古代魔法王国の忘れ物

トロン(リュート) 2011.05.19 [21:28]

「この剣の握りはねえ、カーツとこなした仕事で剥いだトカゲの革なんだ。
 あの子が剣を持つってのもなかなかピンと来ないだろうけど、意外とこれがやるのさ」

「へぇ...ほわほわっとした雰囲気の子だけど、人は見かけによらないものだね」

 まぁ、それを言えば『彼女』だってそうだろうか。

 神官服を着て佇んでいる『彼女』が優秀な戦士であると見た目だけでわかる人はそういないだろうし。

 

     *     *     *     *     *

「ほい、これでおしまい。
 あの石っころに比べて随分楽だったねえ!」

「お見事、流石に出る幕無いね」

 薄暗い中で白刃をヒラヒラと避け、的確に曲刀を振るって骨従者を次々と粉砕したメガーヌ。

 意気揚々と部屋の中を漁るが、出てきたのは小さな鍵と石のついた銀製の腕輪。少しばかり期待はずれだ。

 

 トロン、なかなかいい腕輪だよ。
 ほれ。

「ふむ...意匠からして魔法王国時代の品みたいだね、保存状態も悪くない。この石は...ターコイズだね。色も青に限りなく近くて、この品質も良いみたいだ。売れば...そうだね、金貨10枚には届かないかな? まだ投資分の回収には遠いね」

 なに、まだまだ始まったばかりだし焦ることは無いよね。と言いながら石が傷つかないよう腰のベルトポーチに入れておく。

 メガーヌは骨従者の持っていた武器を物色していた。

 かなり古ぼけてはいるが、良さげな得物が手に入ったようでホクホク顔だ。

 

     *     *     *     *     *

「そっちの首尾はどうだった? こっちはこんなの見つけたよ」

 

 合流し、ベルトポーチから戦利品のターコイズの銀の腕輪を取り出してみせる。

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PL欄

おっけぇぇぇぇぇい! お宝げっとだぜ!(゚∀゚)