灰の中にくすぶる炎

バルカ(魔音) 2012.06.19 [23:35]

 尋問は、ゴブリンの呪術師の体力が尽きて終わった。その小さな
炎が尽きるまで、彼はありったけの憎悪と、少なからぬ情報を撒き
散らしていった。

 予想した通り、少々というには長い時間がかかったが、その重みは、
私の予想を越えるものだった。この一匹のゴブリンは勿論、私の心の
あり方とも、あらためて向き合うことになった所為かもしれない。
 必要な情報を引き出す為に、一匹のゴブリンの命をつなぎとめるべく
チャ・ザに奇蹟を請うのだ。けれど、そうと決めていた私に躊躇はなかった。
 街道を寸断しようとするゴブリンたちの意図は計り知れないが、
人々の生活だけでなく、生活圏の流れが絶たれ、奪われる可能性がある
以上、目先の連中の動きを是が非でも止める為の一助となりたかった。
 とは言え、経験したことのない祈りに、曰く言いがたいものが残った。
 その所為か、全ての作業が終わっても、ずっと何かが続いているような
気がして、やるべきことは沢山あるのに、次は何に手をつけて良い
ものやら、動けずにいた。

 マークに肩を叩かれて、それも救われた。区切りはついたのだ。
 一つ息を吐いて、のびをしながら地面に背中を委ね、暫くひんやり
とした土の感触を味わうと、また新たな力が沸いてきた気がする。
「マーク。あなたはチャ・ザの信徒たる私なんかよりも、よっぽど幸運の
極意をつかんでいるようですね。
 それじゃ、ご飯の前にもう一働きしておきますか」

    ◇

 10日間は、見えない敵と戦うようなものだったが、実際に戦いになる
よりはずっとましだ。私は、ゴブリン役を引き受けるなどして、村人の
自衛計画を補強するのに務める。

 騎士団が到着して、彼らを率いるエリクセン卿が我々の働きを労って
くれた。
 私も、彼らの武運を祈る。彼らについていければ。とも思ったが、
それは思い上がりというものだと思って言葉を呑み込んだ。

    ◆

>「とどのつまりは・・・今晩は好きにしろとのお達しですよ。」
 騎馬の一団を見送った後、私は両の手を広げ、翼をはためかせる
仕草をクラエスにしてみせる。
「クラエス殿の獲物を見据える目が輝きを増しましたね」
 笑って応える。

    ◆

>「皆さんの中には魔法に対する恐れと言うか、
> ......
> でも味方が使う分にはこれ程頼りになるものもありませんよ。」
「ですね。そして、魔法は万能ではありません。それを支えるのも、
みなさんというわけです。この勝利の半分は、村のみなさんのおかげです」
 杯を掲げてみせる。

>「ホント、日が暮れるまでにゴブリンに会えなかったらどうしようかと思ったよ。
>...... ジゼルも、クラエスさんも。オレだってそうだ。」
「まったくですね。でも、ひやりとした分も後になって役に立ったり、
あのタイミングこそ。ということもあって、結果良ければってやつ
ですよ。多分、どの手順を飛ばしても、これほどの結果は得られなかった
と思います。
 幸運というのは、そういうものなんですよ、きっと」

 そんな風に、カルナ村は、総出で豪勢な宴を張ってくれた。私は、
ささやかながらリュートを出し、場の雰囲気に合わせて適当に弦を鳴らす。
 解放された気分というのは心地よいものだ。のしかかるものが
重ければ重いほどに。
 私の肩には、まだ何かが乗っている気もしていたが、今は忘れた
ふりをして、場を楽しむとする。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
魔音@バルカより
 ひょっほーヽ(*゚∀゚)ノ宴会じゃー!

 GMのLainさん、悪根さん、たいまんさん。また、チェキして下さってた
皆様にも、おつかれさまでした(ノ*゚ー゚)ノ
 サクサクペースでガンガンすすんだ、あっという間の一ヶ月でした。
 まずは経験点1200点、報酬1000ガメル+高品質武具の購入権を受領します。
 ここでは、高品質ロングボウを頂こうと思ってます。必要筋力18で、
+3打撃力のものを希望します(416ガメルになりますでしょうか)。
 また感想などは、子爵に報告した後でぜひー。
'')ゴブリンの装備品とか、何処製とかわかるものだったら面白そうです。

Lain@GMさん
 わぁい。バルカの信仰に関する考察まで、ありがとうございます。
 この辺りは、ぐぬぬと悩んだところです。信仰心というのは、バルカは
あまり表に出さず、個人の考えが教団の方針と一致している。という
体で来ていたので、KIAIの入ったゴブリンというのは、あれこれ考える
きっかけを頂きました。ありがたたたた(*' へ' )!