備えあれば
GM(Lain) 2013.02.12 [01:27]
> 「申し訳御座いません、貴族様・・・ですわね
「ご厚意を無碍にするようで、こちらこそ申し訳ないことを」
済まなさそうな表情で一度言葉を切り、すこし考えて続ける。
「身体を動かさぬ限りは、そう苦しいということもないのです。
お察しのとおり肺の病ですが、もう随分と長いものでしてね」
――付き合いにも慣れました、ですからご心配には及びません。
どこか達観したような響きだった。
※ ※ ※
> 「うーんと、そんじゃ七日目で巣をめっけたとして、その討伐は目的ではない?
> ウチらで追加日数かけて潰しすのと、委細場所報告のみにするんと、どっちがええおすやろか?」
「先ほども申しましたが、討伐そのものが依頼の目的ではありません。
ゆえに、ご報告をいただければ報酬はお支払いします。
無論、妖魔どもの塒を潰すなり、妖魔どもを討伐するなりしていただけるのであれば、領主としてそれに越したことはありません。
これも先ほど申し上げたとおり、追加の報酬をお支払いしましょう」
> 「そーねえ、やっぱり、まずは地図かな。地図がないと難しいよ。
「地図はローナムで手に入るよう、手配しましょう」
言いながら、羊皮紙になにかを書き付けてゆく。
「ほかに入用のものがあれば、書き加えておきますが」
> あ、フリクセル様。その場合の村民たちの避難の受け皿は、どのあたりが候補でしょうか?」
「避難は最悪の場合、と想定しております。
街道沿いの村ですから、村を放棄することは街道そのものの遮断に直結します。
そしてフラナリー街道は蛇の街道の側道です。
つまり、蛇の街道が何らかの理由で通行不能となった際の代替路です。
そこが遮断されるということは――」
王国北部の孤立まであと一歩、という状況になることを意味する。
曇らせた表情を、しかし子爵は笑顔に戻して続けた。
「しかし、であればこそ最悪の場合の対応策というのは持っておくべき、ということでもありますね。
村人を避難させるのであれば、最終的にはローナムまで退避させざるを得ないでしょう」
そこまでの間の村では、余力が小さすぎて避難民を受け入れられない。
ローナムならば規模が大きく、騎士も常駐している――つまり何かと無理が利く。
「具体的なことについては、ローナムでお会いいただく騎士、エリクセンに検討を指示しておきます」
それでよろしいですね、と、確かめるように子爵は問うた。
> 「あたしからは最後ですが、状況によっては"即時報告"と"追跡調査"を天秤に掛けられなくなる事もあり得ると考えますので、
話しはじめたアイリスに、子爵は興味深げな視線を送る。
> その場合に備えて可能であれば専任の伝令要員、それも早馬を一人は逗留先の拠点に用意頂けると安心かなあと。
> もちろん我々自身からも要員は割けますが、その、あまり人手を分けるのも好ましくないと思うので」
最後まで聞き終えて、愉しげな笑みを浮かべた。
「実に――実に、理に適ったお話ですね。
これもエリクセンに伝えておきます。従士を出せるよう、手配をしましょう」
子爵は羊皮紙にふたたびペンを走らせる。
最後にすこし考えて、なにかを書き加えた。
※ ※ ※
> まぁ、どんな奴でもボコるんだけどな ガハハ
> 「妖魔相手なら20首ぐらい取りたいもんだな。」
「頼もしいことです」
ヴェンの言葉に、子爵は笑って頷く。
ヴェンの大言を自信の表れと見たか、はたまた稚気を逆に好ましいと感じたのか。
賭け云々の件にも、その後のどこか険悪なやり取りにも、特に感情を害した様子はない。
捜索とはいえ何かあれば荒事になりかねない、という依頼に当たるには、こういった人物も有用、と考えているのかもしれない。
※ ※ ※
> 「おし、んじゃウチらにお任せくださいな
> 心配せんと......てのはまあ無理かもしれへんけど、あんまし思い詰めんでくださいな」
> それでは吉報をお待ち下さい。なあに、なんとかなります。きっと。あはは」
「よろしく頼みます。
吉報を、お待ちしていますよ」
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■GMから
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続けてレスレス。
>みなさま
だいたいここまでは拾ったかと思われますがいかがでしょうか!
・地図
・伝令要員+馬
このあたりについては承りました。
ローナムで手配されることでしょう。
ほかにローナムや現地で入用のものがあれば(そして依頼人が手配できそうなものであれば)、今ここで言っていただければ手配して貰えそうです。
買い物等も含めて、準備の一環としてどうぞ。
このあと、ローナムまで進める予定でございます。
進行予定としては12日か13日くらいを想定しておりますー。