第1層

GM(Lain) 2011.05.13 [19:56]

 ――気がつくと君たちは、先ほどと同じような魔法陣のそばにいる。

 だが、別の場所だ。コンラートはおらず、魔法装置もない。
 広間の形も異なっている。入口の広間より幾分広いようだ。

 魔法陣は強い光を発している――ここに足を踏み入れれば、もとの魔法陣へ帰れるのだろう。

 石造りの壁や床、天井の色調は白っぽく、魔法陣と魔術灯の放つ光を冷たく反射している。

 床や壁の石材は、だが、少なからず劣化しているようだ。
 ところどころにヒビが入り、表面のツヤは失われ、くすんだ表情だ。
 東側の壁面は大きく崩壊し、白い石材と石塊や泥が無秩序に折り重なっている。

 しかしこれは、むしろ入口の保存状態が良すぎると見るべきなのだろう。
 いま目の前にある現状、この状態こそが、500年を超える歳月を忠実に表しているように思われた。

 広間の空気は湿気に澱んでいる。壁や天井からは、水が滴ってもいる。
 潮のような臭いがするのは、海が近いせいだろうか。滴る水は、海水かもしれない。

 広間を見渡せば、天井に魔術灯が設置されているのが見て取れる。
 白い無機質な光は、魔術師の使う【光明】の呪文とよく似ている。

 広間から続く部屋も、同じく無機質な魔術灯の明かりに照らされている。
 ひとまずここを動くにせよ、明かりは必要なさそうだ。

 

 

404_0401.png1:魔法陣の広間

◆描写

 魔法陣のある広間だ。
 魔法陣は強い光を放っている――トロンが調べれば、それは転送の魔法陣であり、確かに起動状態にあることがわかるだろう。

 床の魔法陣と、そして天井のところどころに設置された魔術灯の光が広間を照らしている。

 床の石畳も、石組みの壁も、くすんでひび割れ、放棄されてからの歳月を思わせる荒れようだ。
 東側の壁と天井は大きく崩壊しており、その先に何があるのか/あったのかはよくわからない。
 いずれにせよ、そちらに進むことは不可能だろう。

 ざっと見たところ目ぼしいものは見当たらない。
 だが、探せば何か出てくるかもしれない。

◆判定

 この部屋を探索するならば、ターンを消費してシーフ技能による捜索判定(シーフLv+知力B)を行うこと。


2:鍵のかかった扉の部屋

◆描写

 やや錆びの浮いた鉄製の扉の顔の高さ――メガーヌは手を伸ばして何とか届くあたりだろう――に、小さな鉄格子が嵌っている。
 扉には鍵がかかっており、そのままでは開けることができない。

 鉄格子越しに中を覗いてみれば、そこに怪物が2体、いるのが見えるだろう。
 怪物の近くの床には、白骨死体が転がっている。どうやら人間の骨のようだ。

 部屋の床には浅い水溜りができている。壁や天井の僅かな割れ目、隙間から入り込んだものだろう。
 調度はみな、朽ち果てている様子だ。


◆判定

 望む者は怪物判定を行ってもよい。この判定はターンを消費しない。

 ※5/14 21:00追記

 この部屋の怪物はボーン・サーバントです。メガーヌが遭遇済みでした。

 鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。

3:鉄格子の広間

◆描写

 この広間は、魔法陣のある広間とは幅の広い鉄格子で仕切られている。
 広間自体はがらんとした様子で、特に目ぼしいものは見当たらない。
 見える範囲では動くものもなく、静まり返っている。

 鉄格子に向かって右側の壁には小さな鍵穴があり、鍵穴の脇にはレバーが突き出ている。
 レバーは動かそうとしても動かない――傍らの鍵は、どうやら、レバーを固定しているもののようだ。

 魔法陣に降り立ったときに感じた潮の臭いは、鉄格子のそばまで来ると心なしか濃くなっているような気がする。

 広間の奥、西側の端には2つの上り階段が見える。
 階段を上れば、上層に出ることができるだろう。


◆判定

 鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定(鍵開け判定またはアンロックの発動判定)を行い、これとは別に2d6を2回振ること。


4:石の従者の守る部屋

◆描写

 この部屋には扉がない。短い通路がそのまま部屋に繋がっている。
 広間には3体の石像が立っている。ソーサラーであればその正体が解るだろう。
 石の従者――ストーンサーバントだ。

 ストーンサーバントの向こうには、さらに奥へと進む通路が見えている。
 3体すべてを倒せば更に奥へ行くことができるだろう。


◆判定

 特になし。戦闘を行うならば1ターンを消費する。


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■GMから

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 少々早めではありますが投下してしまいましょう。

 ターン1は第1層の情報開示です。
 皆さんはターン2の行動を決定してください

 提示したいずれかの場所へ移動し、移動した先でGMが提示した判定を行うなど、自由に行動してください。
 自己申告で判定を試みることもできます。GMは状況に応じてこれを拾い、行動の結果として反映させます。

 戦闘を行う場合は、行動のパターンを申告してください。

 行動はパーティでまとまって行っても構いませんし、分散しても構いません。

 明かりについては、誰が何を持っているかを確定させておいてください。