手がかりと痕跡
GM(Lain) 2012.06.01 [01:32]
渡河点のロープを調べてみれば、それは意外に新しいものであることが解るだろう。
あまり切れ味のよくない刃物で叩き切った、蔦にはそのような切り口がついている。
斧か鉈か山刀か、まあそのようなものだ――ゴブリンにとってはどれであっても大差はない。
切り口はまだ完全に乾き切ってはいないようだ。
であれば、この蔦が切られてから1日内外。
おそらくは昨夜のことであろう。
蔦が切られ、渡河を容易なものとするためにここに張られ、妖魔どもが川を渡った。
そのように推測できる。
※ ※ ※
もはや繰り返すだけの作業にも思える捜索に、3人はいま一度取り掛かった。
足跡を調べ、野営の跡を検め、妖魔どもの痕跡を確かめる。
状況はおおよそ、マークの読みのとおりだ。
東から南にかけて往復する5組、計10の足跡。
およそ1週間から10日ほど前のものであろう。
マークの目は、それらが同一のゴブリン2匹のものであることをも見抜いた。
南西、シルヤ川方面へ向かう足跡は10。
ホブゴブリンと思しき大き目の足跡はふたつ、残りはゴブリンのもののようだ。
ゴブリンのうち1匹は杖をついているようだ――足跡の脇に、小さな窪みが点々と続いている。
さらに、新たな10の足跡でほとんど消えかけているものの、さらに2つの足跡が南西へ往復している。
こちらは古い――東から南へかけて往復している足跡と同時期のものだろう。
野営の痕跡、寝床は2体分。時期は古い足跡と合致する。
食滓の状況から見るに、ここで3泊か4泊はしていると考えてよいだろう。
また、この近辺で狩りをしたものではないようだ――獲物を引きずった跡はなく、血が地面に落ちた痕跡もない。
あらかじめ狩ったものをどこかから持ち込んだ、と推測できる。
全体に感じるのは周到さだ。
川を渡る折の工夫。
見つからぬよう気を払ってのことであろう、カルナ方面への往復。
現地調達でなく、どこかから持ち込んだと思しき食糧。
それは冒険者たちが聞き知るゴブリンどもの生態からはかけ離れたやり方でもある。
妖魔どもの行動の意味するところはなにか。
ただ無目的に村の周囲をうろついているのでないとすれば――?
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■GMから
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>みなさま
もろもろ調べて把握されているようです。
ゴブどもの数が判明しました。
ホブ2、ゴブ8です。ゴブのうち1匹は杖をついていたようです。
というところでもうだいたい想像がついていることと思いますが、杖ついてるゴブさんについて怪物判定をどうぞ!
>メモ
現在時刻:午後2時(午前6時出発、4刻経過)
>メモ2:Adv+INT/Adv+INT/Rng+INT
ルーイ:12/15/**
マーク:11/13/17
バルカ:12/10/14