太鼓だと?

マルドル(LINTS) 2011.09.18 [13:19]

私の申し出は通り、村長と会える算段がついた。

最初は同行する予定だったガラフだが、
村人に呼ばれ別行動となる。
怪我人と聞き、クーフェリアスも共に向かう。

  >「怪我人を癒して来る。終わったらすぐに合流するでな」

  >「では私も伺います、私も癒しの業は使えますし賢者としての知識も治療に生かせるかもしれません」
  >「皆さん、ガラフさんと一緒に怪我人の様子を見に行きますのでここはお願いしますね」

「分かった」

二人に返事をし、その背を見送る。

私も呼ばれ、村長との面談へ向かう――その前に。

「ああ、チルグラ。これを持っててくれぬか」

私は小さな皮袋を、チルグラへ渡す。
中には魔晶石がひとつ。

「"お守り"だ――いざって時には、遠慮なく使ってくれ
 私の精霊の力では、ちょっと使い勝手が悪くてな。
 戦いが始まったら、あんたの魔法の力を頼りにすることが多くなるだろうし」

私には剣がある。
だから、気を遣わないでいいさと笑って言った。

「では行ってくる。リュエンとラッシュは遠慮なく休んでくれ。話は後で伝える」
二人の同業にも挨拶をし、その場を離れた。



ヘルナーと名乗った老人に案内され、一室へ入る。
出された食事は質素ながら、心の篭ったものだ。

「ありがたい、いただこう」

こういうものは遠慮してはならんと、親父にも言われていたっけか。
敵がすぐ襲ってくるかも分からないこの状況だ、
空腹で動けんでは話にならん。食えるうちに食っておこう。


村長の話で、大方の状況は把握できた。
ただ、目撃者の狩人が重傷となれば、
より詳しい状況を聞きだすのは難しいだろう。

しかし――――

「太鼓の音?」

村長の言葉に、ふとひっかかる。

「確認させてくれ。
 それは敵が打ち鳴らしたものなのか?
 それとも狩人が持っているものとか、何かの合図で村で鳴らした、
 というものなのか?」

「その太鼓の音をより間近で聞き、現物を見た人物は
 狩人親子しかいないのだな」

村長の話にもあった、『これまでにない数の妖魔』が
『闇雲に暴れるでもなく現れた』こと。そして『太鼓』。

ただの下等な妖魔集団と言うイメージから、どんどんかけ離れていく。

何かを叩くにしても、目的が無ければ叩くことはなかろう。
仮に太鼓の音で撤退や襲撃を決めているとなれば、
そのルールを決め、叩いたヤツがいつってことだ。

厄介だな。

その妖魔どもの棲みそうな洞窟とかは、西側の森にはないとのこと。
あったとしても、村の近辺にはない。
流れの妖魔が、村に目をつけたのだろうか


そこへ――。


外がにわかに騒がしくなった。襲撃を警戒し、私も思わず立ち上がる。

  >「長ァ、ヨーセフが、ヨーセフの奴が」

  >「・・・・・・助かったよォ」

駆け込んだ村人の、歓喜の声。

一気に体の力が抜けた。
椅子へ崩れるように座り込んだ村長は

  >「――あなた方のお仲間、ですかな」


私は、深く頷いた。

「ガラフと、クーフェリアスの奇跡だろう...助かって良かった」

村長にねぎらいの言葉をかけた。
あの様子では、あと数刻我々の到着が遅れれば、助からなかったかもしれん。

「妖魔襲撃に関しては、恐らくガラフかクーフェリアスが
 ヨーゼフの息子殿から聞き及ぶこととなるだろう。
 そうなれば太鼓の正体が何なのか分かるはずだ」

「村長殿の言うとおり、森の調査に関しては、あまり深入りしないことにしよう。
 敵の出方が分からぬ、村から離れすぎるのは得策では無いしな」

せっかく救われた命だ、冒険者の都合で無駄にしてはならんと思った。


PL>
短いけど一旦切ります。

村長と会う前に、チルグラへ魔晶石(3)を渡しておきますね。
遠慮なく使ってくだされー

リュエンとラッシュにはお休みの挨拶(笑)をしてますが、
行動を確定するものではないので、スルー上等ですよんウフフw

あと、すげえ気になった!
太鼓の音って何よ。
時代劇の戦国合戦とかで、よく太鼓鳴らすんだが、
それを連想しちゃったのよ。ゴブリンのくせに陣ぶれとか何ソレ萌える|``)

しかし、太鼓が向こう持ちだとしたら、賢いね敵さん。
知力で向こうが上回ってこっちが先宣言とか。
いやいや、19越えはなかろうよさすがにww
ダクエルとか邪神官とかマジ勘弁してよね(キラッ☆

という訳で、クーフェリアス&ガラフは
狩人息子へゴブリン襲撃の一部始終を詳しく尋ねてもらってくだされー。