稜線の火
GM(Lain) 2013.03.20 [23:18]
秋も深まる中、露営は快適とは言いがたい。ましていつ妖魔どもが現れるかわからない環境とあっては尚更だ。
だが、場所を選べば、稜線の上から簡単には見つからない場所に火をおこすことはできる。
バーラーが見つけ出した場所はちょうど岩陰。
少々狭くはあるが、風を避けることができ、また火を使ってもまず問題はなさそうだ。
乾いた潅木の枝をあちこちにばら撒き、即席の鳴子とする。
これを踏めば、接近する者はその存在を暴露することだろう。
暖をとり、食事を終え、焚火を熾火にしてしまえば煙から発見される気遣いもない。
快適とは言えないまでも、それなりに安心して休むことができそうだった。
※ ※ ※
ミルがまず休み、彼女の猫とともに寝床についてからしばし。
日が沈んでからおよそ1刻半、といったところだろうか。
見張りに立つバーラーとアイリスは、彼方の尾根に光が浮かび上がるのを目にした。
はじめひとつ、次にもうひとつ。
たいまつほどの大きさだろうが、暗い稜線の上にあるそれはひどく目立つ。
やがて光がかすかに動く――ふたつが交差するように一度、そしてもう一度。
同じような光が、自分たちのいる稜線の上にも見えることに、ふたりは気がつくだろう。
こちらは距離としてはやや近いだけ、はっきりと見える。
そして、バーラーは更に重要な事実に思い至ることだろう
その光が稜線から浮き上がる高さは、人が手を伸ばす高さよりも、かなり高い。
何がしかの道具をわざわざ用いているのでなければ、そこにいるのは人間よりも一回り二回りは大きななにか、ということになる。
西の稜線の光と同じように、東の稜線の光が動いた。二度の交差。
東側の稜線の光が二度、ぐるりと回り――南を、下る方向を指して止まる。
西の稜線の光が同じように二度回り、同じように南を指して止まった。
ふっと双方の光が消える。
稜線のうえに、闇が戻った。
なにかが――否、誰かが、合図を送りあった。
そうとしか思えない動きだった。
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■GMから
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>一葉さん
> 靴の足跡ですが、サイズは人間大でよろしいでしょうか?
> 一応先入観にとらわれないよう確認させて下さい。
はい、靴を履いた足跡のサイズは人間のそれと同じです。
足の大きさ・歩幅ともに、人間と変わらない、とお考えください。
◆野営について
カモフラージュ6ゾロの効果により、野営地は火を使っても発見されない場所に設定されました。
後述しますが、移動する際の明かりの使用については一定の条件で発見されることになるでしょう。
◆現状
現在時刻は夜の9時頃です。
おおむね、ミルが寝入って1時間といったところでしょうか。
なにやら東西の稜線で光のやりとりがあったようです。
ミルをすぐにたたき起こせば、途中からやり取りを見せることが可能です。
光が現れた場所は、地図上だと西側I地点/東側K地点の付近です。
移動経路がある程度はっきりした状態で、下り道であれば、村近辺・A地点までおよそ半日=6時間(3刻)といったところでしょう。
3人がいる場所から村近辺まではおよそその半分、A地点まで3時間(1刻半)で到達できます。
◆移動について
先日のジャッジに従い、暗視能力を持たないキャラクターが夜間に移動する場合は明かりが必須です。
また、東側・西側の稜線ともに、光が見えた場所からは視線が通るものとします。
東側の稜線の光が見えたK地点付近から下り方向に移動した場合、およそ30分後から当面(=PCたちが尾根を下りきるのに必要最低限の時間)の間、野営地が見えない状態となります。
それ以前に出発する、もしくは明かりを持ったままなにか時間のかかる別の行動をとった上で尾根を下りる場合、無条件で発見されることとします。
西側の稜線からは、ある程度の大きさの裸の火(具体的にはたいまつ)が使われた場合に無条件で発見されることとし、覆いがある、または絞ることが可能な明かりであれば発見されない、とします。
◆というわけで
・ミルを起こすか否か
・起こす場合、起きて状況を確認したミルが最初にとる行動を一手
・このあとどのように行動するか
これらを決めてくださいませ。
次回進行は22日夜の予定です。22日22時頃を〆切といたします。よろしくどうぞ!