箱と装飾品と
カーツェナル(さの) 2011.05.26 [06:16]
ガーゴイルを破壊した後の、静けさを取り戻した部屋。
石の従者達は使命を終え、静かに崩れて行った。
二つの影が完全に崩れ去ったのを確認し、僕は一旦皆の所にも取る事にした。
沢山ある武器達は、一見すると錆びていたりカビに侵食させていたりで使い物にならないのが多そう。
皆でまだ使用できるものを探した方が良さそうなの。
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皆の元に戻り、結果を報告する。
>「大丈夫かい? 癒しの奇跡が必要なら無理せずガラフさんに言ったほうが良いよ。
> いざという時にそれが原因で重大な失敗を起こしかねないからね」
>「トロン氏の言う通りじゃ。これから先の事を考えて極力魔法は温存を、
> と思ってくれているのじゃろうが、嬢も立派な戦力。嬢を欠く訳にはいかんでな。
> それに嫁入り前の娘に跡が残る傷が出来るのは見るに堪えんしな...
> けして無理はせんでくれよ?これ以上はまずいと判断した場合は癒しをかけるからな」
ボクの怪我を見て、トロンさんとガラフさんが眉を顰めた。
「うん・・大丈夫、ありがとうなの」
左腕はまだ動く。
大丈夫、ボクはまだ弓も引けるし、戦える。
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先ほどセリトが開錠した部屋を皆で調べる。
扉を開け、トロンさんが魔法を行使して魔法の品や魔法の罠の有無を調べる。
特に反応はないようで、メガーヌさんとセリトが慎重に室内へ進入する。
二人によって異常がない事が確認され、全員で室内を探す。
部屋の奥にある古びて朽ちかけたチェストの中から、
メガーヌさんが色の違う木材を組み合わせて作った箱を見つけた。
>「こいつは寄木じゃあないか。 あたしも木を彫るからわかるけどさ。
> よくもってるもんだ。 特殊なニスでも塗ってあるのかねえ?」
その箱を開けると、中には植物の蔓を模した銀製の髪飾りと、
植物の実を模したのか、紅玉をあしらわれたピアスが入っていた。
メガーヌさんの見立てでは、同じ作者の物ではないかとの事。
>「ああ、このピアスはいいじゃあないか。
> 赤は女を美しく引き立てるのさ」
>「姉が着けてみると、美しさがより際立ちそうですな。この、銀と紅玉が実によい...」
>「はは、あんた分かってるじゃあないか。
> おべんちゃらが言える程度には余裕が出てきたかい?」
そんなやり取りをして、メガーヌさんがガラフさんの背中を、ばん、と叩いている。
ふふ、仲良しさんなの。
>「さ、次行こうか。
> 折角カーツが身体張ってくれたんだからねえ!」
全員で部屋を調べ、他にめぼしい物がない事を確認し、
先程のガーゴイルのいた部屋へと戻る事にした。
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PL:可愛い小物はっけーん(゚w 。)