優位

GM(Lain) 2012.08.14 [07:28]

 エリーズと石の従者が対峙する戦線に、もう1体の石の従者が割り込んだ。
 数的優位――いまならばたとえ背を向けようとも、ミルが造り出した石の従者が盾となってくれる。

 エリーズは即断した。

 思い切り良く魔神に斬りかかる――が、その刃に勢いが乗りきる前に分厚い皮膚を持つ腕に遮られた。

※ ※ ※

 セクトールは手傷をものともせず、攻撃を続ける。

 だが、その刃は魔神を捉えきれない。
 石の従者の拳、魔神の鉤爪もまたセクトールに触れることは叶わなかった。

 殺傷能力の塊が空を切る、その音だけが戦場を満たしてゆく――戦場音楽の、静かな一楽章であった。

※ ※ ※

 距離を取ったマークが次に狙いを定めたのは、いま一体の石の従者だった。
 既に確保した優位を、より確実なものとする。

 意思と意図を込めた鎚矛が振るわれ――だが、今回は技量が及ばなかったようだ。

 しかしそれとても、マークにはありうべきことのひとつでしかない。
 考えるのは、次に己をどう活かすか、そのことのみだ。

※ ※ ※

 盾を構えなおしたミルは、ザルバードとともに戦列を組む石の従者を狙う。
 無生物であるとはいえ、急所のごときものは石の従者にもある。

 魔力で繋ぎ合せる石の結節点。
 己が造り出すものゆえ、急所は熟知している。

 だが、そのことと、己が知る急所を的確に突けるかどうかは別の問題だ。

 ミルの一撃は、かすかな傷を与えるに留まった。

※ ※ ※

 人の離れた戦線にあっても、石の従者どもは忠実に己の任を果たす。

 拳が交錯し、双方に等分の打撃が与えられ、片方が崩れた。

 ミルが造り出した石の従者は、既に半壊と言える線を優に超える損傷を受けている。
 だが、まだ壊れない――そして壊れない限り、従者は作成者の意を体しようとするものだ。

 あくまでも忠実に。

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■GMから

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 本ラウンドの最大ダメージはストサバsのどつき合いです(きりっ

 第6ラウンドの宣言とPC側の行動については16日24時を期限とし、結果掲載&第7ラウンドの敵側宣言はこれ以降に行います。


■結果:第5ラウンド

 A21 セクトール:ザルバードに攻撃(はずれ)
 A21 エリーズ:ザルバードに強打-1(はずれ)
 A18 マーク:S1に強打+2(はずれ)
 A15 ミル:S3に強打-1(命中、1点ダメージ)
 A14 ザルバード:セクトールに攻撃(はずれ)
 A12 ストサバポチ:S1に攻撃(命中、5点ダメージ → 撃破!)
 A12 ストサバ1:エリーズに攻撃 → ストサバポチに攻撃(命中、5点ダメージ)
 A12 ストサバ3:セクトールに攻撃(はずれ)


■ステータス

 ・PC側

  セクトール:HP 10/14 MP 12/12 プロテク10 カンタマ11 クイックネス12
  エリーズ:HP 09/15 MP 14/22 プロテク10 カンタマ11 クイックネス12
  マーク:HP 14/14 MP 14/14 カンタマ11 エンチャ14
  ミル:HP 14/14 MP 01/16 プロテク10 カンタマ11
   迅鉄:HP 05/05 MP 01/05
  ストサバポチ:HP 01/16

 ・敵側
  ザルバード:HP 13/25 MP 12/18
  ストサバ1:HP 00/16(撃破!)
  ストサバ3:HP 15/16


■宣言:第6ラウンド

 A21 セクトール:???
 A21 エリーズ:???
 A18 マーク:???
 A15 ミル:???
 A14 ザルバード:セクトールに攻撃
 A12 ストサバポチ:???
 A12 ストサバ3:セクトールに攻撃