第三層Aフロア
GM(Lain) 2011.05.29 [19:28]
階段を上りきり、ふたたび短い通路。
その先、煌々と魔術灯の光る広間に、一行は到着した。
――新たな階層だ。
空気は乾いており、これまでの層にあったような水の滴る音も聞こえない。
第1層、第2層にあった水の気配は、ここにはない。
壁や床の材質は、第2層のそれと同じもののようだ。
天井の魔術灯は、心なしか、今までの層よりも明るいようだ。
術式もまた異なるのかもしれないが、魔術灯の方へ目を向けてみても、眩しさで術式は読み取れない。
明るい方が不安というのは、少なからず暗闇を利としてきたとはいえ、少々皮肉な話ではある。
1.階段と鉄柵
◆描写
階段から短い通路を抜けた先、最初の部屋だ。
がらんとした部屋には、冒険者たちのほかに動くものはない。
調度や宝物もなく、それらがかつてあったような痕跡すら見当たらない。
部屋の奥には今まで歩いてきたそれと同じ幅の階段がある。
おそらくは、さらに上層へ続いているのだろう。
だが、階段の手前には重く頑丈そうな金属製の柵が下りており、先へは進めそうにない。
鉄格子には鍵穴もなく、開閉機構を作動させるようなレバー・ボタンの類もこの部屋にはない。
開閉機構そのものは存在するようだ。
よく見てみれば、通路の左右の端には床から天井まで金属製の軌条が埋め込まれており、金属製の柵はその軌条に固定され、上下に動く作りになっているとわかる。
だが、さて、これをどのようにして開けるべきだろうか。
◆判定
鉄格子およびその開閉機構について、より詳しく知りたければ、ターンを消費してシーフ技能+知力ボーナスを基準に判定を行うこと。
なお、この部屋の鉄格子に対してシーフ技能による『鍵開け』は不可能である(鍵穴がない)。
また、アンロックも同様に効果がない(鍵がかかっているわけではなく、『開閉式の扉』ではない)。
物理的破壊は不可能ではないが、時間的制約を考えると現実的ではないと判断できる。
2.腐臭漂う部屋
◆描写
この部屋からは、かすかに腐臭が漂っている。
部屋と廊下を仕切っているのは鉄格子だが、開閉機構が破損したのか、中途半端な位置で固定されているようだ。
腰を屈めなければ出入りは難しく、それも一度に1人が通るのがやっと、というところだろう。
調度はないが、木箱がそこここに積まれている――まるで倉庫かなにかのようだ。
箱は破損しているもの、かつて箱だったと思われるもの、まだ一応の形を保っているものと様々だ。
中身があるとすれば、中身の状態も同様だろうと推測できる。
部屋の奥の壁には、レバーが1本突き出ているのが見て取れる。
だが、木箱(と木箱だったもの)の陰に、怪物の姿が見え隠れする――2体いるようだ。
ここを守るべく配された魔物であるかどうか定かではないが、まともに部屋を調べたければ、彼らを退けるほかないだろう。
◆判定
怪物の正体を知りたければ、ターンを消費して怪物判定を行うこと。
なお、正体不明のまま戦闘を行うこともできる。
この場合、戦闘終了後に、ターンを消費せず怪物判定を行ってもよい。
このまま戦闘を行う場合は、基本的な戦術を提示すること。
◆戦闘に関する注釈
鉄格子をくぐることができるPCは、ラウンドにつき出入り合わせて1名である。
3.財宝の部屋
◆描写
フロアの反対側の部屋と同じく、この部屋にも鉄格子が下りている。
だが、反対側と異なり、こちらは開閉機構も含めて、完全に動作するようだ。
鉄格子にはもう一点、反対側の部屋との違いがある。
レバーの位置だ――開閉機構を操作するレバーは格子の脇、目の高さほどの位置にあるのが通例だ。
この部屋では、それよりもかなり高い位置――大人が手を伸ばしてようやく届くほどの高さに、鍵穴とレバーが設けられている。
ざっと調べる限り、錠の構造は層を重ねるにつれ複雑になってきているようだ――この部屋も、例外ではない。
部屋の中を見ると、魔術灯の明かりに照らされて、床に散らばった何かがきらきらと光っているのが見えるだろう。
よく見ればそれらは金貨や銀貨、宝石の類だとわかる。
ざっと見て、価値は500ガメルを下るまい。宝石の質によっては、より高くなるかもしれない。
部屋の奥の壁には、レバーが1本突き出ているのが見て取れる。
◆判定
鉄格子を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
4.鉄扉の部屋
◆描写
この部屋の扉――頑丈な鉄製だ――は、施錠され、堅く閉ざされている。
ざっと調べる限り、錠の構造は層を重ねるにつれ複雑になってきているようだ――この部屋も、例外ではない。
内部を調べるのであれば、まずこの扉を開けねばならないだろう。
◆判定
扉を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
5.魔物のいる部屋
◆描写
この部屋には鉄製の扉がある――が、鍵はかけられていない。
注意深く、音を立てぬよう扉を開ければ、中の様子を伺うことができるだろう。
部屋の奥の壁には、レバーが1本突き出ているのが見て取れる。
そして、まだ原型を留めている(だがぼろぼろになった)調度の前で、なにかがうずくまっている。
その脇、無表情に立っているのは骨の従者だ。
魔物の手許には剣が置かれ、時折なにかを低く呟くような声が聞こえる――内容は、定かでない。
室内へ入れば、おそらく、彼らと事を構えることになるだろう。
◆判定
怪物の正体を知りたければ、ターンを消費して怪物判定を行うこと。
なお、正体不明のまま戦闘を行うこともできる。
この場合、戦闘終了後に、ターンを消費せず怪物判定を行ってもよい。
このまま戦闘を行う場合は、基本的な戦術を提示すること。
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■GMから:
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ターン11は第3層Aフロアの情報開示です。
皆さんはターン12の行動を決定してください。
◆センスマジックについて
この層は完全に見て回るのに1回のセンスマジックが必要です。
ただし(当然ながら)部屋4内部の情報は、現段階では得られません。
◆魔術灯について
この層の魔術灯の情報を(術式等から)得たい場合は、ダークネスによる相殺が必要です。
その上で、ソーサラー技能Lv+知力ボーナスを基準とした判定を行ってください。
この判定はターンを消費しません。