事情はこれこれこのとおり
ミル(いあ) 2013.04.01 [01:25]
依然状況は悪い
なんつーたかて、西の目処がたってないのに、東からは脅威が迫ってきとる
涼やかな風と呼応するように、冷たい汗が出る
きっと、アイリス、バーラーも同じやろう
バーラーとアイリスの細工がうまくいってることを願いたいもんやが、楽観はできへん
もっとも、功を奏してたら、まだまだ勝ちの目はあるってことや
A地点まで戻り、三人と合流して、一気に力が抜けた
これで、また作戦も立てられる
少なくとも、森で迷って殺されることはないはずやから
>「セクトール、エリーズ、ヴェン、バウゼン。奇遇だね。
> 早速だけど、ちょっとしたトラブルがあってね。ねえ、バーラー、ミル?
> 多分そっちも似たような状況なんじゃないかなと思うけど」
ああまったく
トラブルなんてもんやない
オーガとダークエルフや
怖いのはダークエルフの石つぶてやな
あれを後方で出されてオーガがやってきたらまずい
>「見たかな。尾根に浮かぶ不自然な灯。アレを灯した連中はこっちの方へ向かってるね。ジャックポッド、という表現に、ウチは思わず葉巻を吹き出して笑ってまった
> あたしたちはミルの迅鉄を通して確認した。
> 北東にはダークエルフとオーガがいたよ。ジャックポッドだ」
あはは、やっぱこの子は機転が回る
この状況でそんな台詞が出るようなら、ウチらとしても負けてはらんないな
せやけど、アイリスの次の言葉に、ウチは少し黙考した
>「あたしは昼間に見たから知ってる。ここは防衛には向いてなさすぎる。「二手、か」
> だから、打って出だらどうかな? こう、また二手に分かれるんだ」
ねずみ色の脳細胞を駆使する
なるほど確かに、総勢でオーガにあたりたいとこやけど、西が判然とせぇへん
ホブゴブリンは鉄板やから、確かに戦力は割くかにくちゃなんなん
それが、ウチらの仕事としても、や
オーガ二匹と、ダークエルフ
セクト、エリーズと一緒やったら大丈夫かな
二人とも神官やし
「そっちも気ぃつけやき、アイリスき、バーラー、ヴェン
ナメてかかると足下救われる」
もさとも、こんだけ頭の回転が速いアイリスとヴェンがおり
あっちの的にはまだ見つかってないから、伏激も可能か
「おしゃ、引き受けた」
ウチははらをくくった
万が一に備えて、村には待避の連絡をしよう
それは、アイリスが買って出た
アイリス、足早いんだよね
その言葉に、ウチは大笑いした>「危なくなったら逃げてもいいと思う。命に越した物はないからね。
> でも、妖魔と巨人の思うままにさせるぐらいなら、一泡吹かせてやりたいからね」>「あたしは天邪鬼なんだ」
「オーケー、アイリス
こんなときは天の邪鬼が一番やな
策で頼りになるのは魔術師でも練達の剣士でもない」
以前の冒険で、マークが名参謀を務めたことを、ウチは忘れてへん
「んじゃ、バーラー、セクト、どーする?」
ウチとしては、開けた場所は不利との、アイリスの言葉に説得力を感じる
ここは、森の中で勝敗決めるか
「向こうにウチの存在はバレとるんが問題やな
するってぇと、丸太橋の付近に隠れて、オーガ達がたどたら、一気に決めよう
目標はダークエルフ
魔法でも何でも使いまくって、遠距離でしとめる
なあに、ウチのライトニングと二人のアォースがあれば、初手でやれるやろう
あとはオーガとの鉄火場になるけど、そうなったらなったで、クイックネスで回転上げればなんとかなりそうかな」
「アイリス、ウチも天の邪鬼やで
ついでに大降りのギャンブラーや
勝ちの目んがあれば、それに乗ろう」
勝ちの目
それは、なんともはや
危険ではあるけれど、倒せないこともない
「アイリスが村に伝令
分散して強敵はウチらでぶっちめる
西はゴブリンに気をつける
これででええかな?」
セクトール、エリーズの顔を見る
「さあて、待ちに待った鉄火場や、せいぜい暴れてやろうやないか!
天の邪鬼同士」
ちょん、とアイリスの指に指をかける
「生きて帰ること
それが、冒険の大前提やで
やばけりゃ持って来いや
こっちでオーガをぶっちめてる間に、西郷流できるかも知れへん
あと、バーラー、迅鉄、預かってくれるか?
ルーンマスター相手に、ピンポイントでやられたらまずい
なんて敵は、ウチのこと知っ」とるさかい」
ストーンブラスト一発で、迅鉄が死ぬ
それだけは避けたい
通信にも使えるかもやしな
「んじゃま、とっとと出かけるか
あの丸太橋へ」
-------------------------------------------------------------------------------------------
分散案寮歌です
確かに、アイリスとヴェンだと、オーガとダークエルフ相手にするのは危だと思いますし
村への伝令はすませたってことかな