妖魔の進軍

クーフェリアス(ラグランジュ) 2011.10.11 [21:11]

>「どうやらおいでなすったようじゃぞ...」

>「これは予想を遥かに上回る軍勢じゃ。敵勢は『王』を含めて17匹と
> きておる!皆、最大限に警戒せねばならんぞ!」

 

ガラフの潜めた声が敵襲を知らせる。

予想外だったのは妖魔の数がこちらの想定よりも倍近かったこと。

 

「これは...向こうも本気かな?」

 

一瞬、視界がぼやけたように感じ、地を踏む足の感覚が無くなり

冷たい汗が背を伝い心臓をむしり取られるような恐怖感に襲われる。

初めての本格的な実戦、しかも死の危険を感じさせる事態に萎縮していた。

 

だが逃げ場はなく後ろには守るべき者も居る。

踏み止まれ、民を守るために前に立ち、悪を倒し正義を示すのだ。

そう己に言い聞かせ、奮い立たせるためか無意識に手斧の柄を力の限り握り締め

まだ見ぬ闇の中の軍勢を睨み付ける。

 

>「敵襲ーーーーーーーーッ!」

>「フラーーーーンツ!
> あとのふたりを起こせ!
> エルメルに猟師を呼んで来させろ!
> デニスを南門に残し、あとはここへ集合!
> 急げ!」

 

ガラフの報を受けアルフレドが声を張り上げ迎撃の態勢を整え出す。

しかしそこでガラフがアルフレドと幾つかのやり取りを交わし始める。

敵の様子に不審な点があったのかその場で作戦を練り直したようだ。

 

>「クーフェリアス、火矢を頼む。
> それから、この呼子も。我々が崩れたらお前が吹いて欲しい」

 

「どちらも任せて下さい。

 ただ呼子を吹く気はありません、誰かがやられるなんて考えませんよ」

 

マルドルから火矢の入った矢筒と呼子を受け取り、そのまま呼子を首に下げ

同時にチルグラからも弓を預かる。

射撃の妨げにならぬようにマントを翻し、矢筒を肩に掛け弓を構え

火矢を矢筒から引き抜くと近くの篝火に矢尻を差し込み火を点ける。

それを弓にそえ、引き絞り、撃つ。

まだ的に当てるにも不安な腕だが大きな藁束ならば問題無い。

同じ動作で立て続けに藁束に火矢を撃ち込み

次第に大きくなる炎が周囲一帯をオレンジに染める。

 

「夜が妖魔だけの世界と思ってもらっちゃ困る。

 これで暗さの不利は無しだ」

 

                        *****

 

>「問題は夫人の魔力が何処まで持つかじゃが、ここはクーフェリアス氏に
> <精神賦活>の奇跡をお願いしたい。ワシはおそらく<癒し>に専念する
> 事になりそうじゃからな」

 

「分かりました、引き受けましょう。

 頭数で負けている以上、古代語魔法がこちらに残された逆転の鍵ですからね」

 

1対1の戦力では決して負けてはいないが、3倍近い数のゴブリン共に消耗した所で

ゴブリンの王と対峙すれば犠牲者が出る可能性は否定できない。

古代語魔法を駆使し数的優位を崩し、こちらの戦力の増強を図るのは

定石であり必要不可欠な策になる。

 

>「死ぬつもりはさらさらないが、命を捨てる覚悟はとっくにできている。

> もともと、拾いものだからな。」

>「同感じゃ。此処は難局なれど、死中に活を見出す事にしましょうぞ!」

>「ああ、皆と共に朝日をみよう」

 

「すいませんけど、僕は死ぬ覚悟はできていません」

 

覚悟を誓っている所に水を差すようで気は引けたが正直な言葉を表す。

 

「まだやりたい事を何も成していないんです、こんな所で死ねませんよ」

「確かに冒険者になったからには危険は承知ですけどね。

 でも今は必ず生きて、そして村を守り切ります」

 

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PLより

若々しい感じも出しつつ火矢の描写に力を入れてみる。

戦闘になったら活躍できそうにないから少しでもカッコよく見せたいという本音でついw

 

戦闘開始後はまずはチルグラにくっついて行ってスリクラ後に10点トランスファーします。

まだ敵との距離があるようならチルグラから預かった弓矢でU1のコボルトに向けて射撃。

その後はマルドル、ラッシュと合流し共同してU1の迎撃に当たります。