに感じた。
くす、と笑いながら
「旦那様に、会ったら誇らしく自慢することができましたわん」
おそらくラムリアースだと思われる方向へ、あかんべをしてやった。
いつになるか、わかりませんけどねん!
フリクセルさんは報酬に上乗せまでしてくれた。
ああ、これでまた、増えた。
武具の紹介もしていただけるとのこと。
もうすぐお別れになる仲間たちが、自分の願いを告げる。
「ありがたく」
そういって頭を下げて、自分の願いを告げた。
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PLより:
さて、とりあえずしめ日記!!
二ヶ月間、ありがとうございました!!
武具はもうちょっと考えます!!
武器!?鎧?!それとも銀武器かしら!?ふおおおおお悩む!!