第一層
GM(Lain) 2011.12.11 [19:04]
――気がつくと君たちは、先ほどと同じような魔法陣のそばにいる。
だが、別の場所だ。コンラートはおらず、魔法装置もない。
広間の形も異なっている。入口の広間より幾分広いようだ。
魔法陣は強い光を発している――ここに足を踏み入れれば、もとの魔法陣へ帰れるのだろう。
石造りの壁や床、天井の色調は薄闇の中に沈み、魔法陣の放つ光を冷たく受け止めている。
床も壁も天井の石材も、少なからず劣化しているようだ。
ところどころにヒビが入り、表面のツヤは失われ、くすんだ表情を見せている。
床には水の流れたような痕跡があり、一層劣化が進んでいるようだ。
しかしこれは、むしろ入口の保存状態が良すぎると見るべきなのだろう。
いま目の前にある現状、この状態こそが、500年を超える歳月を忠実に表しているように思われた。
広間の空気は澱んで黴臭い。
どことなく埃っぽさを感じさせもする。
広間にも、広間から続く通路にも、魔法陣の発するそれ以外の明かりはない。
ここから動くのであれば、暗闇を見通す能力でもない限り、明かりを持つのが無難だろう。
「・・・・・・うぇ」
タリカの隣で、ヴェロニカが顔をしかめた。
「キモチ悪いよねー、あの魔法陣っての。
飛び上がってんだか落ちてんだかわかんなくってさー」
胃の辺りをしきりに手でさすっている。
「食べたごはんとか、落ち着かなくなんない?」
でもまあそれはそれとして、と、彼女はあっさりと気分を切り替えたようだ。
「遺跡だね!」
にっと笑う。
「んじゃまずはヤバくなさそうなとこまで見てみよっか。話はそれからだね。
あたし先行くからさあ、タリカは後ろからフォローおねがーい」
ああそれと、と先に行きかけて振り返り、タリカの眼前に人差し指を突きつける。
「ここ出るまで『様』禁止ね。
ふたりで一緒に遺跡ヤろうってパートナーに『様』とか敬語とか要らないよ。
あたしら、どっちが上でも下でもないよね?
だったらタメ口でやろ。あたしはタリカって呼ぶ。あんたはヴェロニカって呼んで」
※ ※ ※
(1):広間と通路
◆描写
魔法陣のある広間と、それに続く通路だ。
魔法陣は強い光を放っている――おそらくそれは転送の魔法陣であり、確かに起動状態にあるのだろう。
床の魔法陣から発せられる光が、ぼんやりと広間を照らしている。
石畳の床も、壁の石組みも、くすんでひび割れ、放棄されてからの歳月を思わせる荒れようだ。
ざっと見るところ、目ぼしいものは見当たらない。
だが、探せば何か出てくるかもしれない。
◆判定
この部屋を探索するならば、ターンを消費してシーフ技能による捜索判定(シーフLv+知力B)を行うこと。
(2):鉄扉の部屋
◆描写
この部屋は頑丈そうな鉄の扉で閉ざされている。
扉には鍵穴とノブがある――鍵を開ければ中の様子を確かめられるだろう。
◆判定
鍵を開けようとする者は、ターンを消費して鍵開けのための判定を行い、これとは別に2d6を2回振ること。
鍵開けに先立って(聞き耳などで)内部の情報を得たければ、別途ターンを消費して聞き耳の判定を行ってもよい。
(3):歪んだ扉の部屋
◆描写
隣の部屋と同様、この部屋にも鉄製の扉がある――だが、この部屋の扉は半開きになったままの状態だ。
さらに調べてみれば、原因は扉を保持する枠が歪んでしまっていることだとわかるだろう。
地震か、はたまた別の要因であるのか、そこまでは解らない。
部屋の内部にはなにか魔物が一体、いるようだ。
部屋に入るなり攻撃を仕掛けるなりすれば、戦闘になることは疑いようがない。
◆判定
望むのであれば怪物判定を行ってもよい。この判定はターンを消費しない。
また、この判定は平目でも行うことができる。
※ヴェロニカは怪物判定に失敗しました:ヴェロニカ 怪物判定@部屋3 2d6+3
Dice:2D6[1,1]+3=5
部屋へ進入、または魔物に攻撃を行うのであれば戦闘となる。
その場合は戦闘の方針を提示すること。
戦闘は1ターンを消費する。
なお、味方が接敵中の敵への射撃は原則として誤射の危険性がある。
このような場合、攻撃判定に先立って1d6を振ること。
出目が1,2,3のいずれかであれば命中判定を行ってよい。
出目が4,5のいずれかであった場合、攻撃の機会を失う。
出目が6であった場合、味方に命中する。ただちにダメージを決定すること。
単体攻撃魔法は原則として誤射が生じない。
(4):階段
◆描写
この部屋には扉がない。短い通路がそのまま部屋に繋がっている。
階段の下には1体の魔物がおり、その向こうには、上へと向かう階段が見えている。
魔物を倒せば上の層へ進むことができるだろう。
◆判定
望むのであれば怪物判定を行ってもよい。この判定はターンを消費しない。
また、この判定は平目でも行うことができる。
※ヴェロニカは怪物判定に失敗しました:ヴェロニカ 怪物判定@部屋4 2d6+3
Dice:2D6[4,1]+3=8
部屋へ進入、または魔物に攻撃を行うのであれば戦闘となる。
その場合は戦闘の方針を提示すること。
戦闘は1ターンを消費する。
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■GMから:
やばいヴェロニカがたのしい。ただのNPCなのにっ。
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ターン1は第1層の情報開示です。
ターン2の行動を決定してください。
提示したいずれかの場所へ移動し、移動した先でGMが提示した判定を行うなど、自由に行動してください。
自己申告で判定を試みることもできます。GMは状況に応じてこれを拾い、行動の結果として反映させます。
戦闘を行う場合は、行動のパターンを申告してください。
行動はパーティでまとまって行っても構いませんし、分散しても構いません。
明かりについては、誰が何を持っているかを確定させておいてください。
開錠判定や捜索判定(およびそれに付随するダイスロール)などはヴェロニカの分のダイスを振ってしまっていただいて差し支えありません。
よろしくおねがいしまーす!