地図を囲む問答
GM(Lain) 2012.05.22 [01:15]
> 「へぇ。シルヤ川に比べると流れが穏やかですね。これはいつもの事なのですか?」
マークが村人に問えば、こっちはいつもシルヤより大人しいんですよ、と答えが返ってくることだろう。
流れ着くものについての質問には、そんな変わったもんなんてあったかねえと首を傾げるだけだ――ない、という返答と考えてよさそうではある。
> 「この時間に申し訳ありませんが、早速土地に詳しい方々を集めて頂けませんか?」
バルカの要請に、イェステルは、ではすぐに、と答えた。
しばし待てば、狩人や牧童の数人が集められることだろう。
妖魔にとって居心地の良さそうな場所がいくつか示されるが、特に身を隠せる場所――たとえば洞窟――となると、やはり提示されている6箇所以上のものはないようだ。
> クルシュ川の向こうでも目撃情報があると言う事で宜しいですか?」
「はい、詳しくは存じませんが」
村長、イェステルは頷いてそう答えた。
川の向こうは村人にとって別天地にも等しい。
普段行きかうことはなく、旅商人を通じて話を聞くだけだ。
自然、情報は曖昧に、朧になってしまう。
> 朝、昼、夕での偏りは見られますか?」
「やはり朝方夕方が多いようです。
真昼はほとんど――」
妖魔は夜の生き物である。
とはいえ、日が暮れれば人が皆すぐに眠りに就くというわけではないのと同様、日が昇ったあと・日が沈む前に行動する者もある、ということだろう。
無論、人を狩る気であれば人が往来する昼間、ということになる――狩りのために夜の森へ罠を仕掛ける狩人と似たようなものだ。
> また川の下流の方へは入っているのですね。
> 何か変化が報告されていますでしょうか?獲物が減った等と。」
「はい、細々と、ではありますが。
変化、ですか――いや、これといっては」
獲物が増える、減る、といったことは日によって変わるし、ほんのちょっとした変化――たとえば、常よりも暖かい・寒いといったことでも大きく変わる。
そういった変化を覆い隠してしまうような大きな変動はない、そういう話である。
> 「後は、そうですね。この辺は霧が出ますか?
「は」
意図を量りかねたか、イェステルが首を傾げる。
> 以前、もっと向こうの...エフライム川の上流辺りだと
> 日中でも霧が出ていたのですが。」
付け足した言葉を聞いたイェステルは、ああ、と頷いた。
「季節によりますが、この時期はほとんど出ません。
春先と秋口にはかなり出るのですが」
いずれにせよ、森に入ってしまえば樹々や下草によって視界は遮られてしまう。
霧が出ず、せめてもの視界が確保されるのは妖魔と人間、いずれに幸いするのだろうか。
※ ※ ※
クラエスとジゼルは、バルカに促され、手始めに村の防備を確認しはじめた。
まずは防柵、次いで吊橋の確認。
武器を扱える村人の確認。
いざというときに逃げられそうな場所の確認。
それだけでも手間と時間はかかるだろう。
だが、いざというときとはつまり、そのときに手間と時間を使えない、ということでもある。
前もって備えておくことが重要である所以だ。
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■GMから
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>悪根さん
ゴブリンのことを知っていれば、
・狩猟を行うことはある(人間もその対象となりうる)
・飛び道具、簡単な罠、群れによっては集団での狩りなど、方法は様々
ということを知っているものとして差し支えありません。
>たいまんさん
> 速歩
常歩・速歩・駈歩はすべて騎乗の状態での馬の歩法です。
馬がいないとダメなんですが、山の中には馬が入れません。
というわけで、街道を外れた場合、移動は徒歩のみとなります。
> 判定
判定は普通の乗馬判定です(完全版p128)。
坂道の街道上なら速歩で7、駈歩で9というところでしょうか。
わりと急カーブもあるので、そのあたりも含めての目標値です。
失敗したら足りなかった分の回数落馬ってことで。
落下距離は速度も加味して、速歩なら2m、駈歩なら3mとしましょう。
> ライト石
はい、革袋などに入れておけば光は漏れないものとして構いません。