ぽちぽち

カーツェナル(さの) 2011.06.14 [00:50]

 持ち帰ったヘルハウンドの肉を、トロンさんが肉を串に刺し、塩をふって火で炙ってる。

>「一向に焼けない...毛皮だけじゃなく肉まで火を通さないのか」

 炙っても炙っても火が通らないみたい。

>「うーん、香草がいるね。肉の臭み消しに効くやつがいいんだけど...カーツ、持ってる?」

「うん、あると思うなの」

 トロンさんに言われ、料理道具を置いている場所から香草を取り出し渡す。

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>「臭みは慣れちゃうとそこまで気にならないんですけど。ううん」

 興味本位で味見に来たコンラートさんが、若干後悔したような表情で感想を述べて行く。

 確かに美味しい、というわけではないけど・・食べられない訳でもない。

「やっぱり異界に住む生き物は、こちらの世界の肉の質とは全く違うなのね」

 もっと叩いて柔らかくして、タレに漬け込めば食べれるかしら?

 ふむ、と少し考え込む。

 とは言ってもそう簡単に手に入る肉でもないし、気にしなくていいかなぁ?
 
 
>「ま、いいさ。

> あんたたち、呑めないのは知ってるけどちょいと付き合いな。

> 舐めるだけでいいんだよ。

> こういうのは付き合いだ」

 そういって、グレングラスの樽に、慎重に穴を開けるメガーヌさん。

 むわっと漂う強いお酒の香り・・

>「これが500年の香りだ。

> あんたたちも学者のはしくれなら、こういうのは覚えてなきゃあいけないだろう?

> 味も知っておくべきさ」

 ボク達がお酒苦手なのを知っているメガーヌさんは、ほんの少しだけ、お酒を入れてくれた。

>「今回の成果を祝って乾杯といこうじゃあないか。

> 次に生きて会えるとは限らないんだ、こういうのは大事にしないとねえ、ははは!」


「うん、ありがとうなの、メガーヌさん」

 こつん、と盃をぶつけ、飲む。

 むむ、やっぱりなんていうか・・お酒の味ってよくわかんない・・

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 オランに着く前の晩。

 火を囲みながら、おもむろに何かを取りだすメガーヌさん。

>「なにしろ時間がなくてねえ」

 ははは、と笑いながら、皆に配ってくれた。

「わ、木彫りの・・・肉球?」

 ヘルハウンドの肉球をブローチにして作ってくれたみたいなの。

>「生き残った記念だよ。

> あんたたちとまた仕事出来ることを願う。

> 次に仕事する時まで、持ってておくれ」


 触って見ると、肉球の部分が沈み込む仕組みになっている。

 手を離すとゆっくりと元の位置に押し戻されていく。

 何回か押して遊んでいると、中で木が擦れ合うのか"キュっ"と音がする時があるなの。


「おもしろーい! メガーヌさんありがとうなのっ」

 ぽちぽちと押して、木の柔らかな感触を楽しむ。

 時々鳴る音が結構楽しいなの♪

 
 ふふ、メガーヌさんがくれた木彫りの品物はこれで3つ。

 大切な宝物が、また1つ増えたなの。

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PL:キャー!(゚∀゚)にくきぅー!

   たいまんさんありがとー!!(*ノwノ) 大事に遊びますw