柵の内外
GM(Lain) 2011.10.26 [01:11]
> 「かいもおぉぉーーーんっ!!
> チルグラ、南に行くために開門してくださいませぇぇぇーー!!」
チルグラの叫びに応じて、門がふたたび開かれた。
裾を乱し、息を荒くして走るチルグラの姿は、一種の妖艶さに満ちている。
――この場の誰もがそれに気付き、また愉しむ余裕を失っていることは確かなのだが。
門を抜けても喧騒は変わることがない。
だが、そこに流れるのは戦場のある種絶望的な緊張感ではない。
どこか弛緩した空気。
ガラフが必死に何か叫んでいるものの、それに応じる村人の数は多くない。
そこだけを見れば、南門からの呼子の音など嘘だったかのようにすら思える。
※ ※ ※
> 「ここは危険です、北へ逃げてください」
> 「従士の指示に従い逃げるのじゃ!」
衛兵たちとガラフの言葉、そして態度に、村人たちはただならぬものを察したようだ。
ガラフが追い抜いた村人たちの幾人かが足を止め、次いで北へと向きを変える。
だが多くはあれは何だと言い交わしつつも足を止めず、あるいは立ち止まって相談をはじめている。
ガラフは知っている。
ここには一刻の、否、一瞬の猶予すらない。
だが、彼らは知らない。
脅威が今まさに迫りつつあることを知らない。
脅威が迫りつつあるときにどのように己を律すべきかを知らない。
その行動は、絶望的なまでに緩慢なものに見える。
※ ※ ※
> 「デニス!避難誘導に加われ!ワシは南門へ行く!」
その声は、たしかにデニスに届いたものと思われた――彼は一瞬足を止めてガラフの方へ視線を向けた。
だが、デニスはそのままふたたび西へと走りながら叫ぶ。
「敵襲、南門に敵襲ーーーーーッ!
オーガー1、ゴブリン4!
従士長ほか衛兵2、狩人2で防戦中ーッ!」
-------------------------------------------------------
■GMから
この記事への返信は「153_後方」カテゴリにチェックを入れて投稿してください。
現在、このカテゴリに投稿できるのはガラフとチルグラのみです。
衛兵の誘導、ガラフの声、ともに反応はあまり芳しくありません。
かといってまったく無効というわけではなく、それらに応じる村人もちらほらと出ています。
また、デニスはガラフの声を明らかに無視して伝令の任を続行するようです。
>テッピンさん
まず、じつは前のラウンドで指示すべきだったような気がしますが、オーガーに関するセージチェックをどうぞ。もちろんインスピレーションも使用可能です。
ガラフは、ここ(後方カテゴリ)で村人(あるいは衛兵)への指示を続けるか、または移動を続行するかを選択してください。
選択にあたって、南戦線の状況を確認していただいて構いません(南門を視認できる範囲に入ったため)。
村人や衛兵に何らかの影響を及ぼす程度の指示を行う場合は「153_後方」カテゴリに、
移動を優先させる場合は「152_南戦線」カテゴリに、レスをお願いします。