黒い魔獣

GM(Lain) 2011.06.07 [19:36]

 鉄の扉の前、セリトがまず鍵穴に七つ道具を差し込む。

 内部の機構はメガーヌから聞いたとおりのものだ。
 場所と仕組みさえ把握できれば、罠の解除そのものはそう難しいことではない。

 先の尖った開錠具をひとつ機構の作動部に押し込み、固定する。
 これで強制的に扉を開く罠は作動しない。

 しかし、錠前が意外に難敵だった。

 先に固定した開錠具が邪魔になり、うまくピンを押せない。
 何度か試みた末、メガーヌに場所を譲る。

 一度開錠したメガーヌは内部構造の把握ができている分、セリトよりも有利ではあったのだろう。

 罠を止めた開錠具に触れることもなく、あっさりと鍵を外した。
 かすかな音――扉の間近にいてさえ、聞こえるか聞こえないかの音。

 念のため蝶番に油を差し、そっと扉を引く。

 扉の隙間から見えるのは、黒く大きな犬のような魔獣が2体。
 トロンはその名を知っている――地獄の猟犬、ヘルハウンド。

 だが、彼らは、間抜けな侵入者が罠にかかることを知ってはいても、侵入者たちが罠を解除し、今こちらを見ているとは思っていない様子だ。
 自分たちは常に襲う側であって、襲われることなど考えてもいないのだろう。

 部屋の奥には武器がいくつか掛けられている。
 錆びているものも多いが、その中に、遠目にもはっきりと輝きの異なるものが見える。
 おそらく、銀製の武器だろう。

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■GMから:

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 全員のターン15を終了しました。

 セリト&メガーヌのコンビで罠と鍵を外しました。
 室内にはヘルハウンドが2体います。

 また、奥の壁に銀製の武器が掛けられているようです。

◆判定

 室内へ侵入する場合は戦闘となる。

 望む者は全員、レンジャー技能による不意打ち判定を行ってもよい。
 誰か一人でも達成値が13以上になった場合、不意打ちを行うことができる
 ヘルハウンド側に不意打ちの機会はない。

 戦闘は前衛/後衛で分けて行う。
 ヘルハウンドが火を吐く可能性はルールブックのとおり。
 巻き込まれる人数は火を吐くたびに1d3を振って決定し、位置に関わらずランダムに巻き込まれるキャラクターを決定する。
 巻き込まれるキャラクターが重複した場合でも振りなおしは行わない(その分実際に巻き込まれる人数が減る)。

 後衛は通常移動を行うことで炎の射程から離脱できる。離脱した場合、ヘルハウンド・前衛のいずれも視界に入らない。
 また、ヘルハウンドより行動順位の高い後衛は、火を吐くラウンドに通常移動を行うことで炎の射程から離脱できる。
 いずれも離脱後に再度通常移動を行うことでヘルハウンドと前衛を視界に入れることができる。

 この戦闘に関して質問などあれば遠慮なくどうぞ!