黒水晶と念願の品

トロン(リュート) 2011.06.03 [00:51]

「黒水晶...古代魔法王国人の成れの果てかな?」

 小柄な体、古代魔法王国人の魔術師にしてはそう強くも無い魔力...魔法を学び始めたばかりの少年か、少女だったのだろうか?

 懐には砕けた魔晶石...ふむ?

 

「古代魔法王国人はこの黒水晶を身につけることによって魔力の塔と呼ばれるモノから無尽蔵の魔力を得ることが出来たらしいね。それがどういった方法で、どういった仕組みなのかは知らないけれど」

 亡骸から黒水晶を抜き取り、握る。

 

「魔力の塔の崩壊でその魔力は引き出せなくなったらしいけど...彼、あるいは彼女はどんな最期を迎えたのかな? 今となっては知る由も無いね」

 復帰した魔力灯の光に黒水晶を翳し見る。

 

「誰にも省みられないこの場所にずっと独りぼっちというのも寂しいだろうし、連れ出してみようかな。本意じゃないかもしれないけれど、そこは敗者の運命ってことで」

 どんな理由があってここに居たとしても、変化も何も無いこの場所にただ引き篭もっていても仕方ないだろう。

 いつまでの付き合いになるか分からないけれど、僕と一緒に今の世界というのを見てもらおうじゃないか。

 

     *     *     *     *     *

「この剣は...うん、やっぱり魔法の発動体としての力を持ってる。武器としても申し分ないな...」

 剣を軽く何度か振るってみる。

 手に馴染む、重さもピッタリのようだ。柄も長く、これなら両手でも扱えるだろう。

 

「鍔元に刻まれている術式は『制御』を示しているね...発動体とするための術式の一部かな」

 この剣はガラフには軽すぎるし、僕以外には重すぎる。

 とりあえず、僕が使わせてもらおうか。

 

=========================

・黒水晶を亡骸から取って行きます。記念品兼供養兼旅の道連れ。

・発動体の剣は13/15のバスタードソードにしたいです。皆さんの了承が得られれば。

・レバーはどうしますかね? ベルが上に乗って作動させてしまうなら、それでもいいのよ?(゚∀゚)(他人任せ

・階層移動時にはちゃんとついてこさせていると思いますが、ベルを呼び寄せておきます。