獲物の姿なき追跡行
GM(Lain) 2012.05.31 [02:02]
冒険者たちはさらに南西へ進む。
歩調は緩めない――いまは慎重さよりも速度が重要であると、そう判断したがゆえだ。
四半刻ほども歩けば、テナ川に行き当たる。
妖魔どもが渡河した場所は、見てすぐにそれと理解できるだろう。
蔦を編んで作った粗末なロープが両岸の木に括りつけられている。
掴んで幾度か引っ張ってみれば、人が支えにして渡河するに十分な程度の強度はあるとわかる。
川面に触れてみれば、水は冷たいものの、耐えられぬほどではない。
人間よりもやや体格で劣るゴブリンには少々深いかもしれないが、それを補わんがための支え、ロープであろう。
ともあれ、並の背丈であれば膝を越えるかどうか、といった水深だ。
足許を濡らす覚悟さえあれば、どうというほどのこともない。
※ ※ ※
川を越えて一行は更に進む。
さきの洞窟から1刻弱、朝から数えれば4刻ほどになろうか。
疲労は感じていても、行動ができなくなるほどではない――いざというときに無理が利くのは冒険者としての必要条件のようなものだ。
洞窟は、だが、ここでも静かなままだ。
妖魔どもの気配はない。
10匹からの妖魔がいるとすれば、どのように隠れても気配まで消すことは難しい。
しばらく時間をかけて観察するにせよ、じりじりと接近して確かめるにせよ、確認すれば妖魔がいないことはすぐに解ることだろう。
追ってきた足跡は、更に南西へと続いている。
日は徐々に傾き始めた。
更に進むべきか、戻るべきか――?
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■GMから
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>みなさま
Eに到着しました。
途中、渡河点でゴブどもが渡したものと思われるロープ(?)を発見しております。
が、ここにもゴブはおりません。
Aから追っている大量の足跡については、ここでも追えているという扱いとしましょう。
この足跡は更に南西へ続いています。
だいたいFの方向になりますね。
その他の足跡などの痕跡については判定をどうぞ。
冒険者Lv+知力Bを基準に2回、レンジャーLv+知力Bを基準に1回、計3回です。
これまでどおり、平目もOKです。
>メモ
現在時刻:午後2時(午前6時出発、4刻経過)
■蛇足
この時点までの出目のみでミッションが失敗する、または失敗方向へ大きく傾く、ということはまずありませんのでご安心くださいませー。
ミッションが失敗する要因としては、
・致命的な場所で出目の悪さが複数回重なる
・戦略的判断のミスと出目の悪さが重なる
・戦略的判断において致命的な見落としやミスをする
あたりを想定しております。
要は、
出目だけで失敗するのは結構難しいです
ということですね。
敵の姿が見えない時間が続いておりますが、地味に重要な判断ポインツです。
行くか戻るか、敵が何を企図しているか、などなどじっくり考えてくださいませ。