修道院内にて
GM(Lain) 2012.07.30 [01:52]
> 「許可を取って入っていった賢者らしき男は、この男ににていましたか?」
> 「それから、そのものは馬に乗っておりましたか?」
「わたくしはしかと見たわけではありませんが、このような風体であったかと――ええ、馬に乗っておられました。
道が悪いと申しますと、では曳いてゆきましょうと降りて曳いてゆかれました」
さてどなたが、とカミルはもう一度問い、エリーズとライナスが進み出たのを受けて、ではこちらへ、と院内へ先導した。
※ ※ ※
夕暮れの近い院内は薄暗い。
空気もひやりとして落ち着いた雰囲気だ。
廊下の角をいくつか曲がり、扉の前でカミルが足を止めた。
ノックして返答を待ち、戸口で用件を述べ、ふたりを室内へ招き入れた。
「申し上げたエリーズ神官とライナス氏です。
この方たちが仰るには――」
カミルは先ほど冒険者が話したことを掻い摘んで院長――初老の穏やかな男性だ――に伝えた。
ひととおりのことを伝えたのち、補足があれば、とエリーズとライナスへ水を向ける。
ライナスは、どうかご内聞に、と前置きをしてから、事情を説明しはじめた。
神殿跡へ向かった人物は、賢者の学院が追っている咎人であること。
禁じられた知識の実践を目的としている可能性があること。
「私たちが追う彼、グラーニンの専攻は、儀式魔術と占星術でした。
そして今夜は満月――彼がこの日、この場所に現れたことは偶然ではない、と、私たちは考えております。
何がしかの、よからぬ目的があったのではないか、そのためにここへ来たのではないか、と」
言葉を切り、ひとつ息をついて院長へ視線を送る。
「そのようなことを未然に防ぐためにも、どうか、禁域へ足を踏み入れるご裁可をいただきますよう、お願いいたします」
話を聞き終えた院長が口を開こうとしたそのとき。
部屋の外から、誰かの叫ぶ声が聞こえた。
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■GMから
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