戦端開かる

GM(Lain) 2011.10.12 [02:11]

 アルフレドは火矢の矢筒を手渡しながら、マルドルの言葉を聞いた。

> 「土壇場で作戦を変えて申し訳ない」

 いささか場違いとも思える謝罪に、小さく笑って首を振る。

> 「すまない――ありがとう!」

 背中にかけられた声に答えるように、彼は盾を持つ左手を挙げた。

 ――気にするな。

 おそらくはそういった意味なのだろう。
 駆け去る背中は、すぐに家の陰へ隠れて見えなくなった。

※ ※ ※

 冒険者たちは柵を出て西へ進む。

 背後で柵の扉が閉められ、閂のかけられる音がする。

 50歩ほど行ったあたり、耕作地と牧草地の境界の手前。
 付近は既に明かりで満たされている。

 マルドルとラッシュのふたりは、更に北へと向かった。

 この線――北から南へ、耕作地の端を横切る一線。
 ここで妖魔を食い止めようという、それが冒険者たちの意志だ。

 妖魔どもは冒険者に応じるように前進を続ける。
 太鼓の音もいまだ止まない。

 全員が配置についたそのとき、彼我の距離はおよそ100歩ほど。
 ガラフには、妖魔どもがその手に持つ武器が見て取れることだろう。

 手に手にかざした武器は、小さな手斧。
 両方の腰にも同じ武器が提げられている。

 醜い顔は、一様に昂奮した表情だ――これから流されるであろう血に、早くも酔っているのかもしれない。

 そして。

 実戦を経験しているならば一度は味わったことがあるだろう感覚。
 危険を前に、己の五感が研ぎ澄まされていくあの感覚。

 時の流れすら、普段のそれとは違って感じられる。

 長い夜が、始まろうとしていた。

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■GMから

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 初期配置完了です。

 PC側の意図として、

 ・基本的にD4に集結
 ・チルグラとクーフェリアスは同じマス内
 ・U1に当たる可能性のある面子はD3へ

 ということのようですので、次のとおり配置しました。

 D3:マルドル、ラッシュ
 D4:ガラフ、リュエン、チルグラ、クーフェリアス


 妖魔側は、U1がB3、U2がB4に移動しています。
 Lは動いていません。


>みなさま

 R1からR3の行動を提示してください

 妖魔側はU1とU2がそのまま通常移動で前進(それぞれC3とC4へ移動)、Lが通常移動でA4へ移動です。

 最終的な移動はR3の行動順位0で行われる予定です。

 なお、次の進行は10月13日22時過ぎを予定しています。

 よろしくおねがいしまーす!