闇夜の影
GM(Lain) 2011.09.13 [02:40]
マルドルは時折立ち止まり、視界を火蜥蜴の活動を感知するそれに切り替えて闇の奥を見透かす。
たとえば何か気になる音を聞きつけたとき。
動くものの気配を感じたとき。
あるいは逆に、静かすぎるとき。
そのようにして暗夜の森の奥へ、何度視線を送っただろうか。
果てのないように思えた強行軍もいよいよ終わり。
橋を渡って門をくぐればハルストレームだ。
――ふと。
今までとは違う感覚。
違和感。
誰かに見られているような。
咄嗟に対岸、ハルストレームの側の岸を、インフラヴィジョンで探る。
何もいない――気のせいだったように、思えた。
※ ※ ※
マルドルの違和感の正体を察したのはガラフだった。
彼らドワーフの目は、太陽や月はもとより星の助けすら得ずに闇夜を見通す。
対岸の牧草地のほぼ西端、森林線のあたり。
距離に阻まれて確証は持てないが、おそらくゴブリンだろう。
2匹の妖魔が、西の森の中へ入ってゆくのが見えた。
直線でも200歩を超える距離はあろうか。
魔法の届く距離ではなく、弓矢で射るにも遠すぎる。
昼間であっても見つけるには経験と運が必要であったろう。
まして夜間のこととなれば、夜目の利くガラフしか気付かなかったのは無理のないところだ。
だが今は僥倖を感謝するより先にすべきことがある。
追うか、留まるか、あるいは――?
※ ※ ※
一行は門を通ってハルストレームの村内に入る。
来意を知ったとあって、村人の反応は大いに好意的だ。
闇夜をものともせず村へ強行したという事実も、彼らの反応に幾ばくかの影響は与えているのかもしれない。
ひとまずの寝床はすぐに用意され、望めば食事――簡単なものではあるけれど――も供されることだろう。
アルフレドは衛兵たちに休むよう指示を出す。
彼自身は立哨に回るつもりのようだ。
衛兵たちは疲労で半ば死人のような有様だ。
言われるままにふらふらとあてがわれた寝床へ向かう。
寸刻のちには倒れるように寝入ってしまうことだろう。
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■GMから
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マルドルとガラフの判定を受けた短レスです。
なお、本来的にはインフラヴィジョンなどの能力の行使は能動的行動です(宣言しなければ使用していないものとみなされます)が、描写その他の都合と冒険者としての合理性を考えて「なんか怪しいと思ったら使ってた」という扱いとしています。
ガラフが(推定)ゴブリン×2を発見しました。
ゴブリンsは一行の姿を確認して離脱していくような動きを見せています。
彼我の距離は200mから250mの間くらい。
魔法はおろか、弓矢も届かないような距離ですね。
>みなさま
以下の事項を決めてください。
◆ゴブどもにどう対応するか
◆ターン4に起きているメンバーと寝るメンバー
◆ターン4に起きているメンバーについてはその間の行動
ハルストレームの詳しい描写などは、たぶん明日(もう今日ですね)の夜に改めてうpしますね。