俺は若者ですよ、姐さん!

ガラフ(テッピン) 2011.05.22 [23:53]

セリトのお陰で無事に罠を看破する事が出来たが、心中穏やかではない。

どうにも今日は色々な事が噛み合わない...

と一人悶々としていると、

 

>『なんだのい、二重人格かい、あんた?
> それともこっちが素かね、ははは!』


メガーヌに勢いよく肩を叩かれた。

女性とは思えぬ力と勢いに、思わずよろめく。

 

「二重人格とは、心外ですな、姉よ」

 

思わず仏頂面になってしまう。

 

「...共通語と東方語はオランに上京してからラーダ神殿で学んだのです。

 下位古代語もその際に文献を読み、基礎から学びました。

 古典の精読を中心に文法ばかり学んだせいか、自然とこういう風な口調になったのです。

 些か慇懃なのは承知しておりますが、無礼よりかはよかろうと」

 

続けて久しぶりに使う故郷の言葉で答える。

 

『姐さんなら分かるでしょうが俺はまだ成人して5年しか経っていない若者ですよ?

 これでも故郷じゃ荒くれ者で通っていたんです。そもそも俺らの言葉は

 人間の言葉のような細かい表現や修辞は存在しないでしょう?

 俺がこんな風に喋ったっておかしくないじゃないですか』

 

おそらく今自分はしかめっ面をしている事だろう。

だがメガーヌはどこ吹く風で自分の話を聞き流してこう言った。


>『何、あんたが多少失敗したって誰かがフォローすりゃあいいのさ。

> その為の仲間だろう?

> さ、うだうだ言ってないで次いきな!』

 

自分のペースで一方的だが、荒々しくも優しさを感じる言葉に妙な心地よさを覚える。

 

『そうさせて貰いますよ。格好悪い所ばかり見せられませんからね』

 

もやもやが不思議と吹っ切れ、さっぱりとした気分になった。

少しばかり同族の姐御に感謝したが、口には出さなかった。

口に出すのはまだ恥ずかしかったのだ...

 

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PLより:投稿遅くなりすみません。差し当たり棚上げしていた

     メガーヌとの会話パートをば。

     在日の外国人の方が敬語や文法の使い方が上手、のイメージなのです。