ハルストレーム、深夜
GM(Lain) 2011.09.22 [02:11]
> 「ではお願いしますね、万が一の備えは必要ですから」
クーフェリアスの言葉に、イアンははいと頷く。
村長との会談ののち、彼はそれを尋ねてくれたようだ――村の近辺にはなく、もっとエストンの主稜線に近い方、山の高いところにいくらか自生しているのだという。
「妖魔どもがどうにか片付かねば足を運べる場所ではありません」
村長は、そう結論した。
※ ※ ※
さっさと食事を摂ってさっさと寝てしまう2人の冒険者に、衛兵たちは半ば呆れ、半ば感心したようだった。
教練とはいえ兵士としての生活をしたことがある者であれば、寝られるときにすぐ寝られるというのはある種の才能と理解している。
先に寝たふたりには、不運にも食器を片付ける役回りとなったのが誰かは解らない。
彼らは、ふたりを起こさなかった。
※ ※ ※
> 「充分だよ、むしろ大変な時によくいろいろ覚えてくれた。
> 助かるよ...ああ、妖魔が来たのは何時ぐらいだったか分かるか?
> それが分かればありがたい」
ううん、とイアンは唸る。
「夜半は回ってなかったと思いますが・・・・・・月はエストンの山に隠れてました」
だからほとんど真っ暗だったんです、と彼は言う。
「日の入りから2刻かそこらだったと思いますが」
※ ※ ※
> 「村長の仰る通り、現状は見て確認するのが一番に思われますな。
> ワシは鉱山妖精故、夜目が聞く。先の偵察の絡みで襲撃が夜明け前後に
> 行われる可能性も高いし、この後巡回に行かせて頂きますぞ」> 「私もガラフほどではないが、夜目は効く。
> ガラフと共に見張りに付こう」
それは頼もしい、とヘルナーは喜色を浮かべた。
村の者にできることがあれば遠慮なく仰ってください、とも。
※ ※ ※
一通りの話を済ませ、ひとまずこれで面談は終わり、ということになった。
外に集まっていた村人たちも、それぞれ家に戻る様子だ。
騒いでいた家畜の群れも徐々に静まり、四半刻もすれば元の静けさが戻ってくることだろう。
歩哨に立つ、あるいは柵を調べて回るなどの行動を取るのであれば、不寝番の村人たちから感謝と敬意の篭った挨拶を受けることになるだろう。
彼らも緊張こそ解いていないが、武器を携えた、それも夜の山中を踏破してきた冒険者たちを心強く見ていることが伺える。
何がしかの協力を要請すれば、ほぼ全面的な協力を得ることができそうだ。
無論、それが危険なことでない限り、という留保はあるだろうが、総じて反応は好意的と言える。
村の北西、牧草地に出る門の傍ではアルフレドが歩哨に立っている。
近くで不寝番をしていた村人たちは家に帰したようだ。
冒険者が通りかかれば、なにかあったらすぐに報せる、と短く言葉をかけてくる。
「もっとも」
彼は続けた。
「あなた方のように夜目が利くわけではないのですがね」
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■GMから
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時間を進めましょう。ここからは第0日のターン4です。
見回りと警戒については承りました。
他にすることがあれば宣言をどうぞ。
防柵のチェックはだいたい1ターンあればどこを重点的に補修すべきか判別できるとお考えください。
その他遺留品探し・足跡のチェック(これは防柵の外に出る必要があり、かつシーフ技能による判定が必要です。判定には夜目が利くことか明かりが要求されます)、聞き込みなどが可能でしょう。
無論、他にやりたいことがあればがんがん宣言・質問などしていただいて結構です。
◆注釈:時間について
1刻=2時間です。
よって「日の入りから2刻」はだいたい午後10時くらい。
現在の月齢は5かそこらとお考えください。夜半前には月の入りです。
そして、西側にエストン山脈が広がるこの村では、月が見えなくなるのはもっと早いわけですね。