6人集いて...。

ガラフ(テッピン) 2011.09.07 [09:30]

冒険者の宿に居合わせ、妖魔討伐の依頼を受ける事になったのは、合計6人。
自分とマルドル。
血気盛んな二人、棒使いの若者と槍使いの傭兵。
至高神の神官戦士。
それと、マルドルに劣らぬ豊満な肉体を持つ半妖精の魔術師の女性だった。
ぱっと見、自分も含めて武断に偏るきらいがありそうな面々だ。
野伏と盗賊の技術を有する者が居ないのが不安ではある。
いつもなら、その役割はセリトとカーツェナルが担っていた所だ。

――自分も、野伏の技術を学んでおくべきだったかも知れぬの。

内心、そんな事を考えたりしてしまった。

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案内された子爵の屋敷は、主の人柄を繁栄してか、質素なつくりをしていた。
為政者は往々にして自らの富と権威を誇示したがる傾向にあるが、
どうやらアンセルムの領主はそういった悪癖とは無縁であるらしい。
それは、好ましい事だった。

>「フリクセル=セレンソンです」

通された部屋で子爵と対面する。想像通りの、柔和な印象だ。
時折する乾いた咳が気になる所だ。持病を抱えているのかも知れない。

>「お初にお目にかかり光栄です、アンセルム卿。
> 私はクーフェリアス・ブロウクラートと申します。
> 武術と神聖魔法の心得はあるのでそれなりにはお役に立てるかと」

>「私はミスルトゥのマルドル。見てのとおりガルガライス出身だ。
> 今はそこのガラフと共に、『銀月』に参列するもの。
> 剣と精霊を使う――お見知りおきを」

「今マルドルの紹介に預かりました、ガラフと申します。
 同じく《銀月》の一員として活動している冒険者です。
 知識神ラーダの神官にして吟遊詩人の端くれであります。
 どうか以後お見知りおきを――」

>「お久しぶりです。チルグラです。
> またご依頼を受けられたことを嬉しく思いますわ。
> 全力を尽くします」

各人の視線を巡らしつつ、子爵はチルグラと名乗った魔術師に視線を止めた。

>「息災でおられましたか」

子爵の表情が綻ぶ。

>「何よりです。
> こんなときにまたお会いできるとは、私も心強い」

どうやら二人は知り合いの様だ。
話振りからすると、別件で子爵の依頼を受けた事があるのだろう。

>「暑くはありませんでしたか。
> よろしければなにか飲み物でも持ってこさせましょう」

子爵の厚意に感謝の意を述べつつ、思い思いの飲み物を頂戴する。
自分は冷たい茶を頂く事にした。

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>「さて」

飲み物で涼を取り、人心地着いた所で子爵は話を切り出した。
ハルストレームという村で妖魔の襲撃があり、家畜に被害が出た事。
妖魔はコボルドとゴブリン。上位種が率いている可能性が高い事。
幸い死人は出なかったが、味を占めての再度の襲撃が考えられる事。
騎士団は別件で離れた所におり、村の防衛には間に合わない事。
任務には従士長と衛兵が同行する事―ー

>「村の防衛の依頼を、お請けいただけますか?」

そして子爵からの、正式な依頼。

>「ブロウクラートの名を継ぐ者としてこの事態は見過ごせません
> 村の防衛を引き受けましょう」

至高神の神官戦士、クーフェリアスが真っ直ぐな言葉で依頼を受諾する。

>「まぁ、ここまで来て帰るやつもいねぇわな」

棒使いの青年、リュエンはやや捻くれた返事で遠まわしに賛同の意を表す。

「ワシも喜んでお引き受け致しましょう。
 妖魔を放っておけば更なる被害が出るのは必定。
 星王ラーダは英断を好まれます故...」

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>「妖魔どもが勢ぞろいって訳か」

マルドルが唸る。

>「ゴブリンやコボルトは雑魚だろうが、数で押されると厄介だな。
> しかも、ゴブリンロードやシャーマンの可能性が消せぬとなれば――」

ゴブリンシャーマンは聞いた事がある。精霊魔法を操るという。
ゴブリンロードについては恥ずかしい事に全く分からなかったので、
ラッシュから説明を受けた。
ゴブリンの最上位種で、ホブゴブリンよりも強いらしい。
一見粗野に見える若者の、意外な見識に密かに驚く。

>「シャーマンは精霊魔法も暗黒魔法も扱える。
> ロードは並みの人間より強い。
> 数で押さえ込まれたところにそういう連中に叩かれれば、
> たまったものではないな」

一頻り考えに耽った事、マルドルが子爵に質問をぶつける。

>「同行いただける衛視の数と実力は、いかほどになろうか?」

>「ハルストレームの村の備えは、どのようになっているのだろうか。
> 柵や武具などの有無、村の侵入路、戦える人間の有無を知りたい」

>「妖魔がどこから来て、どちらへ去って行ったか分かるだろうか。
> 一方方向から来たか、複数方向から来たかで我々の対処も変わろう」

>「妖魔が潜むと思われる場所の目星は、把握しておられるか?
> 流れの妖魔であっても、彼らが滞在しやすい山や森の洞穴とか、
> あるかもしれん」

子爵と旧知の間柄であるチルグラが、マルドルに続いて質問する。

>「騎士団の行動とは、前回の報告しました
> 古い『砦』のこと・・・とはまた別のことですかしらん?
> あそこってどうなったのでしょう?」

チルグラが子爵と知り合う契機となった前回の依頼との関連性を
疑っているようだ。

「子爵殿、ワシからも質問をさせて頂いて宜しいでしょうか。
 先の襲撃では、どれ位の数の妖魔が襲ってきたかご存知であれば
 教えて頂けますかな?
 襲撃に来たのが総数ではない可能性は高いが、それでも一部なりとも
 敵の戦力を把握するのは作戦を考える材料として有益故...」

最後に、マルドルは子爵にこんな事をお願いした。

>「あと、僭越ながら、金属鎧を貸していただくことは出来るだろうか?」

それについては異論があるので、一言口を挟んでおく。

「今回の任務で、精霊魔法を使えるのはマルドル、お主一人じゃ。
 いざという時に<風の声>や<惑い>を掛けられるのは大きな利点じゃ。
 負傷を重ねてワシやクーフェリアス氏の負担を掛けるのを気にするのは
 お主らしい思いやりに思うし、ワシはお主のそういう所を好ましいとは
 考えておるが、金属鎧を纏ってお主の長所を一つ消すよりかは、
 大型の盾を借りた方がよいと思うが...どうかな?」

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PLより:昨日の投稿の続き。昨晩は力尽きてすみませんでしたm(_ _)m

     >狩生さん

      ゴブリンロードを、リュエンから教わった事にさせて頂きました。
      ヨロシクです!

     >LINTSさん

      マルドルが金属鎧(鉄製)を着るよりかは、ラージシールドを
      借りて回避重視のスタイルの方がいいと思います!
      攻撃力の低下はヘビーメイスで補えますし。
      あくまで、個人的一意見なのでスルーして頂いて結構です!

     >Lain@GMさん
    
      メタ質問です!鉄製の鎧を着た状態で、センスオーラと
      インフラビジョンは使えるのでしょうか?