翌朝【追記あり】
GM(Lain) 2013.03.06 [23:43]
冒険者たちがそれぞれの仕事を終えて戻れば、ほどなく夕食の時間だ。
質素な食事は昼と同様だが、食卓を囲む人の数は増えている――彼らも仕事を終えて帰ってきたところなのだろう。
一様に表情が冴えず、会話もどこか弾まないのはやはり妖魔の件の影響ではないかと思われた。
自分たちが長年かけて作り上げた村に危険が迫っている、とあっては無理もない。
※ ※ ※
食事が済んだあと、ふたりの従士がちょっといいですか、と冒険者たちに声をかけた。
「避難の件ですが」
ボリスがそう切り出す。
「だいたい取りまとめは済みました――と言っても、荷馬車だのがある家を回っていざって時の協力をお願いしただけです」
老人、子供、病人といった自力で長距離を歩けない者を乗せるだけの車はどうにかなりそうだ、と彼らは言う。
「ただ、そうすると荷物は最低限の身の回りのものしか持ち出せません」
それに、とクラエスが声を落として付け加える。
「村長から話を回して貰ってはいますが、どうも年寄りは村から離れたがらない様子で――」
そうなればその縁者も逃げるわけにはいかなくなる。
時間のない中で必然的に生じる混乱はともかく、足並みが揃えられないのは致命傷になりかねない。
「まあ、どうしようもないときは俺とボリスで抱えて馬車に放り込むしかないでしょう」
更に声を落としてそう続けた。
暴挙、と言えた。
本来であれば独断できる類のものではない。
実行してしまえば、何らかの罰は免れ得ないところだろう。
「で、実際のところどうするか、ですけど」
ともに腹をくくった態のボリスが話を切り替える。
「どうにかして襲撃を、というか村がもたないような状況を伝えていただかねばなりません。
全員が避難して、しかも即座に追撃で皆殺し、というような惨状を避けるには少なくとも1刻の時間が必要です。
避難に半刻、距離を稼ぐのに半刻」
だからそれだけの時間の余裕はどうしても必要です、と彼らは言う。
「どうしても時間が足りなきゃ俺たちのどっちかが後尾に立ちますが――」
言うまでもなく、7人の冒険者をもって止められない妖魔の群れをひとりの従士が止めうる筈がない。
命と引き換えにいくばくかの時間を稼げたならばよほど上出来、といったところだろう。
「まあそのあたりはともかくとして」
今からそんなこと言うなよ、といった様子でボリスを制しながらクラエスが割り込む。
「合図は決めておかないと、なわけですよ」
まあ伝令のほうが確実でしょうが、と付け加えながら、クラエスは問うた。
※ ※ ※
その晩は恐れていた襲撃もなく、村も森も静かなものだ。
冒険者たちが立哨するにせよ、従士を交えるにせよ、村から見える範囲で変事はない――どうかすればその森の奥に妖魔がいて、こちらを伺っているかもしれない、そのことすら忘れそうなほどに平和な夜だった。
翌朝、朝食を摂り、村人たちはまた一日の仕事に出てゆく。
従士たちは、今日は防柵の点検と、余裕があれば補修、といったところを行うようだ。
クラエスが、前もこんなんだったな俺ら、と言い、従士はふたりして笑った。
さて、冒険者たちは、何をすべきだろうか?
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■GMから
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ひとまず時間を進めましたー。
・橋の向こう側の調査については、すでに提示した橋近辺の情報以上の「有用な情報」は手に入りません。
・調査については概ね結果が出揃っているという認識です(抜けや不明点があればご指摘ください!)
・フレーバーとして、時間を進める前の描写をしていただくことは特に差し支えありません。
1日目夜は特に襲撃などはありません。
ので、夜回りなり立ち番なり、フレーバーとして使ってくださいませ。
今後は2日目の行動など決めていただければと存じます。
【追記】バウゼンの判定について
バウゼンの技能をシャーマン/レンジャーに確定し、所要の判定を行いました。
結果、追加情報はありません。また、忍び足の達成値によってここまでの結果に変動はありません。
◆ダイス
Lain@GM バウゼン 聞き耳判定 2d6+3 Dice:2D6[1,1]+3=5
Lain@GM ・・・・・・(''*
Lain@GM バウゼン バウゼン 捜索判定 2d6+3 Dice:2D6[3,2]+3=8
Lain@GM バウゼン 足跡追跡判定 2d6+3 Dice:2D6[1,4]+3=8
Lain@GM バウゼン 忍び足判定 2d6+3 Dice:2D6[6,1]+3=10