先制

GM(Lain) 2012.06.07 [22:17]

 マークがハンドサインでバルカとルーイを制した。

 妖魔どもに気取られず、冒険者たちは妖魔を襲撃しうる限界の線。
 もう数歩踏み出せば、いかに川の水音があると言えども、妖魔の注意を引かずにはおれないだろう。

 ここのほかにない位置、野伏の技の妙であった。

※ ※ ※

 

bridge_01.png※ ※ ※

 足跡から得た情報が、いま眼前で裏付けられている。
 妖魔どもは総勢10。

 呪術師である上位種、ゴブリンシャーマンが1匹。
 大型の亜種、ホブゴブリンが2匹。
 もっともよく知られた妖魔、ゴブリンが7匹。

 ホブゴブリンを前に立て、橋に近づこうとしている。
 シャーマンはこの集団の頭領であり、指揮者でもあるのだろう。
 位置は後方のほぼ中央。集団全体を把握できる位置だ。
 ゴブリンどもはやや前がかりではあるものの、全体に薄く広く布陣している。
 隊列がやや広がり気味なのは意識してのことではあるまい――妖魔ども、とりわけ下級妖魔の指揮や統制とはその程度のものである。
 むしろよくまとまっている方と言ってよいだろう。

 彼らは手に手に(あまり真っ当でない造りの)斧を持ち、吊橋の主柱を指さして接近しつつある。
 橋を支える綱を絶つ気であるのか、それとも主柱そのものを切り倒そうというのか。

 いずれにせよ、橋を落とそうという意図は間違いのないところであるようだ。

 眼前にある攻撃の目標に気を取られたためか。
 自分たちは襲う側であり、襲われる側ではないという意識のゆえか。

 妖魔どもはいまだ背を向けたままだ――こちらに気づいた様子はない。

 奇襲はこのようなときにこそ、成功するものである。

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■GMから

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■マップについて

 ・図中、GSはゴブシャHはホブGはゴブです。
 ・ヘクスは直径1辺5mです。

 ・同一ヘクスにいる敵とは接敵状態にあるものとみなします。

 ・ヘクス内に入れる人数に制限はありません。
  が、ややこしいのと見づらいので片方3人まで(計6人まで)としましょう。

 ・範囲魔法は隣接する任意の3ヘクスの敵味方のうち任意の敵5体までと、同数の味方を巻き込みます。

 ・移動速度は5mを最小単位とし、端数を切り捨てて処理します
  通常移動ならば移動速度10から14は2ヘクスまで、15から19は3ヘクスまで移動できます。
  全力移動は、通常移動で移動できるヘクスの数を3倍します。
  停止の場合、ヘクス移動はできません。

 ・ゴブ側の初期配置は提示したマップのとおりです。

 ・PC側の初期配置は、以下の条件に従ってください。
  列:任意
  行:1または2

 ・橋はE6、E7、E8の3ヘクスに位置します。主柱を攻撃するならばE6またはE8、綱を攻撃するならばいずれのヘクスでも可能でしょう。

 ・橋の主柱は防御点6、破壊点12の「木」製構造物とします。

 ・橋の綱は防御点4、破壊点12の「草木」製構造物とします。

※GM註:ヘクスを「1辺5m」としたのは誤りでした。「直径5m」が正しいです。訂正いたしましたさーせん!


>みなさま

 不意打ち成功です。マークお見事!

 では、

 ・初期配置
 ・第0ラウンドの行動宣言と解決

 をどうぞ!

 宣言の取り消しは、GMのレス前かつダイスを振る前であればいつでも・任意に可能です。
 逆に言うと、ダイス振っちゃったら取り消せないってことですね!

 では宣言をお待ちいたしまーす!